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フィリピンの人材市場と日本のこれから

iforceマニラ拠点から、フィリピンにおける「人」に関する話題や現地での気づき、日本のこれからについて、考えたこと、感じたことを発信していきます。

先日、フィリピン大学(UP)で開催された「Y4iT」という学生向けのITイベントに参加してきました。

フィリピンの人材市場と日本のこれから

このイベントは2003年に始まり、今年で10回目になります。

毎年、フィリピン中からIT関連の学部に在籍する学生が参加しており、前回までにのべ10万人が参加したというフィリピンで最大級のITイベントでもあります。

フィリピンの人材市場と日本のこれから

内容は学生向けとあってやや物足りない感じもしましたが、何よりも学生の数とパワーに圧倒されました。

講演の合間に余興があるのですが、いきなりカラオケコンテストやダンスコンテストが始まり、もう大盛り上がりです。みんな本当に歌やダンスが好きなんですね。

一方、学生の数ということですが、当日は6,000名近くが参加していたそうです。

そのついでに、IT関連学部の学生はフィリピン全体でどれくらいいるのか気になったので、フィリピンのCHED(高等教育委員会)のデータを見てみることにしました。

最新の実績では、2010/11にIT関連学部に入学した学生数は37万6,046人。それに対して2009/10にIT関連学部を卒業した学生数が4万9,913人となっています。

ここで、入学学生数に対して卒業学生数が非常に少ないことに気づきました。

仮に2009/10に卒業した学生の在籍期間を4年とし、2006/07年に入学したとすると、2006/07年の入学者数は25万1,661人であるため、卒業できたのは入学学生数の約20%ということになります。

この傾向は、IT関連学部に限ったことではありません。

大学をドロップアウトする理由として、授業についていけなくなったり、勉強がいやになったりと様々ことが考えられますが、どうも経済的な理由が大きいようです。

CHEDのデータによれば、大学でのドロップアウト率はやはり80%に達するとも言われており、数にすると年間200万人もの学生がドロップアウトしているとのことです。
そこで問題にされているのが、大学の授業料の上昇です。

NUSPというフィリピンの学生団体の調査では、20%近くも授業料が上がっている大学もあるようです。
要因として、高等教育に対する補助金がカットされることが実質的な授業料の上昇を招いたり、そもそも他の東南アジア諸国と異なり、私立大学がほとんど(全体の80%)であるため、私立学校側の経営上の理由で年々授業料が上昇している状況のようです。
CHEDが新しいガイドラインを作成すると言われているようですが、まだ発行には至っていないようです。

このような状況の中、特に所得の低い家庭の学生は、家業を手伝わなければならなくなったり、途中で授業料を払えなくなってドロップアウトしたりするケースが非常に多いということです。

経済的な理由で、興味がある勉強を途中で断念するのは、非常につらいことだと思います。そしてその割合が非常に多い。
このような華やかなイベントと、そこに参加する学生の元気いっぱいな姿からは想像もできない現実を、データは物語っていました。
何かできることはないだろうかと、改めて考えさせられます。


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