こんにちは。

 

突然ですが競馬クイズを一つ。

 

Q.

1983年以降、歴代の弥生賞優勝馬でなおかつクラシック三冠の内どれか一つのみを制している馬(すなわち三冠馬や二冠馬は除く)は12頭います。例えば、昨年の弥生賞ウィナーであるタスティエーラは日本ダービーのみを、一昨年の弥生賞ウィナーであるアスクビクターモアは菊花賞のみを勝利しているため、条件を満たしています。

条件に該当している弥生賞ウィナー12頭がのちに勝利したクラシック三冠レースのうち、最も多いものはなんでしょう?

 

答えはいつものように、記事の最後に。

 

  土曜競馬振り返り

土曜のドゥラっ子5頭は全敗でした。ラスクが5着、メイショウオオミネが11着、ワイルドベティが8着。デビュー2戦連続2着のホウショウリナは6着。

 

注目していたのは阪神12R、4歳以上2勝クラス(芝1400)に出走したファルヴォーレ。ドゥラの初年度産駒にして一番最初に重賞に出てきた子だと記憶していますが、障害からの出戻りで9着。よく頑張りました。

 

この阪神12Rはクラスを考えれば結構レベルが高いと感じました。池添騎手負傷で乗り替わったメイショウアメリア今村聖奈騎手が作り出した激流もあり、タイムも相当に速かった。決着は前3頭が飛びぬけており、特に勝ち馬、ミッキーロケット産駒のジョウショーホープはスムーズに直線運べなかった前走、トラベログがただ化け物だった前々走とみても、どんな展開だろうと最後の脚は鋭く、能力が高い。次は3勝クラスですが、今年中に重賞勝ち負けまではいくのではと期待が膨らみます。父ミッキーロケット×母父アグネスデジタルってニッチで面白そうだし。祖母ホシノキンカは多分ドラマから名付けられたんでしょうね。

 

GⅢオーシャンステークス(中山1200)振り返り

買うわけでもないので、1200ならビッグアーサー産駒のワンツーしかないやろとか無責任な適当予想してたんですが、それが当たってたみたいです。無欲って大事ですね。

 

トウシンマカオ(横山武史騎手)にしろビッグシーザー(坂井瑠星騎手)にしろ、いかにもビッグアーサーの距離適性といった感じ。トウシンマカオはどうにかして1400いけんかと思えなくもないですが、近3走みたらやっぱり1200に落ち着くんだろうな、と。そのくらい、1200を超えて失速するビッグアーサー産駒というのは印象が強いし、逆に1200だと無類に強い。今回のレースも盤石が過ぎる。高松宮が面白くなりそうです。

 

オーシャン組かつビッグアーサー産駒2トップ参戦は必定として、無冠の女王ナムラクレアに今度こそ取ってほしいという思いもある。香港馬ヴィクターザウィナーも来てくれてめちゃくちゃ嬉しい!競馬の奥深さを楽しませてくれた愛されホースメイケイエールの引退レースでもあるし……でも本命はルガルしかいない!

 

武史騎手もヒヤッとする落馬からしっかりカムバックして、今年は重賞初制覇。息子が勝つ前に重賞をすでに2勝しているお父さんがいるのって、本当にすごいことだと思うんです。

 

GⅡチューリップ賞(阪神1600)振り返り

スウィープフィート(武豊騎手)がただただお見事。スイープトウショウの孫が、お祖母ちゃんと同じような競馬して勝つなんて、血統のロマンが結集されすぎていました。そして全く衰えない武豊騎手はチューリップ賞連覇。騎乗キャリアがチューリップ賞の歴史より長いなんて、いつものように意味が分からない。

 

今年に入ってトーンダウンした感のあったスワ―ヴリチャード産駒でしたが、結局クラシックに複数頭(桜花賞にはスウィープフィートコラソンビートが恐らく出走)送り出すことになりそうで、種牡馬キャリアのロケットスタートはまだまだ継続中です。馬主のYGGホースクラブはドライスタウトと同馬主。生産の聖心台牧場はテイエムトッキュー以来25年ぶりの重賞2勝目……で合ってます?

