サバがマグロを産む時代 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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クロマグロ271  
生殖細胞の移植成功-養殖用に稚魚量産へ 

東京海洋大学/吉崎悟朗教授率いる研究チームは クロマグロの卵と精子になる生殖細胞をサバに移植する実験に成功しました 今夏にも産卵して交配が可能になりマグロの稚魚が誕生する見込みだそうです 2014年IUCN(国際保護連合)より絶滅危惧種に指定されたクロマグロを 養殖して安定的に供給できる技術として実用化への注目を集めています 

 

これまでのマグロ養殖は近畿大学が卵から孵化させて育てる完全養殖に成功し 育ったクロマグロが一部で市販されている現状です ただマグロは卵が大人になるまでに5年ほどかかるうえ 繁殖に必要な体重約100㌔の親マグロを飼育する大きな専用施設も必要になってきます 対してサバは孵化から1年ほどで繁殖可能 成魚で300㌘ほどで比較的小さな水槽でも育てられます 

 
クロマグロ273  

マグロは大分類でいうと“サバ科”に属します 吉崎教授達はクロマグロから生殖細胞を取出してサバの雄と雌の稚魚に移植しました 移植先の稚魚は予めサバの精子や卵を作らないように処理しています その後移植した生殖細胞が雄の精巣や雌の卵巣に入り込み 体内で生きて増殖していることを確認 成熟するとサバの雄がマグロの精子を作り 雌がマグロの卵を産みます 交配させればマグロの稚魚が生まれます マグロの稚魚を量産できれば完全養殖にとって追い風です 稚魚を放流する事で天然の資源を増やすのにも役立つとみられています 

 
クロマグロ272  
“とんびがタカを産む”ならぬ“サバがマグロを産む” 諺が現実になる今の世です サバ特有の寄生虫リスクは大丈夫なのかな?と思うも 早ければ4~5年後 サバマグロとお目に掛かれる日が来るのかも 

 

しかし…このマグロはやっぱり“サバサバ”した味なんでしょうか? 兎も角楽しみです