きれいな女性を見ると、普通の男性なら、性的な対象として見るんでしょうけど、私の場合、女性的な体つきだったり、身に着けてる物を見て「いいなぁ」と、うらやましく思ってしまいます。
これは昔からそうでした。大きくなるにつれ「性同一性障害」という言葉が生まれ、そういう人たちが情報を発信するようになってきました。戸籍法の改正による性別変更など、いろんな情報が入ってくるようになりました。そんな中で気になったのが「性別違和」。
私はどっちなんだろう？
男性が好きなわけでもなく、女性が好き。性指向としては普通で、ヘテロセクシュアル。でも女性になりたい気持ちもある。男性的な自分が嫌なこともあるけど、性的な部分での嫌悪感はそれほどでもない。はたして私はMTFと言えるのだろうか。
そんな疑問と女性化への思いを抱えたまま、就職をし、30代を過ぎた頃に、付き合っていた年上の彼女と結婚したのでした。
そして数年後、子供が生まれ、戸籍法の特例条件を満たさなくなった私は、そのまま男性として、父親として暮らしていく…はずでした。