鹿尾菜(ひじき) | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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鹿尾菜 羊栖菜  (ヒジキ Sargassum fusiforme) 三重県伊勢志摩湾 

 

褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻で ワカメと並び日本では古くから慣れ親しまれた海の食材です 波の荒い海岸近く岩場の潮間帯付近(潮間帯下部から低潮線の岩上に帯状分布)に繁茂し 春から初夏に胞子嚢を付けて成熟します 長寿の象徴として全国でも認知されていて 9月15日は敬老の日にちなみ“ひじきの日”と認定されています 栄養価など詳細は以下優良リンクを添付します 参照下さい 

(参照) ひじき講座  

 

生ひじきは 通常3月~5月の大潮干潮時に漁師や海女が磯にでて鎌などで刈り取って収穫したものですが 地域によっては寒中(11月~2月)に幼芽を収穫した“早取りひじき”も出回ります 一般に食材として認知されている“干ひじき”は 主に伊勢方式 と呼ばれる乾燥原藻を水戻して蒸乾する蒸乾加工法で乾燥したものです 

 
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“伊勢方式”は簡素に説明させて頂くと 生のひじきを数日水に浸ししんなりさせ 8~10時間ほど沸かさない程度に高温蒸沸し 水でしっかりさらした後 天日干しにて乾燥させる加工法です 生鮮時は赤褐色だったひじきは加熱する事で緑色から黒褐色へと2回変色します 干ひじきは調理前水や出しで戻し調理するのが定石ですが 生ひじきを調理する時は調理する前 水にある程度さらし雑菌や残った塩味をしっかり除去する事をおすすめします 

 
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弊店も敬老の日前後に好んでひじき五目煮を仕込みますが 美味しく栄養満点 しかも酒と取り合わせやすいので年中重宝しています 調理法で特に難しい技術は要しませんが一般に深く普及している事もあり 料理屋として創意工夫は常に絶やさないよう留意しています あと写真右下の“丘ひじき”と混合される方が多いのですが全く別物です 丘ひじきはまた別項にて説明いたします