
「先生、最近右腕がしびれるんです。」
「何かあったんですか?」
「ええ、草とりを頑張りすぎまして。」
しばしば聞かれる病気の悪化原因の一つに、草とりがあります。
何でもそうですが、頑張り過ぎは病気のもと。
様々な悪化原因がありますが、春先は周りの陽気がグングン増していくのに、自身の陽気が不足がちな方々は何ともつらく感じます。
入学、就職等で環境も変わる年度初めの心身の不調は、世の中では5月病などと称していますが、漢方的には陽気とのアンバランスを想定しています。
元々不安定な体調に加え、ドンドン生えてくる草をドンドンとらないといけない。
手、肘、肩、頚、膝、腰などが悲鳴を上げ、日に焼けて湿疹が起こり、虫に刺されて無残なお姿で来院されることもあります。
それでも人は草をとるのです。庭に草が生える限り。
「地球は温暖化ですから、草は生やしておいた方がいいんじゃないですか?」
「いえ、草を生やしたままにしておくと、蛇がやってきます。」
「今まで長年生きてこられて、蛇よりもっと怖いものがあったでしょう。」
「はい、、、、、今目の前におられます。」
「、、、、、」