8日の月曜日に発表されたパナソニック野球部の休部発表の衝撃がまだ残っています。各種報道を見ていると、パナソニックHDの休部に至った理由として「「近年は都市対抗野球、日本選手権の本大会出場を逃すなど結果を出せておらず」とコメントしていましたが、2024年は両大会の出場は逃していたものの、本年は都市対抗本大会出場をしていただけに聖域なき構造改革とはいえ厳しい判断だなと思います。

これだけの実績を持つパナソニックでさえ成績不振を理由に休部という判断がされるのを目の当たりにすると、「企業スポーツ」を維持・継続することの大変さを感じます。企業スポーツ自体が企業イメージ、ブランド力の構築だけでなく社員の士気向上と団結を目的にして発展した経緯がありますが、時代が流れ社員の士気向上と団結としても企業スポーツの役割が徐々に薄れてきて、前者の企業イメージ、ブランド力の向上という「宣伝効果」のコスト面が重視されてしまっているのかもしれません。

 

企業スポーツチームを維持するためにはある程度「損得抜き」でのスポーツへの愛情がないといけないのかなと思えてきます。 そうなると思い出されるのが池井戸潤氏の小説「ルーズヴェルト・ゲーム」の「青島製作所」のモデルとなった鷺宮製作所の故西見一郎名誉会長のこと。

1958年の創部以来、本格的な野球経験はないものの「総監督」として晩年までベンチ入りし、社会人野球ファンにはおなじみの方でした。

 

企業スポーツを維持・継続する力としては1971年の創部以来、都市対抗・日本選手権の出場は叶っていないものの野球部を維持し続けている広島のツネイシブルーパイレーツも素晴らしいなと思います。

TOP写真はツネイシの本拠地、ツネイシスタジアムに掲示されていた「ツネイシ硬式野球部遵守事項」ですが、これぞ企業の運動部の選手たちの心得なのではないかと感じました。選手たちがこの心得を順守することで、社員の方々との信頼関係も深まり、広島在勤時に観戦したツネイシの試合にはグループ会社の方の応援も多く、昔ながらの企業スポーツの姿を見たような気がしました。

ツネイシには来年こそ悲願の二大大会出場を果たしてもらいたいですね。

 

また、同じ中国地区の企業チームになりますが、「シティライト岡山」で主将を務めた丸山高明選手が今季限りでの勇退を決めました。

 

この丸山選手、玉野光南高から亜大に進み、明治神宮大会の優勝に貢献したのち、父の明さんが社長を務めるシティライトが母体の「シティライト岡山」に入団し、10年間プレー。2019年の都市対抗出場にも貢献しました。主将を務めながら、社業での肩書は「代表取締役副社長」という重責を担ってきました。

勇退することで社業に専念する形になるのでしょうが、副社長として社業を拡大することで野球部の後輩たちをサポートして、ゆくゆくは先述の鷺宮の西見名誉会長のように「監督」「総監督」としてベンチ入りしチームを全国大会に導いてほしいなと思います。