先日、某企業のインドネシアのジャカルタオフィスから東京オフィスへ舞い戻ってきた後輩たちと鰻を食べに行くことになりました。大学のつながりです。
インドネシア…
日本でインドネシアといえば、バリ島が有名ですね
また、既にみなさんご存知かと思いますが、2024年からインドネシアの首都は、漸次現在のジャカルタから新しくカリマンタン島のヌサンタラへと移転します。
世界一の交通渋滞や災害リスクの軽減のためとはいえ、やることがドラスティックですねぇ
現在、この4兆円プロジェクトに世界中のグローバル企業の熱視線が注がれており、日本経済にもじわじわと影響が出てきていますよね。
「ご馳走するよ。小野田少尉、何が食いたいんだ?」
「ええっと、寿司やラーメンに天ぷらはジャカルタでも美味しく食べられるんで、鰻が食べたいですね♬インドネシアには、ろくな鰻屋がないんですよぉ」
「横井庄一くんは?」
「やっぱり、鰻が恋しいです。寿司は、政治家接待でよく行くのですが、鰻はなかなか」
「おぉ、鰻なぁ。任せとけ、良い店を知っているから」
と安請合したものの、私も日本人、おもてなしをしなければなぁ。
おもてなしの第一歩は、事前に色々と悩むこと。
和テイストに飢えているというので、小田原か鎌倉か東京か川越か…逡巡した挙句、鰻屋の街である川越へ
逡巡した内容をメモしておきますね。
小田原に有名なとんでもなく美味しい鰻屋があるんですよ
私は以前、鰻に凝ったことがあって(筋金入りの凝り性な性格ですから)、
大きな仕事を終えた週末、東京から新幹線こだまを使い、予約したこの店へ通っていたことがあるんです
風祭っていうはずれたところにあるんですけどね。
⬛︎ うなぎ亭 友栄
でも、基本的にクルマじゃないとアクセスが難しく、呑兵衛には、向かないそれに、鰻を食べ終わった後、観光名所がない
小田急線に酔っ払いって似合わないでしょう?
まぁ、鰻だけのために小田原っていうのも風情があって良いんですけどねどうせ、小田原評定をしに行くだけなんですから
そんな訳で、鎌倉を考え…えぇ、和田塚に有名な鰻屋があるんですけれども、
⬛︎ つるや
どうも男同士で江ノ電って気になれないですよね。江ノ電は、私にとっては、夏のデートコースです
BGMは、SASの栞のテーマなんかが良いですねぇ♬
さればといって、東京の江戸川橋や麻布では、芸が無さ過ぎる
【江戸川橋】
⬛︎ うなぎ はし本
⬛︎ 石ばし
江戸川橋の近くには、曽祖父→祖父→父→弟と四代続けて卒業している学校があり、たまにこの二つの鰻屋のいずれかへ家族や親族で出掛けました。
どうやら、奥州藤原氏のように、四代でこの伝統は滅びそうですけどね私は反抗して、ライバル校へ進みました(笑)。
【麻布】
そのライバル校の近くにあるのがここ野田岩で、私にとっては、教授や友人との思い出の店です
しかし、せっかく、インドネシアから戻って来たのに、東京では興醒めでしょう。
だから、和テイストな街、川越です。とっておきの店を予約しておきました。
幸運なことに、1週間前に予約が取れました。通常は1〜2ヶ月待ちの店です。
⬛︎ 東屋
西武新宿線の本川越駅からタクシーで3分くらいかな?