 

 

一応JBISサーチを参考にすると1988年から生産を開始しているみたいですね。きっと今日は牧場関係者が快哉を叫んだに違いありません。重賞勝利がなくとも、名前を見る機会が少なくとも、丁寧に仕事をしてくれている中小牧場は数多くあります。その努力が実り、こうして多くの人の目に留まるのは何よりうれしいことです。

 

2着セキトバイースト(藤岡佑介騎手)は締まったペースで逃げての逃げ残り。開催が浅いこともあってチューリップ賞は結構前残りになりやすい(反対に桜花賞では差しが決まりやすい)とはいえ、目を見張る粘りでした。そして3着ハワイアンティアレ(西村淳也騎手)は15番人気でいよいよ訳が分からない。牝馬戦ってたまにとんでもない荒れ方しますけどこれはやりすぎです。まだフェブラリーの傷も癒えていないというのに。

 

ともあれ、スウィープフィートセキトバイーストハワイアンティアレは桜花賞のチケットを獲得。今回走った方々で言うと、13着ワイドラトゥールは収得賞金が1600万あるのでフィリーズレビューの結果によっては出走権が回ってくるかもしれません。というか、その可能性が高い。

 

私の本命ミラビリスマジックは6着に敗退。無敗はあっけなく途切れました。脚質転換するかもと鞍上が話していましたが……どうなんでしょう。距離伸びてよいタイプにも思えないのでオークス目指すと言ったらそれは微妙な気もするんですが……どうするんでしょう。まあ、まだ若いから色々挑戦するのも一つの選択です。

 

にしても、今年の牝馬はレベルが相当に高い。阪神JFはレコードでしたし、これまでの3歳牝馬重賞も軒並み高速時計。タイムのみでレースは語れないのは重々承知ですが、牝馬三冠はかなり面白くなりそうです。まあ、「長者の宮殿」レガレイラがいる時点で牝馬のレベルの高さは分かるというものですが、他の馬も全然負けてない。年明け、私は桜花賞で「来光招福」チェルヴィニアが突き抜けると予想していたのですが、今日のスウィープフィートのパフォーマンスを見て早くもブレはじめています。

 

彼女のオリジナル二つ名は「魅了の魔女」にしておきます。スイープトウショウの「Sweep」ってエンドスウィープから来ていることは分かるのですが、箒要素をサマンサ→タバサとつながる「奥さまは魔女」母系と関連させていたりするんでしょうか。そうだとしたら、いやたとえ無意識だったとしても素晴らしい馬名です。それを受け継ぐスイープトウショウの子供たちも、馬名自体が魅力的ですばらしい。スイープアワーズクリーンスイープ

 

ウマ娘のドゥラシナリオでスイープと仲のいい描写出てきてニヤニヤしてしまいました。ウマ娘のスイープのキャラ付けもかなり秀逸でしたね。育成シナリオも素晴らしかった。

 

 

杉浦さんと照井さんがライブに出演する未来はありますか?スイープシナリオもロブロイシナリオも大好きなんです。あ、もっと言うとハーツクライ実装される未来も欲しい。オタクはこういうの語りだすと止まらないので別の機会にしましょう。

 

  日曜競馬展望

期待のドゥラっ子、たくさん出走です。

 

スタートがいつもドヘタな3歳牡馬キーチパルフェ(藤岡康太騎手)、小倉2Rに出走!

 

年明けはやっぱりノリさん×千代乃さんコンビ、なぜか大器感だけはすごくあるプボの弟マテンロウノカゼ(横山典弘騎手)、阪神2Rに出走!

 

逃げという新境地を開拓した4歳牡馬パープルクラウド(鮫島克駿騎手)、小倉9Rに出走!

