3月10日に川崎市等々力球場で行われたJABA東京スポニチ大会、日立製作所×大阪ガスの観戦記です。
2018年の都市対抗、2019年、2021年の日本選手権に続いて昨年秋の日本選手権を制し、近年の企業チームではトップクラスの安定感を誇る大阪ガス。今年も全国大会の優勝争いの中心になりそうですが、昨秋の都市対抗は出場を逃すなど調子の波も激しいのが玉にキズ、今年の仕上がり具合はどうでしょうか?
対するは北関東の雄、日立製作所。社会人野球七不思議(筆者が勝手に言ってるだけですが…)の一つとして名門日立に二大大会優勝がないことがありますが、悲願の二大大会制覇に向けいいスタートが切れるでしょうか?
<スタメン>
【先攻:日立製作所】
①レフト 吉川
②ライト 清水
③サード 江藤
④ファースト 東
⑤センター 真砂
⑥セカンド 森
⑦DH 三倉
⑧キャッチャー 黒岩
⑨ショート 宮
先発ピッチャー 岡
【後攻:大阪ガス】
①センター 橋本
②セカンド 峰下
③DH 梶田
④レフト 三井
⑤ライト 山川
⑥ファースト 野口
⑦ショート 髙波
⑧キャッチャー 戸高
⑨サード 吉澤
先発ピッチャー 稲垣
日立は1番に慶応出身のルーキー吉川を起用、大阪ガスはルーキーの起用はなく、先発に昨年の日本選手権MVP右腕の稲垣を立ててきました。
<試合概況>
先制したのは日立。初回1番の吉川が四球を選ぶと、3番江藤がライト線に適時三塁打を放ち1点を奪います。
日立は3回にも吉川の死球を足掛かりに3番江藤の2打席連続適時打と、4番東の適時二塁打(エラーの間に3塁まで進塁)を放ち、2点を追加し大阪ガス先発稲垣をKOします。
しかしその裏大阪ガスも1番橋本、2番峰下の連打でチャンスメイクすると、3番梶田の犠飛で1点を返します。
試合はこの後両チーム投手陣の好投で3-1のまま終盤へ。
9回表日立は大阪ガス5番手江越を攻め、四球で出塁した走者を2番清水の適時打で1点を追加しダメ押し。
試合はこのまま日立が4-1で逃げ切り、勝利しました。
<注目選手など雑感>
日立が効果的に長打で得点を奪い快勝しました。
先発の大卒6年目の岡は丁寧な投球で7回1失点の好投で勝利に貢献。
決して球速があるわけではなく、小柄な技巧派左腕ですがこれぞ「チームを勝たせるベテランエース」といった風格を感じさせる投球でした。筆者としても広島赴任していた時に当時徳山大(現:周南公立大)時代に何度も見ていた左腕。(2016年秋 2017年春)名門チームでチームの主力として活躍している姿を見れるのはなんだか嬉しいです。投手陣の軸としてまだまだ活躍していってほしいですね。
野手陣では3番江藤、4番東の立教OBが主軸の働きを見せました。
江藤はこの試合2本の適時打も死球を受けて途中交代。残りの試合は欠場したようでケガの具合が心配です。東は不動の4番を任せられるくらいになるまで突き抜けた打撃を見せてもらいたいです。
敗れた大阪ガスは予選リーグ3試合で合計3得点と打線に元気がありませんでした。スロースターターなところはありますが、日本選手権王者として臨む今シーズンだけに巻き返しに期待したいです。
そんな中でベテランの峰下はマルチヒットをマークでまだまだ健在。
ベテランに負けずに若手の野口や髙波のさらなる奮起が欲しいですね。
日立製作所102000001=4
大阪 ガス001000000=1
(日)岡、原田、生井-黒岩
(大)稲垣、宮本、田中、小松、江越―戸高、城下
【勝利投手】岡
【敗戦投手】稲垣
【三塁打】
(日)江藤
【二塁打】
(日)江藤、東、清水
(大)峰下