ほいりげ しぼりたて濁りワイン | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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ほいりげ26  

山形県寒河江市 千代寿虎屋株式会社 「月山山麓しぼりたて濁りワイン ほいりげ」 

 

[月山山麓 ほいりげ白 25BY]  

原料葡萄/セーベル種 Alc/7.0~8.0% 酸度/7.0~8.0 エキス/6.5(やや甘目) 

 

[月山山麓 ほいりげロゼ 25BY] 

原料葡萄/マスカットべリーA・セーベル種 Alc/7.5~8.5% 酸度/7.0~8.0 エキス/6.5(中甘口) 


“ほいりげ”はドイツ語で“今年出来たもの”の意 発酵後直ぐに冷却-完全無添加にてボトリングしたフレッシュワインで 亜硫酸無添加のため(←ここ重要)品質管理が難しく従来は一般提供されていませんでした 全くの生で酵素/酵母の躍動感が愉しめます 
 

私観ですが 清酒や焼酎に比して葡萄酒(特に外国産)が日本食に合わせ辛い要因の一つに“酸化防腐剤添加”が挙げられます 料理人をされている方は周知だと思いますが 魚介や鰹出しなどの主要成分アミノ酸系はこの亜硫酸(ソルビン)系と相性が非常に悪いため 口の中で喧嘩する-苦味/渋味とは異なる 云わば“濁する印象”を拭えないのです 

 

この味覚は“海藻類消化機能”同様 私達アジア人の唯先天的遺伝でもあるのですが このワインはその食との取り合わせに対する懸念を見事に払拭してくれます 清酒と同じ化学記号式表記でありながら 葡萄酒でこうも官能に違いが表れる所は 自然-醸造さながらの妙を感じます 

 

“ほいりげ”は毎年頂くのですが 今期のロゼは近年の当たり年だと(自分で勝手に)思っています 瓶内二次発酵でない自然酸ガスが酸味/風味を柔らかく押上げ それでいて口入り-後口がするりと滑らか 流石に鍋料理には合いませんでしたが(笑) 食前-食中と提供幅が広いのも魅力です 

 

葡萄の糖度が仕上がりに大きく影響するのでしょうか 昨年産地は大豪雪と例年より遅めの春 そして梅雨時期外れの集中豪雨と厳しい環境下だった事が 逆に逞しく成長する要因になったのかもしれません 

 

月山山麓 トラヤワイナリーHP