 

いつもいつももどかしすぎる条件戦。前々走と前走で顔合わせしたレイベリングレベレンシアを打ち破り、久々に重賞戦線に帰ってきてくれ!地味に好きになりつつある血統ベルアリュールⅡの娘、ベルクレスタ(酒井学騎手)、阪神10R戎橋ステークスに出走!

 

その他コンスピリートサユリバナ、ルージュブラゾン、ヘネラリーフェ、プラーヴィ、ヒドゥンキングとかなりの出走頭数になります。みんな頑張れ!

 

そんな中注目したいのが、中山10R、OP総武ステークス(ダ1800)。ドゥラっ子は2頭出走します。私にとっては3年前に本命メモリーコウ、対抗ハヤヤッコでワイドを取った思い出のレース(ついでに言うと、11番人気1着のナムラカメタローも印は打ってました。何故か馬券から外してたため、その悔しさが特に焼き付いています)。2年前にはドゥラっ子バーデンヴァイラーも勝利しており、手が合っているレースでもあります。

 

現状、今年はドゥラ産駒が抜けた1番人気と離れた2番人気。もうそれしか見えない。

 

圧倒的な1番人気はダート界の新女王候補、サーマルソアリング(西村淳也騎手)。中京で驚愕の2.2秒差勝利の後、躓くことなど一度もなく3連勝でオープン入り。クラスアップごとに着差は詰まっていますが、3勝クラスで当たったミラクルティアラはかなりの強敵だったにもかかわらず悠々と差し切っており、3着以下はさらに3馬身後方。重賞、GⅠクラスであることは間違いありません。ここは勝って当然レベルの名牝です。

 

余談ですが、ミラクルティアラは11月に東海S4着ブライアンセンス、1月に怪物ヤマニンウルスのオープン入りも見届けており、ある種のおくりびとみたいになってまして、幸いなことに土曜日にめでたくオープン入りを果たしました。

 

めちゃくちゃ離れた2番人気がキングストンボーイ(クリストフ・ルメール騎手)。一昨年の毎日王冠で本命にした(7着)馬ですが、その年の12月に去勢。にもかかわらず、精神的な問題なのかスタートがずっとド下手で前走からはダートに転向し上々の4着。オープンクラスの猛者たちを相手に模索を続けてきた結果が出るのはいつになるやら。少なくとも今回は厳しいと思います。応援はしたいけど、少し複雑な感情。オークス・秋華賞の時のドゥーラみたいな。

 

対戦よろしくお願いします。

 

GⅡ弥生賞(中山2000)展望

上位3頭までに皐月賞の優先出走権が与えられます。前日オッズは三強気配です。

 

5枠5番、ハイレベルな京都2歳Sを制し、ホープフルでは2着、欧州からやってきた凱旋門賞馬の全弟は、良血とは国境の壁すら打ち破るものだとそのパフォーマンスで証明し続けています。勢いに乗る藤田社長、今年のクラシックエースはその名に期待の高さが伺えます。関西から唯一の参戦となるシユーニ産駒の「新たな皇帝」シンエンペラー(川田将雅騎手)。

 

6枠6番、中山コースで2戦2勝、どちらも完勝で当然のように上りは33秒台最速、それでいて未だ成長過程。ルメールとのコンビも復活し、サンデーレーシングの勝負服の前に抗えるものなどいるはずがない。無敗皐月賞馬の称号を今から見据えるディアドラの姪。レイデオロ産駒の「吟遊詩人」トロヴァトーレ(クリストフ・ルメール騎手)。

 

7枠9番、2022年度1歳馬セレクトセール最高額の4億9500万円で購買されたダイヤモンドホースは見込まれた素質を裏切ることなく2戦2勝でクラシック戦線に乗りました。出色の前走アイビーステークスはレガレイラを下した価値ある1勝。長い休養を経て、ダノン悲願のクラシック制覇を成し遂げるために真の世代最上位がそのベールを脱ぎます。モーリス産駒の「聖なるモノリス」ダノンエアズロック(レイチェル・キング騎手)。

 

え、なにこれ面白すぎる。

 

