7月19日に埼玉県営大宮球場で行われた全国高校野球選手権埼玉大会、滑川総合高×浦和実業学園高の観戦記です。

3回戦で春の王者Aシードの浦和学院を破るジャイアントキリングを起こした滑川総合高。滑川高時代の1998年夏にはのちにタイガースで「JFK」の一角として活躍した久保田智之投手を擁し、甲子園出場を果たした県立の実力校が存在感を示しました。しかし何ともエグイ組み合わせで次戦の相手が今大会ノーシードのセンバツベスト4の浦和実。秋の王者も連破して「ミラクル滑川」再現なるでしょうか?

 

<スタメン>

【先攻:滑川総合高】

①キャッチャー 篠崎

②センター 黒崎

③ショート 関根

④レフト 橋本

⑤ファースト 宗

⑥サード 三浦

⑦セカンド 小林

⑧ライト 細野

⑨ピッチャー 石井

【後攻:浦和実業学園高】

①センター 齋藤

②レフト 佐々木

③ライト 山根

④ファースト 三島

⑤キャッチャー 野本

⑥サード 工藤

⑦ショート 橋口

⑧セカンド 深谷

⑨ピッチャー 石戸

滑川総合は浦和学院戦で6回1失点の好投を見せたエース石井。浦和実はセンバツで話題になった変則左腕の石戸が今大会初先発。スタメンも甲子園ベスト4のメンバーが並びます。

 

<試合概況>

先制したのは浦和実。2回裏、先頭の工藤の内野安打を足掛かりに犠打で得点圏に走者を進めると、ピッチャーの石戸が自らのバットで適時打を放ち先制します。

しかし石戸は本職の投球の方が制球に苦しむ内容。4回には2つの失策も絡み2死満塁のピンチを背負うと、9番石井に対して押し出しの四球を与えてしまい同点に追い付かれます。

しかし浦和実はその裏、先頭の橋口がヒットを放つと、犠打で得点圏に進め打者は再び石戸。ここで滑川総合ベンチが動き、リリーフに三浦を投入します。

この場面で石戸はライト前へのヒットを放ち、この打球を滑川総合守備陣が後逸する間に2塁走者が生還し勝ち越しに成功します。

浦和実は5回にも5番野本の適時打と7番橋口の犠飛で2点を加え滑川総合を突き放します。

7回にも7番橋口、1番齋藤の2本の適時打でダメ押し。

6回からリリーフした2番手角國が滑川総合の反撃を許さず、6-1で勝利しベスト16進出を決めました。

 

<注目選手など雑感>

浦和実がセンバツベスト4の実力を発揮し、「ミラクル滑川」を封じました。

今大会初先発だった石戸ですがボールが高めに上ずり、本調子ではない印象。5回1失点にまとめましたが、5イニングで104球を要する苦しい投球となり、今後に修正ができるかが春夏連続甲子園出場へのポイントになりそうです。

しかしこの日は「打者石戸」として先制打含む2本のヒットで貢献。やはり何かしら「持っている」存在なのかもしれません。

浦実投手陣では2番手の角國の好投が好材料でした。

6回から登板し4イニングを被安打1の無失点、5つの三振を奪う好投で滑川総合の勢いを断ちました。ショートアーム気味のフォームから投げ込む直球には力があり、スライダー系の変化球も効果的でした。石戸、駒木根と左腕2枚看板だった投手陣に右の角國が加わることで厚みが出てきそうですね。

センバツでも勝負強さを発揮した打線は健在。4人の打者がマルチヒットをマークし、1番齋藤は3安打1四球1打点とリードオフの役割を果たしました。

6番工藤、7番橋口など下位打線も好調を維持しており、7つの犠打を決める手堅さもあり、どこからでも点が奪える打線になっていますね。浦和学院、花咲徳栄などの強豪がすでに敗退している戦国模様の埼玉ですが、ノーシードから春に続いての甲子園出場なるでしょうか?

敗れた滑川総合高は2戦続けての「大物喰い」とはなりませんでしたが、突出した選手はいないものの「全員野球」を貫いた夏だったと思います。

投手はポジションを変えながら3投手の継投で13安打を浴びながらもセンバツ4強のチームと9回まで戦い抜きました。3番手で登板した篠崎はキャッチャーの防具を外してマウンドへ。

滑川で背番号2がマウンドに上がるというのはOBの久保田を彷彿させられますね。(滑川のお家芸?)春の王者を倒し、しっかりとこの大会に爪痕を残した滑川総合。またファンをあっと驚かせる活躍に期待したいです。

 

滑川総合高000100000=1

浦和実業高01012020X=6

(滑)石井、三浦、篠崎-篠崎、宗

(浦)石戸、角國-野本

【勝利投手】石戸

【敗戦投手】石井

【二塁打】 

(浦)工藤