超群 東城の銘酒 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

侘寂伝文(わさびやブログ)

樂菜わさびや公式HP http://wa-sabiya.jp/ 
Facebook公式ページ https://www.facebook.com/rakusaiwasabiya

超群2761  
超群(ちょうぐん) 生熊酒造 /広島県庄原市東城町 

 

恥ずかしながら東城町は比婆郡とばかり思っていました…近年合併したのですね 広島県スキーのメッカ道後山へ行く折 福山から国道182号線を北上する際東城町を通過していた時の記憶で 未だに比婆郡のイメージが濃厚です 中国自動車道も開通していなかった事を考えると時代の流れは早い(汗 

 

そんなちと昔に出合った酒と この前の福山帰郷で再会出来ました 

 

○一2754  

この時頂いた感想は 広島東部地域らしい八反錦を前出しした香味 推測ですがこの超群はPBなのか 多酸で無ろ過原酒生生なのか とても濃醇で料理にあわすというよりは酒自体を愉しむ造りの印象でした 

 

そこで料理人の性ゆえか どうしても拭えない疑問が残ります 

 

「一般に出まわっている超群の酒質はこれと同等なのだろうか?」 

「温めて ぬる燗で自分の料理と合わせたらどう映えるだろうか?」 

 

“清酒の真価はあたためてこそ-花と蕾の喩え”は わさびやの常連様なら皆周知の事だと思います 

 

で 地元の酒販店に問い合わせしようとした矢先 ご縁というのは本当に不思議なもので 大阪で銘酒“超群”を手繰り寄せる事が出来ました 感謝 

 

広島県産清酒は他県と比較する際 よく“辛口”という摩訶不思議な表現で喩えられますが これは酒質よりも県内食文化や水質/気候の影響が強いように自分は考えています 中央市場を探索するとその傾向は県毎で様々ですが 同じ瀬戸内海圏でも山口と広島と岡山の食文化は異なります 

 

歴史背景も大きく関与していますが 広島だけ見ても大きく分けて4つの清酒文化が顕在します 

 

自分が“いざ独立”の時も 地域性の複雑さゆえ悩んだ経緯がありました 

 

 

話が逸れましたが 早速開栓し冷や(常温)で頂きます 八反錦の旨味もそうですが 先ず水の柔らかさが際立って 全体的に優しい味わいを愉しめます ここで「この酒は燗化け(良化)するな」と確信します 同じ広島県内でも水質に苦しむ福山地域とは違い ミネラル質のふくよかな旨味をふんだんに味わえます 

 

そしてぬる燗-燗冷まし 抜群に料理と合います 福山で抱いた疑問はここで解消されました 

 

超群の伸びしろはまだまだ深そうでこれからまだまだ勉強させて貰えそうです 

豊穣の地で心豊かな人達が醸す銘酒は大阪だけでなく全国に比肩する そう再認識しました