日曜日の日経(12版ですが・・)に公認会計士協会はIT企業の監査を今期より、より厳格にするとの記事がありました。
厳格化の方法を次の3つの取引内容によって分けています。
①ソフトやシステムの開発
②コンサルティング
③他社のソフトやハードを取り次ぐ商社的な仲介
→これらの取引に対する監査手続を以下のように厳格化するとのこと
①実際の作業の確認+計画書や仕様書を基にソフトやシステムの仕上がり作業状況を確認する。
②作業時間と売上高の相関関係をチェックする。
③取引先を含めた社内検査を実施する。また、売上高に関しては手数料のみの計上とするかどうか検討する。
私も過去何回もIT企業に行ったことがありますが(問題の企業ではございません)、これ結構厳しいです。で、ちょっと弱気な発言。
①計画書や仕様書に記載のある各種承認内容や仕様書の記載内容の通査によりある程度の実在性の検証にはなりますが、ソフトウェアの内容によってはちんぷんかんぷんの場合ありです。
システムの仕上がり状態に関しても限界があります。受注生産の場合は相手先企業に現物がある場合もありますし、基盤系やミドルウェアのソフトの場合はプログラムを見てもさっぱりわかりません。
実作業の確認といっても倉庫があるわけじゃないのでプログラミングしている人の作業を見ても、それがそのソフトウェアの生産にほんとに携わっているかの検証は限界があると思います。
パッケージソフトなら目にみえるので別ですが・・・
②これはある程度の分析的手続きにはなると思いますが、コンサルというものは過去の実績等により、利益率が結構よかったりします。ですので作業時間と売上の検証という監査手続きには限界ありです。企業努力を否定することにもなりかねますし。
③税務署のように強制捜査権のない監査人にはここでもやはり限界がある場合があります。企業の信用にもかかわってきますし。イーシステムの監査人のようになる場合もあります。
手数料部分のみの売上計上については今後は統一すべきでしょうね。少し前の日経で、某大手監査法人は独自基準ですでに総額売上を禁止しているそうです。米国基準もそうですし、売上至上主義の時代ではなくなっていますから、企業側もある程度折れても良さそうです。しかしながらIT企業に限らず商社にも適用されるとなると相当抵抗があるでしょうね。
また実際問題、一つ一つ契約状況を検討して判断するのも結構手がかかりそうですね。すべて仲介取引の商社なら簡単に行きそうですが、システム開発をしている会社が、プロジェクトマネジメントだけ行ってソフトとハードを外に出すというパターンなんかもありますから。このあたりの線引きが難しそうです。。
具体的な会計基準も出るようですが、はたして3月中に出るのでしょうか・・・