心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
職場や集団の中で、「私は、この人たちに受け入れられているんだろうか?」って、不安になる時がありますよね。
(・・・心当たりない人はすいません(笑)。私はけっこうそんなこと考えちゃいます(笑))
子供の頃、家族が忙しかったり、なんらかの家庭の事情があって、なかなか構ってもらえなかったり。
何かを頑張ったのに、思った反応がもらえなかった時。
心のどこかで
「自分は愛されていないのかな」
「自分がここにいると迷惑がかかるのかな」
「自分の頑張りは、誰にも認められないのかな」
と考えた経験がある方も、いらっしゃるかもしれませんね。
このような小さな体験が、知らず知らずのうちに私たちの心に小さな傷として残り、
大人になってからも、仕事や人間関係に影を落とすことがあります。
(あなたがママさんやパパさんの場合、お子さんのことではありませんよ。今、そう不安になってる「あなた自身」の話です。)
たとえば仕事で、上司から期待されていたプロジェクトで成果を出せなかった時。
その失敗がただの仕事の失敗ではなく、
「やっぱり自分はダメなんだ」
という幼い頃の、痛い感情が蘇ってしまうことがあるのです。
たとえば、友人たちとおしゃべりしていて、私だけが知らない、ある友人のプラーベートな話を、他のみんなが知っていた時。
「私は嫌われているのかな。ここにいない方がいいのかな。」
そんなふうに、幼い頃に抱いた感情が蘇ってしまうことがあるのです。
たとえば自分が子育てをしていて、思うように子育てできない時。子供に悲しい思いをさせてしまった時。
「私みたいな人じゃなくて、もっと優しくしっかりした親だったら、この子は幸せだったかもしれないな。」
「私がしんどい思いしていることなんて、だれにも認められないんだろうな。」
そんなふうに、幼い頃に抱いた感情が蘇ってしまうことがあるのです。
この時、大事なのは、自分の心の奥底にあるその小さな声に耳を傾けて、
なぜそう感じるのか、その感情の根底にある幼い頃の体験に気づくことです。
過去に何があって、その感情を抱くようになったのか。
そして、その体験が今の自分にどんな影響を与えているのかを受け止めることが、自分を理解する第一歩になります。
自分の過去を振り返って、受け入れることで、今の悩みと向き合う力が生まれます。
自分の欠点や過去の失敗、それから過去の環境を冷静に認めることは、なかなか簡単なことではありませんが、
それを通じて、自分の本当の価値や強さを見つけ出すことができるのだと思います。
日常生活でできる簡単な改善法としては、まず「日記をつける」のが簡単でおすすめです。
日記には、その日あったネガティブに感じたこと、特に「満たされない」感情や「わかってもらえない」といった感情を正直に書き出してみるといいです。
そして、同様にポジティブに感じたこと、「よかったこと」「嬉しかったこと」「テンション上がったこと」も、正直に書き出してみます。
書き出すことで、自分の感情と向き合う時間を作ることができます。
もともと自分の感情を感じないようにしてきた人ほど、だれか他人を介した時に、その感情が揺さぶられやすいのです。
だから、意図的に毎日、日記を書くことなどを通して、自分の感情と向き合う時間を作ると、心が落ち着くことがあります。
さらに可能であれば、信頼できる友人や家族やカウンセラーなどに自分の感情を話すことも大切です。
他人と共有することで、自分一人では気づかなかった視点を得ることができるし、新たな理解や受け入れにも繋がります。
子供の頃の小さな勘違いや誤解が、大人になっても心に影を落とすことがあるのは、誰にでもあることです。
でも、その感情に真正面から向き合い、自分を深く理解することで、もっと自分のことを好きになれる可能性を秘めています。
自分自身との会話を大切にし、日々の小さな改善法を取り入れながら、自分自身の心にやさしく寄り添ってみてくださいね。
「私は、この人たちに受け入れられているんだろうか?」
そんな不安も少しずつ癒されていきますよ。
栗林あや(いがぐりこ)でした!
何度も繰り返して抜け出せない悩みに