全国各地で10月~11月にかけて、ファイナンシャルプランナー(FP)による「くらしとお金に関するセミナー&相談会」が開催されています。
「投資・貯蓄」「年金」「住宅ローン」 「ライフプラン」「保険」などの様々なテーマについて、無料セミナーや無料相談会を通じてみんなでお金について考えます。
常にその中心になるテーマがライフプランです。
FPは、皆さんとご家族のライフプランをベースに家計のやりくり・教育資金・住宅ローンなど、身近なお金に関する悩みや疑問に答えます。
家計簿は過去の家計の結果ですが、ご家族の夢や目標そして家計簿で「家計と家族の未来予想図」であるライフプランを作ります。
多くのFPはライフプランの精度を上げようと努力しています。
将来どのくらいお金が入ってきてどのくらい使う予定があるのかという予測(見通し)する技能がFPに一番求められるのです。
ライフプランで分かる限られたお金の範囲で、少しでも資産を増やすために投資信託などの資産運用を提案します。
万一の場合に備えて、ライフプランで分かるお金の範囲で遺される家族が必要とする資金を保険で提案します。
そして、住宅ローンは、ライフプランで分かるお金の範囲で教育資金に影響しない月々の支払額を提案します。
これらのバランスもライフプランを見て行うのです。
ライフプランを木の幹とすると、資産運用や保険の見直し、住宅ローンなどのアドバイスは小枝か葉っぱです。木の幹(ライフプラン)がないと存在しないのです。これは、FPの共通認識です。
※図はFPの横山沙織さんのブログから転用しました
でも、すべての提案の根拠となるライフプランを作らないFPもいます。
長期で支払う事になる資産運用の商品や保険の商品、そして住宅ローンを彼らはライフプランを作らず、家計のバランスも見ないでアドバイスします。
しかし、いくら理屈を並べてもいくら正当性を主張してもそこには根拠がないのでFPのやり方とは言えません。
ライフプランを無視したら、FPとしての存在価値はないのです。
ライフプランを作らないFPが生まれてしまった原因は、日本FP協会が金融機関や保険会社を賛助会員としてしまったからです。
それから急速に全国の金融機関等でFP資格取得が推進されました。
セールス本位の金融機関や保険会社を賛助会員としたらどうなるのか?それは、セールスでFP資格を権威付けとして利用する事が起きてしまいます。
「FPの主旨がそこなわれる」とFPは反対しました。金融機関や保険会社に対して、FPはお客様の利益のために代弁し指摘する立場だからです。
しかし、会員と会員費が欲しかった当時の日本FP協会は法人賛助会員として多くの金融機関や保険会社を認めてしまったのです。
特に、銀行系や証券系の営業や元営業で、FP資格を持っている方の多くがライフプランを無視します。
セールスと相反するライフプランは彼らにとって邪魔で余計な存在です。セールスした方が手間がかからず売上が多くなるからです。
私は、ライフプランを作るFPと作らないFPは明確に区別されなければならないと思っています。やっている内容や考えが違うからです。
さらに言えば、ライフプランを作らないFPがFP全体の評価を下げたり、結果としてお客様を欺く事をやっていないか危惧しているのです。
<図を転用したブログ>
FPの横山沙織さんのブログ
「ライフプランとは木の幹なんです」
https://ameblo.jp/petako-ameba/entry-12266508638.html
栃木・宇都宮の
FP・保険コンサルタント
五十嵐良太郎