道明寺粉 ドウミョウジコ
水で戻し蒸した餅米を粗目に轢いた乾燥食品 乾飯や煎り種の一種です
大阪府藤井寺市にある道明寺(下に記述)で最初に考案され保存食として
用いられていた事から寺の名前が素材に由来しました
主に御萩(おはぎ)や桜餅などの日本製菓に用いられる事で知られています 私も
この春期 会席料理の一品として愛用しています 女性受けが良いですね
道明寺粉は用途バリエーションが豊富なので仕込み方も多様 私は分量に対し
冷ました鰹出し(2番)を混ぜ下味.桜の風味をつけるのが好きです
下処理したあられ木耳や人参を混ぜ五目仕立てにもします
道明寺桜蒸し 白魚と孟宗筍 菜種 桜花 銀餡
大阪府藤井寺市 道明寺 真言宗御室派尼寺 山号“蓮土山”
道明寺粉の発祥地 “道明寺”は学問の神様で有名な菅原道真の祖先 土師(はじ)氏の
氏寺として6世紀末に建立されました 延期元年(901年)道真が大宰府に左遷される際に
この寺を訪ね叔母に詠んだ別れの歌は有名です
「鳴けばこそ別れも憂けれ鶏の音のなからん里の暁もかな」
人形浄瑠璃.歌舞伎の“菅原伝授手習鑑”「道明寺」でも故事が受継がれています
太宰府天満宮で一生を終えた道真を偲び 彼の贈名号“道明”をとって道明寺に改名
戦国時代(天正三)に消失するも後に再興 明治五年に現在位置に落ち着きます