創業150年の老舗は、築100年の古民家にあります。
五代目の奥さんによる丁寧な接客は、心地良いですね♬
床の間なんて、何年振りに見ただろう生花と掛け軸が、日本独特の空気感を醸し出しています。
この照明器具サザエさんの世界観ですね
逆に、今見るとオシャレです。
「特うな重に、うざく、川海老の唐揚げを3つ!!!」
「ほら、一番搾りで早く乾杯しよう。」
「二人が無事に帰国したことに、乾杯!!!くうっっっっ!!!」
純和室で飲むビールも良いですね。みんなすっかりリラックスモード
空いていたのは2階の部屋だったんですけどね、その日の強い風で、ガタガタガタガタとまぁうるさいうるさい
この急な階段も歪んでませんか???怖過ぎる
まぁ、でもね、まるで田舎のおばあちゃんの家みたいで、懐かしかったこの長い回廊がいかにも日本ですよ
木造建築の最大の長所は、シンプルで無駄がなく、気持ちが落ち着くところです。
建築物っていうのは、人間を包み込む空間を演出するものなんだって、何かの本で読みましたけど、まさにそれですね♬
「この建物、大正時代に建てられたらしいぞ。耐震性なんて、これっぽっちも考えてないよなぁ」
「関東大震災前に建てられた?怖過ぎるなぁどうか、耐震改修済みでありますように。」
「まぁ、関東大震災でも倒壊しなかったんだから、大丈夫だろう?」
そんな馬鹿話をしていたら、来ましたよ。1時間くらいビールと辛口の大吟醸を飲んでいたでしょうか。
「特うな重の御成ぁりぃ〜。」
何が嬉しいかって、鰻もそうだけど、香の物にも手を抜いていないところですね♬
本当に美味しいと、急に静寂が訪れますよね。美味し過ぎて、口を食べること以外に使えなくなり、その結果、話すことができなくなり、聞こえるのは、ため息ですよ
「こんな美味しい鰻を食べたのは、生まれて初めてです!」
「大袈裟だなぁ。しかし、甘くないタレが絶妙だろう?米も半端なく美味しいなぁ。」
「俺、ここに住もうかな?川越凄過ぎ!」
「東京駅を基準に考えた方が良いんじゃないかなぁ。」
川越の鰻を全て食べた訳ではありません。
課題店がいくつか残っていますけど、ここ東屋は、流石150年間愛されてきただけありますね
どんなイケメンでもどんな美人でも、150年経ったら、観るに耐えない容姿でしょう。オエッ!!!
でも、受け継がれる技術やおもてなしというのは、このように、永遠ではないですかね。
自分自分自分、自分のことばかりではなく、自分が培ってきたものを後の世代に受け継がせる。次の世代へ、その次の世代へ………
そう、生活していくとは、そういうことではないかと考えています。
人を動かすのは、未来への希望以外にありませんよ。きっと
だからね、今資産がどれだけあるかなんてことは、小さな問題です。重要なことは、今自分にどれだけ好奇心があるか、未来への希望があるか、
それが、豊かな人生かどうかだろうと、私は考えています。
2000年前、川越は海岸沿いであったことを証明するために、貝塚跡まで歩きました。
何もない遺跡なので、決して行くことはお勧めできません
また、春日局や徳川家光で有名な喜多院を訪れました。
かつて、この地で人々がどのような生活をしていたか、そんな映像が目の前に浮かび上がるような話をしたつもりですが、
彼らは理系人間だからなぁ人間に興味がないのかもしれない
インドネシア土産を受け取りました。
ビスケットかぁ、メンバーに配ることにしよう
これは、手品?不思議なものを見つけました。
私は、パッチリ二重なので、三重にしたいときに使えるのかなぁ???
様々な価値観が共存する社会。それが誰にとっても生きやすい社会ですよね。
だから、逆説的ですが、最も核となる価値観は、基本的人権の尊重以外にないのです
基本的人権を尊重するためには、平和でなければならないし(平和主義)、独裁制であってはならない(国民主権)。
人が、人それぞれの幸福を追求できる理想の社会、日本が、世界がそうになることを心から願うと同時に、自分の考えや行動を律していきたいな。
こんな片隅の毒にも薬にもならない、こんな頭の悪いブログに訪問してくださる方々に、心から感謝いたします。
ありがとうございます!!!