こんにちは。
ジェラルディーナに団野騎手かあ……とオールカマーに向けてソワソワしている今日この頃です。タイトルホルダーのレースはいつもライバルたちが強力に思えて仕方ない。ディープボンドどうしよう、パンサラッサどうしよう、アスクビクターモアどうしよう。そんなことを延々と考えてしまうのがレースのたびに続いてきました。
5歳世代には受難が多発し、下の世代では有力馬の死も相次ぎました。悲しいニュースも多い今季の競馬界ですが、それでも週末には救いを求めて競馬を見ざるを得ない。タイトルホルダーがジャパンカップか有馬記念で1着をとったなら、私は泣いて喜ぶでしょう。その瞬間のために、今は彼と陣営を信じる時期です。
さて、今回はウマ娘シンデレラグレイの感想です。
!注意!
ネタバレを含みます。扱う巻の範囲のみならず、その先の展開、本誌連載分や史実までネタバレが及ぶ恐れもあります。単行本のみでシングレを追いたい方や、史実の知識を入れないで漫画を楽しんでいる方はブラウザバックを推奨します。
読みながら思いついたことをかなりダラダラ書いていますが、ご了承ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
第2R 『私をレースに出して』
単行本には毎話の終わりにおまけ絵とキャラ紹介が付されていることがあります。1話終わりは靴紐事件のおまけ絵とオグリキャップの紹介。「健啖家」……私の知ってる健啖家とレベルも次元もちがうんですが。
さて、ローカルシリーズの説明、そしてトレーニング後のオグリキャップ一枚絵とタイトル提示からスタート。
ストレッチのシーンでオグリの足裏にはきちんと蹄鉄がついています。
「生まれたときはむしろ立ち上がれないほど……」は史実ネタですね。「史実ネタですね」とさらっと紹介しましたけれども、読んで調べるまで知りませんでした。昔の馬を調べる機会が増えるというのも、ウマ娘の良いところですね。というか、シナリオ構成に当たってのリサーチがしっかりしているので、安心感があります。なんか史実エピソードあるんやろうな、と何気ないシーンですら思ってしまうくらいです。
東海ダービーへの憧れを語るキタハラジョーンズ……もとい北原。東海ダービーの歴代勝ち馬見たときがあったんですけど、中央馬にも開放されていた少ない年数の間に、一般通過の戦場を選ばない勇者さんがいたんですよね。さすがです。
熱い北原と、淡白なオグリ。「私をレースに出して」とタイトル回収をしつつ、二人の間には未だ温度差があります。ともあれトレーナー契約は無事締結。ベルノライトにすっとサイン用紙を差し出すオグリがナチュラルイケメンでした。
ルディレモーノ「へぇー…、ふーん…、ま、別に?どうでもいいけど…」
ミニーザレディ「乙女か」
そしてフジマサマーチの場面。無口な彼女は1話にて出席確認に返事をしたのみでセリフも特になし。彼女のキャラが垣間見える初シーンとなります。最初からオグリをバチバチに意識しています。もしかしたらオグリを、というよりは東海ダービー制覇を、と読み取れるかもしれませんが。
北原の「キャップ」呼びは最早懐かしいまである。というか、「ローマン」とか「ワン」の存在を考えたらこのままでもよかったかも。そして走法について細かいところに気づく北原、有能。
77ページの風景コマはおそらく写真のトレスでしょう。水辺の謎設備とか、土地の広さを生かしたアスレチック滑り台など、絶妙な田舎感。早朝5時半からトレーニングに励むオグリですが、階段でトレーニングするの怖くないですか?膝ぶつけそう。
汗をぬぐうオグリがカッコいいので、まあいいか。
食堂のシーンはもはや2コマ即落ち。
B「今日はゆっくり食べられそう」
モグモグ
「米が…」
「お昼まで断食しないといけないから…」
オチの過剰摂取。このセリフ本当好きです。朝食~昼食間のラマダンってなんやねん。
B「なんでそんなに走るの?」
競走馬の擬人化というコンテンツにおいて、根源的ともいえる問いです。走るために生まれた競走馬は現実世界において自身の気持ちを語ることはできません。たとえ人間のエゴだとしても、競走馬自身も「勝ちたい」という思いを抱いているのではないか、もっといえば「走りたい」という気持ちを抱いているのではないか、と考えることは一度や二度ではありません。
そんな答えのない問いに、ある種の答えを与えてくれるのが、ウマ娘というコンテンツでした。史実との棲み分けはもちろん必要ですし、あまりモデルの競走馬に重ねすぎても良くないのですが、「もし、このレースの時にこう思って走っていたとしたら」という夢想をすると、どうにも涙腺が刺激されてしようがない。
そんな問いに対するオグリキャップの答えも、素朴であり、だからこそ深い答えでした。
「走れるから?立って走る…私にとってはそれだけで奇跡だ。だからすごく嬉しい。それだけ」
走るための生き物、サラブレッドにとっても「立って走る」ことはひとつの奇跡なのでしょうか。
さて、場面切り替わってトレーナー室。中央と違ってカサマツトレセンはトレーナー室も共同利用なんですね。5月19日のデビュー戦、出バ表にはオグリキャップとフジマサマーチの名が。ライバルとデビュー戦からあたるスポーツ漫画ってどのくらいあるんでしょうかね。
母の荷物を受け取ってニヘ…とするオグリがかわいい。満面の笑みを見せたのはこれが初めてなのでは?
