こんにちは。お久しぶりです。
もはや年一で凱旋門賞のプレビューをするトンデモブログと化しています。誰か助けてください。
1年の空白期間の間に中山競馬場とか新潟競馬場とか船橋競馬場などに初めてお邪魔しました。
サッカースタジアムも2つ新規開拓したり、愉快な生活ではあります。時たま旅するくらいがちょうどいい。
しかしまあ、世間的な関心度が低い海外競馬の情報を浅く収集するのも、それはそれで楽しい。この時期はとくに。
さて、それでは去年と同じように構図の確認をしておきましょう。長々と書いていきます。適当に二つ名つけてますがご容赦を。
出走馬は16頭、GⅠ馬は12頭。重賞馬は14頭です。
先週散水はしたようですが、好天続きでおおむね良馬場とのこと。高速決着の期待が高まります。
毎年毎年、懲りずに夢と浪漫を語ることのできるこの舞台はやっぱり楽しい。
まずは出走しない有力馬をざっと紹介。
どうやら来年から騙馬に解放されるようで、ジャパンカップを目標とするらしい「赤き翡翠」カランダガンが来年は手ぐすね引いて待っています。イレジーンは血の涙を流していることでしょう。
上半期の世界レーティング2位の「二千の守護者」オンブズマンや英インターナショナルで二強を破った「クリアランス・ゲーマー」アイテムはもちろん10ハロン路線、ジャンロマネで先輩の威厳を見せつけた「冒険のバラッド」アヴァンチュールは今年の馬の具合から距離延長を渋り、オペラ賞からBCフィリー&メアターフを狙っています。愛チャンピオンズ勝者の「灼熱の血」ホタツェルは次走の英チャンピオンズSが引退レースと明言しました。引退後はフランスとオーストラリアで供用予定とのことです。
地元フランス勢は4頭。総大将は連覇を狙う「碧玉の星海」ダリズ(ミカエル・バルザローナ騎手)です。アガカーン4世の忘れ形見はパリロンシャンの魔王と化しています。パリロンシャンでの戦績は7-1-0-0でGⅠは3勝。唯一の敗戦は昨年のGⅢプランスドランジュ賞でクロワデュノールが勝利した時のものです。当時もすごいとは思いましたが、改めて1年後から考えると、当時のクロワデュノールがいかにすごかったか分かりますね。ダリズの今年唯一の敗北はプリンスオブウェールズSでオンブズマンとミニーホークに喫しましたが、アウェー戦+相手の舞台である10ハロンという要素を勘案すると、何ら悲観することはありません。古馬前哨戦フォワ賞の勝利でもはや死角なし。全体を通してみても大本命とみてよいでしょう。
フランス副将は「裏の極光」ヴァランディール(クレモン・ルクーヴル騎手)。デビューが4月までずれこみましたが3連勝でGⅢオカール賞を制し、三冠最後のパリ大賞には間に合いましたが、惜敗の4着。3歳前哨戦のニエル賞では圧倒的1番人気のベンヴェヌートチェッリーニを破り、2つ目の重賞タイトルを手にしました。成長著しい若武者の陣営は、アガカーン×グラファール調教師×バルザローナ騎手。すなわちダリズと全く同じセットでしたが、もちろん騎手は乗り替わりです。ルクーヴルって誰なんでしょう。のみならず、アガカーン伝統の緑に赤肩章の勝負服に赤襷が追加されるという、勝負服デザイン変更まで強いられています。普通、欧州競馬だとこういう場合は帽子の色を変える(今回で言うとダリズが緑、ヴァランディールが赤とかでいい)はずなのですが、勝負服をいじる例はかなり珍しい気がします。メジロ牧場とメジロ商事みたいなイメージなんでしょうか。上の出走表に反映できませんでした。面倒くさかったので。
フランス勢残り2頭はドーヴィル大賞組です。ドーヴィル大賞2着の「飛翔する栗毛」チェスナットロケット(マルヴィン・グランディン騎手)、そしてドーヴィル大賞3着の「矢の如き飛鷲」アローイーグル。アローイーグルを管理する名伯楽ジャン=クロード・ルジェ調教師は今年で引退のためこれが最後の凱旋門となります。ソットサスとエースインパクトで2勝を数える大舞台で、最後の華を咲かせるか。なんかもともと凱旋門賞の前に引退する予定だったみたいですが、ちょっと延長したみたいですね。そうまでして走らせたい舞台ということなんでしょう。
過去十年でフランス勢と並んで4勝を挙げているイギリス勢は5頭がエントリーしています。
