
部長のつぶやき
最近私の病棟回診は、「取り調べ」、もしくは「尋問」と言われるようになりました。
多くの入院患者さんは強い「冷え」が内在しており、生活環境、職場環境などもさることながら、食習慣、運動習慣に関しても、冷えの誘因が存在するか、詳しく尋ねる必要があります。
ある患者さんが8月末に腰痛で入院になりました。
特に誘因もなく、骨折の所見もありません。
ただその前2週間にわたってスイカを毎日1/4切れずつ食べていたとのこと、漢方薬で強く温めて改善しました。
10月に別の患者さんが原因不明の全身の疼痛で動けないということで入院となりました。
「果物は食べませんでしたか?」
「いえ食べていません。」
そんな回診が2週間続いた後、主治医にぼそりと、
「回診のときには言えませんでしたが、夏に家族とスイカを毎日1/2玉ずつ、バカ食いしていました。」
このことがあって以来、スイカの過食による冷えを「スイカの呪い」と称して注目しています。
ノロイだけにゆっくり効いてくるのが特徴です。
「アイスクリームは食べていません。アイスキャンディーなら食べました。」
とか
「果物はまったく食べません。でもヨーグルトとバナナを食べないと便通が悪いんです。」
とか
「冷たい物は一切摂りませんでしたが、焼酎には氷を入れて ます。」
とか。
天然ボケというべきか、悪意なき不適切行動も多いようです。
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