建設仮勘定と消費税の仕入税額控除の時期について | 田舎で暮らす公認会計士のBlog(田舎暮らし編)

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田舎生活8年目。田舎生活や篠山の魅力を皆様に広めたいと思います。

せっかく決算期なので久々の会計ネタで。

 

クライアントから建設仮勘定の消費税の取り扱いについて質問を受けたので備忘録として書いておきます。

 

 datasource:国税局Tax Answer No.6483より

 

Q.建設仮勘定の仕入税額控除の時期はいつ?

 

A.仕入税額の控除は、課税仕入れを行った課税期間において行うことになっています。

課税仕入れを行った日とは、資産の譲受けや借受けをした日又は役務の提供を受けた日となります。

これらの日は原則として、所得税法又は法人税法で所得金額の計算をするときの資産の取得の日又は費用の計上時期と同じです。

そのため、減価償却資産や棚卸資産であっても、これらの課税資産等を取得した日の属する課税期間においてその全額を控除の対象にすることができます。

ところで、建設工事の場合は、通常、工事の発注から完成引渡しまでの期間が長期に及びます。

そのため、一般的に、工事代金の前払金又は部分的に引渡しを受けた工事代金や経費の額を一旦建設仮勘定として経理し、これを目的物の全部が引渡されたときに固定資産などに振替処理を行っています。

しかし、消費税においては、建設仮勘定に計上されている金額であっても、原則として物の引渡しや役務の提供があった日の課税期間において課税仕入れに対する税額の控除を行うことになります。

ただし、建設仮勘定として経理した課税仕入れについて、物の引渡しや役務の提供又は一部が完成したことにより引渡しを受けた部分をその都度課税仕入れとしないで、工事の目的物のすべての引渡しを受けた日の課税期間における課税仕入れとして処理する方法も認められます。

(消法30、消基通11ー3ー6)

 

結論的には物の引渡しや役務の提供さえされていれば仕入税額控除と出来るようです。

しかしながら、多くの会社は、建設仮勘定は税込の金額で計上し、完成引渡し時に建物勘定と仮払消費税勘定に按分していると思います。

これは、工事代金の段階的な支払いをしたとしても、目的物の一部引渡しが行われるとは限らないこと。つまり、目的物の一部の引渡しと工事代金の段階支払額が一致しない事が多いため、完成引渡し後の安全策をとっていると言うことでしょうね。 これに対して、完成引渡しが行われているにもかかわらず会社の一方的な都合で建設仮勘定に計上されている場合などは税抜きで処理してもよさそうです。

 

また、貯蔵品の期末棚卸高に関しても税込みの金額で計上している場合と、していない場合があります。

これは物の引渡しや役務の提供を受けたかどうかで判断しているということでしょう。

つまり、貯蔵品勘定が材料費や商品的なものは物の引渡しを受けていますので税抜きで処理。

新幹線の回数券やチケット等は役務の提供を受けていないので税込みで処理。

 

 

この話とは直接関係ないですが、キャッシュ・フロー計算書(清算表)で税込の建設仮勘定から税抜きの固定資産勘定に期間をまたぎで振り替えが生じると、実際にはキャッシュアウトが生じないのに消費税の金額分だけ「固定資産の売却による収入」に入ってしまいます。 まあ、金額的影響が少ないので無視してOKでしょうね。

 

以上でございます。