夏の食材“冬瓜”の切出し/色出しまで 下処理を掲載します ご参考下さい
冬瓜自体 はっきり言ってそのままでは美味しいものではないです その負い目を“和の技法”を用いる事で 冬瓜の持つ良さを引き出す訳ですが 下処理(切出し)の要点は「如何に青さを活かすか」と 「取り合わす食材との相乗効果を引き出す事」でしょうか
切出し時 どの器に盛るか 何の食材と合わせどのような調理法にするかで大きさが決まります 型に取る時 どうしても最小のロストは出ますが 見た目も重視です 色出し(ボイル)する時 裏表2段階(青色/白色と時間差でする)仕込みなので高さはある程度 揃えておいた方がベターです
周知の通り 皮の部分は蝋(ロウ)質で硬く しかし剥き過ぎても青味が削がれ見た目が美しくありません 切れる包丁で滑らかに面を剥いていきます
写真では解り辛いですが表面に細かい鹿の子包丁を入れます そして面取り 手間は掛かりますが 上品さを出す為 細く正確な包丁が大切です 後 蝋(ロウ)質の表皮を剥くと 色褪せが早いので時間を掛けず手早く 重ねて熱にも弱い為 細心の注意が必要です
湯にかけるまでの間 固搾りしたペーパーなど被せ 冷蔵庫へ 剥いた後 直に色だしするのがベターです 綺麗な青色を保つコツです
青い面(表)を下側に 冬瓜全体の半分が浸かる位の湯で色出しボイル 頃合を見て裏面に返し全体に火が通ったら用意した氷水に落と急冷します 鍋底に網を敷くなど柔らかい火加減が必要です
ここで一番のポイントは 表面の青色をしっかり出しながら火を通し過ぎない事 かといって芯の残った状態だと 歯に繊維が引っ掛りやり直しが効きません この加減が後々の仕上がりに影響します
冬瓜の持つ美しい色合いをぎりぎりの加減で残す事が要です