さらに、新馬戦にてアンドアイラヴハー(1月に未勝利戦を好時計で快勝)やダノンデサイル(京成杯1着)を破った2戦2勝馬ファビュラススター(横山武史騎手)。東スポ杯2着から休養を挟んで参戦のシュバルツクーゲル(西村淳也騎手)、ホープフル4着から巻き返しを狙うライラックの半妹アドミラルシップ(戸崎圭太騎手)、同6着シリウスコルト(三浦皇成騎手)などなど。ドゥラっ子ストーンズが出走をやめたのは残念でなりません。

 

それぞれの馬が置かれている状況的には、シンエンペラーのみがすでに皐月賞出走条件を満たしています。参考記事どうぞ↓

 

 

そのため、彼はここが叩き仕上げでも問題ないですし、むしろ遠征の経験を積ませたいという狙いが大きいのでしょう。こういう馬がいると途端に馬券は難しくなるんですよね。去年のトップナイフとかそんな感じでした。

 

逆に、その他の10頭はここで3着以内に入らないと話にならない。現状出走ボーダーは1600~1700万あたりで推移しそうですので、このチャンスを逃すとダノンエアズロック(収得賞金1200万)やシュバルツクーゲル(1150万)、シリウスコルト(1000万)などに関しては皐月賞出走が他力本願になります。それより収得賞金が下の方々は他力本願ですらなく、本当にここしかチャンスがない。どんな素質馬でも出走できないレースには勝てないですから、皐月賞に出たいのであれば自分でチケットをつかみ取るしかない。

 

シンエンペラーの印はおそらく誰もが落とすでしょうし、実際このレースでどんなパフォーマンスをしようとその評価は難しい。叩き仕上げでもいい舞台で本気の出走馬相手に勝利してしまうようならその能力はすさまじいといっていいでしょうが。

 

色々踏まえて本命はダノンエアズロックにします。結局アイビーを見た段階で2着馬ホウオウプロサンゲ、3着馬レガレイラと共に世代をリードする存在になると確信していたので、その時の確信を曲げずに押し通します。ホウオウプロサンゲはその後普通に負けているので、すでにその確信は幻と化していますが。

 

対抗はシンエンペラー、単穴はトロヴァトーレ。連下1頭にファビュラススター。ガチガチの決着で構いません。強い馬が強いまま皐月賞に臨んでほしい。番手競馬からもう一伸びして押し切るダノンエアズロック、馬場の真ん中を堂々たる主役として突き進むシンエンペラー、大外から全てを薙ぎ払う末脚で一閃するトロヴァトーレ。そんな三つ巴のたたき合いが見られたならば、今年のクラシックの期待度は青天井間違いなし。

 

OUTRO 

 

記事が長くて最早忘れている(超速スクロールしてたどり着いた人を除く)でしょうが、ここでクイズの答えをば。

 

A. 日本ダービー

 

1983年以降の弥生賞勝ち馬のうち、クラシック三冠レース1つのみを勝利した12頭は以下の通り。

 

1988:サクラチヨノオー(日本ダービー)

1993:ウイニングチケット(日本ダービー)

1996:ダンスインザダーク(菊花賞)

1998:スペシャルウィーク(日本ダービー)

1999:ナリタトップロード(菊花賞)

2001:アグネスタキオン(皐月賞)

2009:ロジユニヴァース(日本ダービー)

2010:ヴィクトワールピサ(皐月賞)

2016:マカヒキ(日本ダービー)

2021:タイトルホルダー(菊花賞)

2022:アスクビクターモア(菊花賞)

2023:タスティエーラ(日本ダービー)

 

ということで、皐月賞馬2頭、ダービー馬6頭、菊花賞馬4頭という内訳です。皐月賞トライアルなのにダービー・菊花賞に直結するレースとして機能しつつある不思議な競走というのが分かりますね。

 

なんにせよ、3年連続でクラシックウィナーを輩出している超重要レースを見逃すわけにはいきません。クラシックの幕開けを楽しみましょう。

 

それではまた。