暑いと涼しいの変動が激しく、人も犬も体調を崩しやすい気候が続いています。
気を付けてといっても難しいですが、皆さんも犬達もケアを忘れずにお過ごしください。
先週1週間も皆さんと希望と喜びを共に感じられる週でした。
飼い主さん自身のサポートに目を向けないと、本当の意味での改善や成長は望めないことを改めて感じました。犬は飼い主さんの鏡。同時に私は飼い主さんは自分の鏡だと思い、できないではなく、何故できないか?を考え気づきのサポートをする。
犬ばかりの話をしていると、犬ばかりに評価や意識がいき、飼い主さん自身を見落とす、サポートができない。飼い主さんのサポートをしないと犬のサポートはできない。常に指導者自身も自分と向き合うことがプロとして大切になります。
咬む、吠える、怯える、ストレス反応など、様々な犬の現象を問題と呼ぶ。これは決して犬が問題ではなく私達人間にとっての問題で通常、犬は正常反応です。
この現象に名前を付けて、対処をしていくと、どんなに優しい方法でも、人間の都合だけの形だけの満足をさせるだけの一歩通行な押し付けになる。犬の何を育て、何が欠如しているか?を理解し、それを補うために双方に指導しないとフェアな改善も教育もできない。
今回のテーマは「飼い主さん(親)の自身を取り戻す」です。
「自身」じゃなく「自信」じゃないですか?と思った方もいるかもしれませんが、間違いではなく「自身」を取り戻すがテーマです。
私は、飼い主トレーニングをこの仕事を始める時から行っていますが、「飼い主さん(人間・親)」にいつも視点を向けて、飼い主サポート(親)とケア、そしてトレーニング指導でサポ―トしてきました。
「犬」はどうでもいいのか?となりますが、実は表向きは「飼い主(親)」になっていますが、実際はこれが「犬」のサポートになります。
「犬」を知らないと「飼い主さん(親)」のサポートポイントがわかりません。逆に「飼い主さん(親)」を知らないと「犬」のサポートポイントがわかりません。
日本人は褒めるのが下手だ・・これはラベルです。
実際、何故下手か?を考えたときに必ず理由があり褒められない要因がある。それを見つけることをトレーナーやカウンセラーは行い、その改善ポイントを指導していくと、褒めることは下手ではなかった。飼い主さんの意識に褒められない要因があったから。飼い主さんが悪いのではなく、引き出せない指導のスキル不足を問うべきだと思う。
飼い主さんと犬の「問題」なのですから、双方を知らないとこの「問題」の解決サポートはできません。
しかし、現状は「犬」の現象だけを理解し、それに「対処」しているだけ、双方の問題解決サポートには至っていないケースが多いのです。
家庭犬の場合は、「共同生活」の中での問題がほとんどなので、「犬の行動」だけでは、問題解決にはならず形だけ人間の都合のいい「良い子」、「お利口」「大人しい」となり、コミュニケーションではなく、一方的に人間の欲の視点からみた満足でしかなくなっていく現実問題があります。私は元々トレーナーやカウンセラーになろうとは思ってはいませんでしたが、犬のしつけトレーニングに対しては、いつも疑問に思っていました。「犬を都合よくさせるだけで、自分達はどうすべきか?は少なく、私は理解してあげて、その子に共同生活に必要なスキルを育てるための自分(親)の意思、意識、思考、教え育む実技・術をどう養うか?」を知りたくて色々と犬と向き合う人間の心、意識に関心をもってきました。こうすることで、ただの形だけの良い子ではなく、人間も、犬も共に共同生活(共に生きる)ための課題とステップを見い出していきたいと取り組んできたのです。
「形成」よりも「育む」にポイントをおいてきました。
もちろん、行動の形を教えることが必要な時もあり、その時は「科学的理論に基づいた学習法」を用いて、「行動形成」はします。
心を育むという時は、「何の心と生きる術を育むのか?」の目的を明確化し、その目的に必要なことを実践していき、共に鍛え合うことがトレーニングだと今も思い、指導しています。
犬のサポ―トのキーワードは「協調」「自信」だと思う。
この協調は共同生活では必須で、これがないと常にその子はフラストレーションの苦痛で苦しむ。自信がないものは常に死の脅威という最大のストレス下におかれたままの生活になる。
この二つを育てるのに弊害になるのが、飼い主さんが協調し、犬に合わせてしまえば、犬の協調が育たない。これを犬だけ指導しても協調が育つ環境を改善努力しないとできないのです。
自信も、飼い主さんがサポートして自分はできるという自信を育てないといけないけど、飼い主さんがこの子は怖がりだとか決めてしまって過擁護してしまっては自信ではなく、「不安」が育つだけで、これも犬を改善しようとしてもこうした環境要因を改善しないと無理な道理です。
犬の出来、不出来を評価している間は、自分の意思でリードしてなくて、相手に委ねている甘え状態です。
出来るように導き、出来たということを知らせるために褒めていくだけで、出来ないのなら、出来るように教えるまでです。
ここにも、親としての自身がいないことで、犬も心が抜けた飼い主さんとは一緒にいても安心は得られません。
やはり自信ある人と一緒に行動できて、犬も安心と自信がついていくものです。
皆さんは自分自身を見失っていませんか?
しっかり自分自身という意思をもって、犬と向き合い、どうすべきか?を飼い主さん自身の意思を持って伝えていけるように、トレーニングしていきましょう。そうすれば、皆さんの自信が戻れば、犬も自信もって自身に誇りを持って生きていけます。
犬ばかりでなく、まずは自分自身を取り戻すこと!
そこが、犬のしつけも、問題改善もスタートラインだと思います
