令和元年初の大晦日を迎えました。
皆さんにとってこの1年はどんな一年だったでしょうか?
私は喜怒哀楽という波のお陰でそれぞれがあったからこそ、心がそれを感じで動くことができた一年でした。
楽しいだけの一年なんて生きててつまらない。
苦しい共もあり、悲しい時もあり、悔しさ、怒り、喜び、楽しさ、色々あるから面白い一年になりました。
私も40代に入り、2月でやっと厄年を終えようとしております。
そのなかで「厄」ではなく「役」を考える3年間と思って自分と向き合ってきました。
3年間で何が自分の軸となっているか?考えながら皆さんと皆さんと愛犬と向き合ってきました。
やはり私の中のテーマとなる軸は「生きる」です。
共に生きる・・そのためには共に利のある「共利共生」を指導させて頂き、問題の種となる私達人間の「意識」に働きかけ、人と犬が共に利があり、そして共に息を循る(いきが循環する=いきる)として、「コミュニケーション」という共に生きるための「呼吸」のバランスを整えて、共に生きるをサポートしてまいりました。
もちろん全員に理解してもらえたわけではなく、やはり自分がという「我」が大切になり、相手を受け入れられない、受け入れたくなくて、相手に自分を受け入れさせて「満足したい」という方も見えました。
息は吸ったままでも苦しいし、吐いたままでも苦しいので、だから「苦しい=問題」となってきます。
相手にも吸う(聞く)話す(はく)の呼吸を整え、自分も吸う(聞く)話す(はく)の呼吸を整えて、「阿吽の呼吸」になってこそ、初めて心の呼吸が安定し、心の安定に繋がります。
「犬をなおす」という概念は私の中ではないのは、何も彼等が問題を起こしているのではないし、頭がおかしいわけではなく、「わからない」「犬としての常識に沿って生きている」だけだからです。
ほとんどは「教えて育てていない」・・これが問題でなおすべきところだと私は思います。
お願いをして要望通りの結果を待っている・・自分は努力したくない。
これが「家庭犬の共生問題の核」ではないでしょうか?
これを人間のものさしだけで「お利口」「いい子」と決め、それにするために「なおす」という実践は彼等を愛する、思いやる心ではなく、相手はどうでもよく自分だけ満足できればいいという「片利共生」になっていくことをサポートしてしまうからです。
便利な世の中になる一方で、何でもボタン一つで簡単に思い通りの結果が得られる環境に生きる私達から、工夫する、考える、努力する、自己改善していくなど、こうした人間としての大切なものが失われ、思い通りの結果がすぐに得られない苦痛を感じやすくなって弱ってきているから「ストレス社会」と言います。その余波は犬にも及び、「ストレスが・・」ではなく、「ストレスを・・」になっており、犬は適応できる力をもっているのですが、それを教え育むという実践が負担になるから嫌だと放棄した結果、「犬も思い通りにならない苦痛に弱くさせられてしまった」のがここ最近の犬たちの苦しみです。
”ストレスでおかしくなっているのではなく、ストレス適応力を奪ってしまって、苦しみを感じやすくさせてしまっている”「事実」に目を向けないと何でも「ストレス」のせいにして、ストレス回避ばかりしていたら、それがストレス苦痛を強めている実践になってしまっているのです。
人生の荒波を生き抜く力を育むことが必要なように、犬も「生きるという波にのまれずに、溺れることなく生き抜く力を育てるのが、家庭犬のしつけ」という「生きる力を目的とした教育」です。
ここでもう一つプラスすると、ご飯だけ与えていれば生きてはいますが、活き活きと生きる「生活」を成り立つようにが私の中でのサポートの第一ゴールです。「生きる力」と「活きる力」の両方を育んでこそ、「共利共生」でもあり、同じく飼い主さんも犬と共に「生きる力」と「活きる力」と「教え育む力(指導力)」の3つあってこそ、迎える責任と自分も犬と生きる、活きるが得られるために必要な力です。飼い主さんもこれが出来て、人と犬が共に利のある共生が実現できます。
これが今の日本にこれから補うべき課題だと思います。
私には「お利口さん」とか「いい子」とか「大人しい」はどうでもいい。
それよりも「共利共生」と「共に生活」できることが大切です。
生きると活きるをガイドするのが、私の仕事です。
犬を直すのが仕事でもないし、飼い主さんの一方的な満足を叶えさせるために犬に押し付けることをサポ―トする専門家でもありません。
「共に」をサポート、ガイドしていくのが基本です。
助けるのではなく、私はあくまで指導という”導く(ガイド)”で歩むのは皆さん自身で歩まないと意味がありません。
皆さんの人生は皆さん自身で歩まないといけないし、愛犬と共に歩む生きる時間も、皆さんが主体になって歩み、皆さんは愛犬をガイドして、犬自身に歩ませて力をつけさせてあげるサポートをするまでです。
こうして三位一体になれた時、幸せは実現できると思います。
犬と共に生活するという歴史のない日本は始まったばかりだからこそ、知らなくて当然で、これから築いていく為に、皆さんに学びと習うが必要なステップだと思います。
海外と比べるのではなく、まずは自分達の立ち位置をしっかり見定めて、一歩一歩実践していくことで、本来の姿である海外の共生の姿の実現ができます。
ストレスのない社会はありません。そして快だけの生きるもありません。
今だけの楽しさは、未来の苦の種を見落とします。
苦、間違い、失敗があるからこそ、楽、正解、成功があるので、ダメなことはダメではなく、マイナスあってこそのプラスなので、日本人が大切にしてきた「お陰様の心」をもって、教え育み、共に生活を成り立てていけるように「共育」が普及できるように精一杯これからも発信と指導に務めます。
今だけ都合のいい情報でもなく、片方だけにメリットのある情報でもなく、「生きるという未来に良い情報と知識、技・術」を伝えていきます。
という事で、私の三年間の振り返りの中で揺らがなかった自分自身が今までもずっと大切にしてきた基礎をこれからも忘れずに精進に務めます。
今年一年、大変お世話になりました。
あまりblogはかけませんでしたが、教室の飼い主さん一人一人にはメッセージを伝えられたので、来年はblogでも発信し、皆さんに届くようにしていきたいと思います。
それでは来年に繋がるための大晦日という日に、反省と課題をしっかりともって心を見失っている包みを剥がしとり(包身(罪))と1年の心の疲れ(気枯れ(穢れ))を祓い、よい気を充電してよいお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします。
皆様と皆さんと共に生きる犬達に希望の光が注がれますように。(石川県の能登一の宮である氣多大社から見えた景色です)

