[紹介]國暉酒造 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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國暉酒造 (こっきしゅぞう) 〒690-0844 島根県松江市東茶町八 電話(0852)25-0123 
この度島根県から遥々お越し頂く國暉酒造さん 山陰はもとより全国的に著名な歴史ある蔵元ながら 関西では始めて名前を聞く方も多いのではないでしょうか 蔵元会で提供する清酒/仕込み水などは定例の資料に記載しますが ここでは蔵元の沿革と酒造りの理念を補完的にご紹介させて頂きます 

 
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厳寒の季節 宍道湖からの清冽な風を取り入れ出雲杜氏達が自然と生命を敬い 精魂を傾けて醸した本格的手造りの地酒 松江藩より譲り受けた数百年の大梁の下 造り続けられた酒の系譜の結晶がここにあります 

 
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[沿革 ] 
國暉は城下町松江の宍道湖湖畔に蔵を構えています 松江は日本海/宍道湖/中海/山野の幸が集まり 多彩な食文化に育まれてきました また古代より出雲国の中心地として栄え 神代の時より八岐大蛇/因幡ノ白兎など酒に纏わる伝承が沢山あります そして今日に至るまで佐香神社/出雲大社で酒造りが行われ 出雲杜氏の里として広く認知されています 
 

現國暉酒造の建屋は文化5年に起きた大火後に再建されたもので 江戸末期の町屋の面影が色濃く残っています 宍道湖に臨む仕込蔵は松江藩主松平家の土蔵を譲り受け移築改造したもので 数百年の大梁の下造り続けられた酒の系譜が國暉の味わいになっています 
 
國暉2808
[國暉の歴史 ] 
江戸期には現在地にて廻船問屋/藍染業/水産業など幅広く商い 明治7年に酒造業を創業し現在に至ります 戦時中食料米不足のため率先して休蔵 戦後同様に休蔵した酒造業者に呼び掛け“全国酒類酒造復活同盟会”を結成し全国本部を当蔵に設置 GHQや政府と交渉を重ね清酒業復活運動の中心的役割を果たします 

 

当蔵も昭和22年に酒造業を再開し“松江酒造有限会社”を設立 昭和31年に“國暉酒造有限会社”に社名変更 昭和37年に全国で2番目に貯蔵タンクを個々に温度管理する“黎明式冷房”を採用するなど 品質管理工場に力を入れる一方で 伝統的な手造りの技法を磨き続け今日に至っています 
 
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[名前の由来] 
「暉(かがやき)」は「輝」とほぼ同意語ですが正しくは“太陽のかがやき”を表します 古来日本では太陽は「凝ろ」-「命/心」に通じると考えられていたので「暉」は内面的な心のかがやきも意味しています 天地の恵み/作物の恵みは神に捧げられ酒となり 心の恵み-即ち「暉」となります そして酒は人の間の垣根を取り除き和を創ります 

 

“天地の恵みを心の恵みに-心の暉きを家族/企業/社会の暉きに” 
 

これが「國暉」という酒名に込められた願いです 
 
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[手造りの精神] 國暉の酒造りのこだわり  
長い歴史と文化を持つ国/民族はそれぞれの風土に適した良き酒と食文化を備えています 日本酒も例外ではなく日本の力ある大地/清らかで豊かな水/四季折々に姿を変える気候/英知溢れる労働力に恵まれ 世界の中でも極めて高度で独創的な酒をものとし それぞれの地域文化に根差し 世代を越えた情熱の積み重ねは文化となり各時代の人々はこれを深く愛してきました 
 

そして天地の恵み/自然の恵みに感謝し身体/心を清め 磨き抜かれた職人の技と魂の世界に東洋の美学や人間が人間である価値や魅力を感じます 私共は日本人の魂の原点であるこの出雲の地において 日本人の魂である日本酒造りに向き合う時 自らの魂を清め入魂の手造りをし続けていかねばならないと考えます 
 

また造り手として先人達から受け継いだ遺産や入魂の手造りを守り 後世に伝承していく事を責務と感じています 機械でなく人間が自らの技と魂を磨き上げていく事とそこから生まれるものを大切にしたいのです 

 
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蔵元交流会中 登場する言葉で恐らく初耳な方がおられるだろうと↓ 

 

・島根K1酵母 

・佐香錦(酒造好適米) 

・神の舞(酒造好適米-現在生産中止の幻米) 

・炭素濾過 

・八塩折 


この辺りの説明も資料で補完しておきましょうか