ダリズの好敵手となるのが古馬牝馬最強、「宙の記憶」カルパナ(コリン・キーン騎手)です。過去2年も英チャンピオンズフィリー&メアズS2連覇と実績抜群ではありましたが、今年に入りさらに覚醒。ハイライトはなんといっても7月の大一番キングジョージにて、絶対王者カランダガンへの雪辱を成し遂げたことでしょう。余勢をかってヨークシャーオークスにも勝利し、GⅠ連勝で凱旋門賞でも昨年7着の雪辱を誓います。英チャンピオンズフィリー&メアズS3連覇を狙っているかはわかりませんが、転戦したりしてくれるならかなりワクワクします。スタディオブマン産駒なのでディープインパクトの孫にあたり、日本とのつながりもあります。
3歳牡馬の急先鋒は「八徳の聖十字」モルティーズクロス(トム・マーカンド騎手)です。英ダービーこそクリスマスデーに追いすがるのが精いっぱいの2着でしたが、フランス三冠最終戦のパリ大賞にて才能がついに開花。4頭競り合う大接戦を制して初タイトルをつかみました。その後、大目標を250回目の開催を迎える英セントレジャーか凱旋門賞の2択に絞り、前哨戦GⅡグレートヴォルティジュールSでは3歳トップクラスの2頭、2歳GⅠ馬ピエールボナールと英ダービー馬クリスマスデーを撃破し3歳の勢力図を塗り替えました。2択の目標については、間隔の空く凱旋門賞に舵を切りました。
ちょっとシルバーコレクターな実力馬は「花丸ロック」ベイシティローラー(オイシン・マーフィー騎手)です。JRAの紹介動画にて、「サンデーナイトに祝杯を」的な文言がありましたが、馬名由来であろうベイシティローラーズのSaturday Nightをもじっていて非常におしゃれでした。無学ながら「知らないバンドだなあ」などと思っていましたが、曲を聞いたら一発で分かりました。この馬は重馬場の消耗戦が何より好きで、高速決着が予想されたキングジョージを回避するほどの徹底ぶり。凱旋門賞も良馬場のままなら回避するのでは疑っていますが果たしてどうでしょう。今年のコロネーションカップは重馬場の鬼の本領発揮で、ヤンブリューゲル・ランボーン・カランダガンといった錚々たるメンツが重馬場に苦戦するなか、2分40秒の勝ちタイムで大差勝ちをおさめました。良馬場でもそれなりに走りますが、そうなるととにかく2着が多くなります。なかなか特徴的な馬ですね。
牝馬前哨戦ヴェルメイユ賞の勝者が「友愛の詰草」フレンドリーソウル(ジェームズ・ドイル騎手)です。今回唯一の追加登録馬で、前哨戦での勝利が決断の後押しになりました。2年前には同じ舞台でオペラ賞を制していましたが、故障で2025年を丸々全休。現役続行を決断し、今年初戦のリステッド競走こそ競走中止と暗雲立ち込めるスタートでしたが、見事に立て直してお気に入りのパリロンシャンでGⅠ2勝目を飾りました。不屈の精神一等賞はこの馬に間違いないでしょう。
バーデン大賞勝者が「揺るぎない道標」サダッド(レイ・ドーソン騎手)です。9月21日にオーナーのアーメド殿下が亡くなっており、殿下に最後のGⅠ制覇を贈った馬でもあります。ジアヴェロットや地元ドイツ馬を退けたバーデン大賞は、12ハロンへの距離延長が功を奏しましたが、今回はめちゃくちゃに相手強化となります。開花途上の12ハロンでの適性を頼りに大舞台に挑みます。
10年ぶりの勝利を目指すアイルランド勢は4頭がエントリーしています。
アイルランドの総本山、クールモア×エイダン・オブライエン厩舎からは3頭出走です。
主戦のムーア騎手を配したのが3歳牡馬「黄金の手」ベンヴェヌートチェッリーニ(ライアン・ムーア騎手)です。今年の欧州競馬において最大のパニックとなった英ダービー発送後出走取消事件の主役となってしまった馬です。英ダービーで1番人気を争っていた実力を次走の愛ダービー制覇で証明しましたが、キングジョージは3着、ニエル賞は大外枠が祟ったかまさかの5着惨敗。あまり万全とはいえませんが、天下のクールモアの采配はこの馬こそが1番手だと表しているかのようで、なかなかに不気味です。
