高知県東部での重い家を曳くにあたっては、枕木や金具を新たに購入、追加しましたが。
それでも圧倒的に枕木と、曳くための工具が足りません。
なので、重量物に強い曳家さんとのJVで現場を乗り切る段取りをしているのですが・・
先方が工事が遅れているとのことで、勉強を兼ねて、弟子の飯田くん、松嶋さん、片岡さんの3人には三重県の現場に入ってもらいました。
自分が若い頃には高知県にも曳家は多く、自分は30年前には最年少親方でしたので、失業すると・・「赤岡の山崎さん」「筆山の徳平さん」などに手伝いに行かせていただいてました。
「上町の青山さん」「疋田さん」ともご一緒してました。
それぞれの曳家さんに、工夫があって勉強になりました。
特に40年前には「大阪からもとび職が技術を習いに来た」と評判だった、山崎利助さん(赤岡の山崎さん三代目)には、斜め曳きや、トロを何連にもする細工、オイルジャッキを取り付けて作業しやすくしたジンクローなどを使わせていただいて勉強になりました。
うちの先代は一旦、大工の弟子をあがってから曳家になった人なんで、他の曳家さんとはまた違う枕木の組み方や考えがありました。
自分の身体の中には土佐の曳家の歴史が流れています。
一時期は仕事が無くて「もう駄目だ」と諦めかけていたのですが・全国を廻るようになって、何とか持ち直しました。
10年後には飯田くんの身体の中に、土佐派の曳家の血が流れているよう頑張ります。