食用油についての考察(序) | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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楽菜 わさびや公式HP-春雨1  

本日は台風が来たのかと見紛う程 凄まじい豪雨と強風でした 皆様大丈夫でしたか

関西は夕刻には嵐が去り今は関東北信越東北が大変だと思います 大事ありませぬ様  

  
楽菜 わさびや公式HP-厚労省0330   

先日発表された生肝.生肉の規制について やはり大阪では打撃が大きい様で 同業者と

会えばその話で持ち切りです 私も短評をたけぶろに書いています 良ければご査収を

   

インモラルの脆弱さが招いた“屈辱”  たけぶろ04/03 

  
長く飲食店に携わっている視点から見てただ本当に残念です 

   

この牛肉への関連規制は正直予測の範囲内でしたが 別に兼てからの不安要素として

以前から注視しているのが“食用油”に関連する事案です 古今例を見ない程食文化の

隆盛を見る現在の日本にあって 不思議な程遡上に乗らない“食用油”の文字

  

殆どの飲食店で使用されている(筈の)食用油ですが 昨年の春から中東で懸念化された

幾つかの革命関連による輸入制限など 本来ならもっとクローズアップされ議題に挙がる

筈が ここまで沈黙されているのは非常に不思議で仕方ありません 

  

数多の食材仕入れルートとは異なり 食用油は或る意味株と同じ“先物取引”です 

例えば原油価格に伴い 食用油の値上げ幅も数ヶ月前から予測する事が出来ます

原材料に必要な原油をほぼ外国から輸入で賄っている現在の日本で管理職 特に

経営者クラスはここ数年の異常な高騰に頭を悩ませているのは必須だと思われます  


で長引く不況.デフレですから 当然高騰する食用油に何かしらの対策が嵩じられます 

それが私が懸念するインモラル問題の核なのです 簡単に言えば 経費削減の為に

人身への影響より価格安が齎す利益への追求が優先されてしまう事です

  

生肉や生肝と同じ運命を辿る事の無い様 扱う料理屋.飲食店にはしっかりとした知識と

顧客に対する信頼関係が今以上に求められると見ています 牛肉同様 油を摂取する

文化は本来日本人が育んだものではなく外来文化の享受を受けているものだからです 

   

食用油はメニューに直接顕在化するものではないバックグラウンド的な“食材”なので

コストダウンは容易ですが やはり人が口にするもの 安直な思考行為は危険です 

老婆心ですが 飲食店で自分が扱っている油に対する認識を 担当の調理人がどれだけ

把握できているか 今から危機管理を再考するのも遅くは無いと思っています 

   
楽菜 わさびや公式HP-食用油0403  
食用油の酸化度.熱劣化の進捗度.揚種に拠る脂溶性が齎す人体への影響などは現在の

科学でほぼ測定可能で それを各々が可視認識し 現実思考する事はとても大切です 

食に携わる立場として最低限の認識と健康に寄与する食文化への信念を外部要因に

流され安易妥協する様なインモラル低下の愚行は食文化に対する背任行為です 

  

近い内 食用油が和食文化に関る縁とその必要性.危険性を考察したいと思います