卯の花(うのはな)-御殻 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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御殻(おから)-大豆から豆腐を製造する過程で豆乳を絞った後の搾りかす 

週に1~2回 豆腐を仕込んだ折に出る“おから”を冷凍保存しておき ある程の量が確保できると解凍し“卯の花”を仕込みます 大体数ヶ月に1回の割合でしょうか 湯掻いた大豆を磨り潰す際に表皮も“おから”とする事が出来ますが 卯の花の色白さを出したいので わさびやでは“上おから”のみを摂っています 

 

御殻は抜け殻の“殻”に女房言葉の“御”を足して“おから”と呼称したのが始まりです 日本料理の世界では古より縁起を重んじ[無し→有り(梨→有の実)/摺る→当てる(摺り鉢→当り鉢.するめ→当り目)]と語呂良く言い方を替える風習があり おからも“空”に通じるとして忌避され 雪花菜(きらず)の字を宛がわれてきました 

 
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卯の花の季語は本来(晩冬~初春)と伝承されていますが 平成の現代 年間を通じて豆腐は食されているという事で わさびやでは白く美しい“空木の花”から名付けられた“卯の花”を献立に用いています 

 
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一般に知られるおから煮?は濃く甘い味付けの御惣菜と認識されていますが “卯の花”を謳うだけに白く綺麗に且つ美味に仕上げたいもの 見た目分かり辛いですが豊富な具材を加え調理します 

 

約15年前 ミナミで取材を受けた経緯があり その時某雑誌に記載させて頂いた時の作り方-白醤油を用い 胡麻油で煎り煮した“卯の花”をわさびやでも受継ぎ/良化させ提供しています 

 
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歳を重ねる毎に 見た目もシンプルになっていますが “見えない部分での仕事”は健在 

沢山のお客様に好評頂いているわさびや謹製“卯の花” 是非ご賞味下さい