母の髪飾りを継ぐ、という描写から母ホワイトナルビーと同馬主の勝負服、胸黄菱で走った描写が間接的に表現されています。もうお母さんのことホワイトナルビーって表記しますね。ここまで露骨だと(仮)すらいらない。
ちなみに、私は基本的にウマ娘の血縁関係は母子のみ史実から継承されていると考えています。ルドルフ・テイオーがOKで、(現状)アドマイヤグルーヴが出せないのはそういう理由かと。だからこそ、キングヘイローシナリオのお母さんはダンシングブレーヴではなくグッバイヘイローだと考えていますし(ミックスすらされておらず、単独のモデルだと思います)、スイープトウショウシナリオのおばあちゃんはサマンサトウショウだと考えています。父馬の要素はウマ娘の母には継承されていない説です。
まあ、ここら辺は議論が分かれるところなので、あまり刺激しないようにしないとですね。あくまで私のスタンスであり人に押し付けるようなものではないです。
話を戻して、いよいよレース当日。第1レースに出走ですが、14時半からとローカルならではの遅さ。ダート(砂)の800メートル戦です。中央だとない距離ですね。ダートは本場アメリカだと意味通り「土」ですが、日本のダートは大方砂です。
コースと駆け引きについて語る北原。聞いているのか聞いていないのか分からないオグリ。
おそらくオグリはパドックでしなければならないことで頭がいっぱいだったのではないでしょうか。
ブッピガァァン!!
「なにおう!キャップだってなぁ!あれだぞ!あの…ひざとか超柔らかいんだぞ!」
「そうです!あとお母さんとか大好きなんです!」
いやはや、一片の不安もないですね。
フジマサマーチは東海ダービーにむけて並々ならぬ意気込み。オグリキャップを一方的にライバル視してきますが、当のオグリは(トウカイダービーって何だろう…?)とあくまでマイペース。北原の夢を覚えていないあたり、まだ北原との間の信頼度は低いですね。
そして「出遅れたら取り戻すのは難しい」レースにおいて出遅れるオグリキャップ。これ書いた時期的にガイアメンテがピンポイントすぎて流れ弾食らいました。顔をゆがめるオグリの一コマで第2話終了です。
おまけ一コマは「お母ちゃんはバリバリ元気!」あれですね、朝ドラで特定の人物に焦点をあてた良いエピソードが放映された次の週には、その人物が死んでしまう法則ですね。特に主人公の親や先生に発揮される理でもあります。特に形見ともとれるアクセサリーなどをくれた人物は要注意。こんなこと考えながら見るなんて、嫌な朝ドラ視聴者の典型例ですね。最近朝ドラ見てませんが。オグリ母は回想での登場が多くどこか儚げな印象があったのも不安をあおる結果になったかもしれません。
しかしながら、朝ドラだったら来週には命がなかったであろうホワイトナルビーはこれからも元気すぎるお母さんなので、安心です。中央未出走の繁殖牝馬に限るとおそらく日本最高水準の産駒成績を残した史実がありますから、なおのこと安心できますね。いや、ウマ娘世界ではどうなるかはそりゃ知りませんが、妹の一人くらい産んでくれると思います(もしかして:オグリローマン)
第1話に続いて第2話も大容量。3話以降は週刊漫画の通常ページ数に落ち着くので、複数話更新になりそうです。亀のようなあゆみですが、最後までお付き合いくださると嬉しいです。
「シングレ感想」のジャンルを新しく作りますので、バックナンバー(といってもまだ2回しかやってませんが)を振り返りたいときはご活用ください。
それではまた。