大きく分けて2種類に分かれるのにお気付きでしょうか?
ひとつめはイーストフードと乳化剤入りのパン。
もうひとつめはどちらも入っていないパン。
どこがどう違うのでしょう。
これってどちらを選ぶべきなのでしょうか?

そもそもパンは焼いて膨らませる為に、
イースト菌なり天然酵母なりの力が必要となります。
本来、それらが発酵することによってパンが膨らむのですが、
それは残念ながら時間とお金がかかります。
一方イーストフードというものは、少ない材料で短時間に大量の
ふわふわしたパンを仕上げることが出来る魔法のような添加物です。
(イースト菌と名前が似ていますが、似て非なるまったくの化学物質です)
特価で売られているパンに入っているイーストフードとは、
Wikipediaでは

と書かれています。
食品衛生法とは、私たちが安全なものを食べられるように、
食べ物や飲み物を規制する法律のことです。
Wikipediaの文章を簡単に説明すると、もともと食品衛生法で
「これはイーストの代わりになる」と
認められている化学物質が16種類(下記参照)あり、
この16種類の中から、複数をチョイスして使うなら、それら複数の
化学物質をまとめて「イーストフード」と表記することができる。
ということです。
(一種類での使用だとイーストフードとは表記できません)
塩化アンモニウム
塩化マグネシウム
グルコン酸カリウム
グルコン酸ナトリウム
炭酸アンモニウム
炭酸カリウム
炭酸カルシウム
硫酸アンモニウム
硫酸カルシウム
硫酸マグネシウム
リン酸水素二アンモニウム
リン酸二水素アンモニウム
リン酸一水素カルシウム
リン酸二水素カルシウム
リン酸三カルシウム
焼成カルシウム
これら化学物質をひとつひとつ表記しなくていいということは、
消費者にはどんな化学物質が入っているかわからないので、
問題になりにくい利点があります。
それに加えて、安くて短時間に、大量にパンを膨らませることができるため、
本来使うべきイースト菌や天然酵母に比べ、企業にはすいぶん都合のいい添加物と言えます。
発がん性!?遺伝子障害!?そんな危険なものがどうしてパンに!?
さて、イーストフードを使ってパンを膨らませる
具体的な方法をふたつご紹介しましょう。
まずひとつがイーストフードとビタミンC等の
酸化防止剤や酵素剤とともに添加する方法。
そしてもうひとつがイーストフードとは
別に臭素酸カリウムを主に使う方法。
実はふたつめの臭素酸カリウムは有毒であり、
発がん性も指摘されているのです。
(国際がん研究機関(IARC)は「人に対しての発がん性の恐れがある」に指定、
国際連合食料農業機関/世界保健機関合同食品添加物専門家委員会(JECFA)は
「遺伝子障害性発がん性物質」に指定しています)

日本では臭素酸カリウムは製造過程における加熱により
分解される添加物のため、残存がゼロになるとして、
厚生労働省が2003年に承認しています。
残存が検出されないという事が前提になっているので、
臭素酸カリウムのパンの袋への表示義務はもちろんありません。
毒性が強いとしてEU諸国、カナダ、ナイジェリア、ブラジル、ペルー、
スリランカ、メルスコール諸国、中国では禁止となっているのが気にかかります。
世界的に禁止となっているこんな成分で作られているパンが
正々堂々と売られているのは何故なんでしょう。

そこには、政治と利潤追求の大きなからくりがあるのです。
製パン業界には「日本パン工業会」なる団体があります。
どこにでもこんな団体がありますよね。
ここはいわゆる政府の天下り先のひとつです。
そんなところはどの業界にも存在しますね。
政治家は資金を集めて政治家として君臨したい、
パン業界は利潤追求をしたい。
するとこういう図式が成り立ちます。
危険なことだとパン業界側は分かっていても、
儲ける為にはなるべく安い原材料を使いたい。
そのためには安い原材料の使用を
政府に認めさせる必要が出てきます。
そして政治家に賄賂を贈る、あるいは政治家が引退した後の
天下り先のひとつとして「日本パン工業会」を提供する。
政治家にとっては彼らの立場も守られて、政治活動費も調達できて、
政治家生命が終わっても立派なポジションで天下り先は保障されて、
収入の心配はいりません。
それならその原材料は政府も「認めてしまいましょう」です。
あくまで国民の健康ではなく、自分たちの
利益が最優先となっています。
安くてふわふわのパンが出来る理由はこれですね。
会社によっては多くの製品にその臭素酸カリウムを
使用しているところもあります。
先にいったように表示義務がないので、どのパンがそうなのか
消費者は見極めることはできません。
一部のパンには、
「この製品には品質向上と風味向上のため臭素酸カリウムを使用しております。
残存に関しては厚生労働省の定める基準に合致しています。」
と書かれているものもあります。
いかにも国が認めてるから安全ですよって書き方ですよね。
これを見てもお分かりのように、政治と絡んでいるのが分かりますし、
このようなパンを選ぶのは賢明ではありません。