今年の冬は岐阜は冬らしくない日々で、春、冬が入り混じる変な日々ですが犬たちもこの変化に体調を崩しやすくなっています。
社会化、社会化・・何かの暗号化のようにここにだけに着目して、全体的な成長と本来のパピーの目的からどんどんと外れてしまい、大切なジョイントの為のステップの一つだったのが偏ってしまっていることで、その後の成長で必要な教育が飛んでいて、欠如による「問題」が年々増加しています。
咬む行動の改善プログラムというよりも、思春期教育のプログラム提供で改善していくケースが多くなっているのをみていると最近の咬む問題の多くは、心が病んだというよりも成長発達に必要な教育欠如によって心の働きに障害が起こっているいう感じで、ここを提供することで心が正常に働くようになり、通常の教育サポートをして、年相応の心の成長をさせてあげると改善するというケースが多いですね。
だから「問題行動」ではなく「心の健全な成長発達に必要な教育欠如」が主題になると考えられます。これでしっかりと自分の意思表現ができるようになることで抑圧状態での葛藤が減り、尾追い行動が減っていく感じになっていき、主張と聴くというバランスが整うことで、コミュニケーションが円滑となって、苦痛の軽減になってきて、改善していく感じです。
もともと若年期からの教育をスムーズに移行し、早期に様々な刺激馴化をして心が様々な刺激に鈍感、または跳ね返す心の筋力がついてくると、自己主張をする思春期もより自信もって自己主張ができるように個体がなっているため、スムーズな思春期教育という本番がやりやすくなるためにパピー教育があるのがステップです。
子犬の頃はまだ依存心が強いのですが、正常な成長の課程でやはり依存が減ってくる分、飼い主さんにあまり関心を示さなくなっていくのが正常な発達の状態なのです。
こうして、子犬の教育から思春期の教育へと移行していき、接し方、教え方、目的もパピーの時期とは異なってくるので、パピーのままの対応をしていると、成犬へと育てない実践になってしまいます。
関係性を築くには、6か月~1歳が大切な時期で、よくベーシッククラスといいますが、ベーシックは「基礎」という意味なので、やはり家庭犬として育てるための基礎教育のスキルと知識習得は飼い主さんに必須になります。
子犬の時は子犬の教育法で、思春期に入ったら、思春期の教育法に変えていき、成熟期にきたら、また元に戻るって感じのイメージがいいかと思います。
お利口とかが目的ではなく、共に生活できるために必要な力を育てていくのが本来の目的でないといけません。その主旨を見失っているのが今ではないのでしょうか?
ご飯だけ与えて生命維持していたら、時間は勝手に過ぎていくので歳も勝手に増えていきますが、心に関しては教育していかないと生後6か月くらいのままで停滞して、何歳になっても子どものままになってしまいます。
社会化に偏りすぎてしまい、大切な本来の教育期にあたる大切な思春期の発育サポートの情報や必要性が低くなることによって、せっかくの社会化も、生後6か月ごろから脱社会化期を迎えるのであまり意味がないものになってしまうのがもったいないし、これを放置されていることは犬にも飼い主さんにもデメリットやリスクを高めることを放置しているのと同じになってしまいます。
私は元々、家庭犬の生活における問題改善が自分の扱う領域で、そこに繋がっている思春期教育(共育(親も子も共に育む))が専門なので、子犬期に関しては知識としては知ってはいますが得意分野ではないので、パピークラスを担当しているトレーナーとの意見交換はすごく大切になるし、何を補っていくべきかの指針を立てるのに協力がないとできません。
一人で全部は無理なので、やはり連携は大切です。
問題改善には、獣医師との連携は必要で、何事も「協力関係」が「強力関係」になっていきます。
大切なのは、犬も特に実施する上での重要なパーソンは飼い主さんなので、子犬教育から思春期教育への移行の重要性が伝わり、犬もメリットになれば、飼い主さんもメリットになり、本来減らすべき問題改善指導が減ることもメリットになっていくので、今一度原点に戻って、「思春期共育」が家庭犬の共同生活の大切な本番教育期であることを改めて知って頂けたらと思っています。
思春期を得意とするトレーナーがパピートレーナーから意見を聴いて指針を立てていてもこれでは不十分です。
今のもう一つの欠如は、パピートレーナーが思春期教育のトレーナーから意見を聴き、習うことがないと交流にはならないし、一方通行になってしまうので、意外と思春期を扱うトレーナーさんがパピートレーナーに相談や習うことは多いのですが、その逆って少ないんです。
パピーだけしたらOKと満足してしまっていますが、一生というライフケアを考えた時、しっかりとバトンタッチできるようにする責任も送る側と受け取る側の「連携の橋」を作らないと飼い主さんも犬も渡れません。
飼い主さんと犬の問題ばかりでなく、提供する側の問題ももっと視野において改善していく必要性があります。
日々改善、改良を私は忘れずに、自分の落ち度を常に見出しながら改良に努めていくことで、一歩でも早く、良きサポートができるようにこれからもサポートし、私の目標である「人と犬の共利共生」の実現に向けて、取り組んでいきたいと思います。
私は鮮やかな花よりも、土の中に隠れた根の生き方の方が自分らしく生きられるので、現場でコツコツと飼い主さんと犬の声を参考に多くの情報を分析し、元気に花咲かすことができるように戻す役割だと思います。根性・・自分は性根を大切に六根を意識してサポートしていきます。
キレイで元気な花が咲くまでに必要な元気な葉の成長と茎の成長が、私はちょうど思春期共育であるベーシック共育だと思っています。
種から芽を出してくるのがパピークラスかなぁ?