クールモア2番手のスミヨン騎手を配したのが3歳牝馬「金剛の連鎖」ダイヤモンドネックレス(クリストフ・スミヨン騎手)です。まあ、ムーア騎手を取られてしまった理由はただ一つ、枠が大外だったから。それだけです。そうじゃなかったらこちらに凱旋門賞2勝のムーア騎手でしたが、そうでなくても同じく凱旋門賞2勝のスミヨン騎手が乗るのがいかにも天下のクールモア。この馬は夏場まで無敗でフランス牝馬クラシックを走り抜け牝馬二冠を達成し、古馬相手のナッソーSも勝利。6戦6勝で話題沸騰の1頭でしたが、8月のジャンロマネ(なんか名前がジャン&ルイロマネにかわってそうなんですが)賞でついに連勝ストップ。巧く立ち回った古豪アヴァンチュールを捉えきれず、完敗の2着でした。父セントマークスバシリカが10ハロンの馬でしたし、この馬も12ハロンは今回が初めてと不安要素は結構多い。去年のミニーホークに対しても同じようなテンションで話していた気がしますが、12ハロン未経験はさすがに去年より不安が大きいと言わざるをえない。
そして驚きのコンビとなったのが昨年オークス三冠馬にして凱旋門賞2着馬「三冠の鷹」ミニーホーク(ウィリアム・ビュイック騎手)。クールモアの勝負服を着たゴドルフィン主戦のビュイックがこの舞台で見られるなんて、レアすぎてテンションが上がります。確かに今季はファーブル管理馬が1頭もいない。それもそれで珍しい。それはともかく、ミニーホークは昨季のような圧倒的なフォームには程遠いように感じます。プリンスオブウェールズこそオンブズマンの2着と立派でしたが、キングジョージは大崩れ、連覇を狙ったヨークシャーオークスは3着に完敗と安定感が失われてしまいました。昨年見せた桁外れの対応力を取り戻したいところです。
ジョセフ・オブライエン厩舎が送り出すのは英オークス馬「雷雲の轟音」サンダリングオン(ピエール=シャルル・ブドー騎手)。抜群の手ごたえから差し切って最後は流した圧巻の英オークスで期待値は跳ね上がりましたが、母娘制覇をかけた古馬挑戦のプリティポリーSは4着完敗、次走愛オークスは当日に飼い葉食いが上がって出走取り消しと順調さを欠いてしまいました。9月のGⅡブランドフォードSを制して復調をアピールし、秋の目標を絞らず狙いを定めています。現状、凱旋門賞・オペラ賞・英チャンピオンズSあたりを候補としており、当日の回避もありえます。少し湿った馬場の方がいいというジョセフ師の見解のため、あまりに馬場が乾くとそれも回避のファクターになるかも。
ドイツからただ1頭参戦は「蒼雷東来」ブライトライト(ベンジャミン・マリー騎手)です。ドイツG Ⅰにて地元馬の意地を見せ続けており、ベルリン大賞2着、バーデン大賞3着の実績があります。12ハロンの経験は若くして豊富な馬です。
さて、最後に日本馬2頭を紹介します。
宝塚記念2連覇の実績を引っ提げて参戦するのは「激戦の豪傑」メイショウタバル(武豊騎手)。メイショウの勝負服で武豊騎手×石橋守調教師のコンビで凱旋門賞に参戦して勝利するなんて、これ以上の光景がありましょうか。お父さんは観光しただけでしたが、この子はシロイアレと違ってスイスイ進んでいくタイプの暴れ馬。名手の手によって導かれれば、そのポテンシャルは最大限まで引き出されます。神戸新聞杯で暴走していたころにはこんな名馬になるなんて想像してませんでした。天も味方につける彼の運命は日本の悲願達成に他ならない。なにより武豊が凱旋門賞を勝利する、この景色を見たい。全力で応援します。
昨年ジャパンカップで最強馬2頭の前を走っていたネタ枠の芦毛、もとい阪神大賞典レコード勝ちの日本屈指のステイヤーは「星目指す青兵」アドマイヤテラ(クリスチャン・デムーロ騎手)です。情報量があまりに多いジャパンカップの一端を担い、ゴール前の写真に燦然と映り込んでカメラマンたちを悶絶させ、斤量0ならワールドレコードを叩き出せることを証明した12ハロン世界最速の馬……だめだ、おもしろすぎる。阪神大賞典と天皇賞春でやっぱりまともに走っても強いよなあ、と再認識はしていたのですが、こうして書き出してみると圧倒的に去年のイメージの方が強い。そんな彼ですが、アドマイヤ軍団初の凱旋門賞参戦馬としても名を残すこととなります。こちらもメイショウと同じく、先代の思いも背負って走ってくれることでしょう。とりあえず、クリスチャンをスタートで落とさないように気を付けましょう。ウインドインハーヘアの4×4、血統にキンカメ、ボリクリ、ディープ、ハーツ、クロフネの要素を持つ日本競馬の結晶みたいな血統なので、ロマンはタバルに負けず劣らず。こちらも全力で応援します。
はい、こんなところです。明日が平日なんて信じません。今夜は楽しみつくします。
それではまた。














