猛暑が続き、また災害で大変な暮らしを得ている方たちが多くいます。
お見舞い申し上げます。
誰もがあるイヌ依存。
意外と大したことでなさそうですが、これがすごく苦しい。
きっかけは犬をしつけしようした時の意識の向ける方向によって作ってしまうから、しつけやトレーニング指導はすごく神経を使います。
依存ってどこからはじまるのでしょうか?
最初は相手への期待、相手に良き成果、結果を求めてしまうことからだんだん相手に結果を委ねて自分の望ましい結果を求めてしまう甘えから始まっていく。
イヌが言う事を聞かないとイライラしたり、焦ったりする自分があれば、それがイヌに依存していことに気づけるサイン。
良い子とか、お利口っていう犬の評価をし始めている時はもう危うい。
しつけもトレーニングも飼い主さんに従うことや課題をただうまくできることが良し悪しではない。
人間社会で望ましい行動と望ましくない行動を自己判断できるように教えてあげて、生きる上でフラストレーション苦痛の軽減や様々な環境に順応、適応できる力を育むことが目的になります。
トレーニングも飼い主さんと犬が互いにコミュニケーションができるようにするツールでもあり、共に取り組める共通の趣味としての存在で、あくまで楽しく活動するために行うもの。
いうことを聞かせるためではありません。
それをイヌに教え、育てている時の自分自身の行動や感情など自意識を常に維持出来て、適切な教え方、育て方の行動や感情の自覚と自己管理が出来ていれば大丈夫ですし、イヌの状態に振り回されたりせず、常に冷静に自分がぶれない安定心が保てるようにトレーニングしていくのが、家庭犬トレーニングの特徴です。
もう一つはイヌに嫌われたくない、かわいそう・・というネガティブな感情や行動、思考になっている時は、自己愛から自己成長が止まるので、かわいそうがかわいそうな気持ちや心配にさせてしまって、そうしたイヌの気持ちに自分がさせてしまっていることから抜け出せず、イヌの要求にすぐに応え、嫌な刺激をすぐに排除するので、イヌは欲しい物が手に入らない苦痛や嫌なものがすぐに排除できない苦痛を抱えることになり、その苦痛から咬む、吠えるなどの行動に繋がっていきます。
イヌも一度こうなってから、手に入らない、排除できない苦痛を克服するのにも辛い思いを背負わせてしまいます。
そして、同じく飼い主さんもそこから抜け出す時の苦痛の克服に辛い思いをしますし、飼い主さん自身が乗り越えないとその苦痛からは解放されません。
代わりにしてあげることができないので、私たちももし飼い主さんがそうなった時には、応援してあげること、気づきを促すことしかできず、自分が冷静に保てて、イヌも同じくリラックスできるようになるには、飼い主さんが乗り越えないと何もできないのがジレンマであり、現実です。
パピークラスはイヌの社会化はもちろん大切ですが、飼い主さんもイヌと暮らす適応性を鍛えるトレーニングを受けることはもっと重要で、それを意識してトレーナーも指導しないと、飼い主さんに依存をさせてしまってから抜け出すのはすごい辛さと不安感からどうしても逃避行動や心が優位になり、逃げれば逃げるほど余計に苦しくなるので、立ち向かうサポートが必要になります。
ここが依存のサポートの難しさとジレンマ、そして怖さです。
共依存から脱する時はイヌも人も苦痛を伴うので、余計に不安や逃避心が強くなり、その不安、恐怖心から他責行動が見られます。
問題の改善って本当にサポートする側も神経擦り減らし、逃避を強化しないように指導者も我慢して、時には厳しさも提供してサポートが必要になります。
乗り越えてしまえば、あの時は・・ですみますが、その時の苦痛は本当に辛いものです。
家庭犬共生を扱う専門家はこうした飼い主さんの心のケアまでしっかり勉強して指導しないと、自分達が依存の動機づけをしてしまう危険性もありますし、もしなってしまってもカウンセリングやトレーニングで他責心や逃避心を強化しないように厳重に気を付けて対応しないと、知らない専門家は表面的対応で、依存から抜け出せなくさせてしまい、結局その苦痛はイヌに背負わせる結果になり、イヌは自分の苦痛と飼い主さんからの苦痛の2重苦にさせてしまいます。
ここでメンタルが潰れてしまって、薬をイヌに与えるとなっても、それはイヌの福祉的には決していい選択ではないのです。
海外に比べて飼い主さんのケアやトレーニングスキルが欠如しています。
いらない苦痛で生き苦しくない共生を広めるために、イヌへの依存を予防してもらうために一人一人が常に自分と向き合い、自分を大切にしてもらうことで、イヌも大切にできます。
病気の治療にも障害となって、獣医師の指示が守れず、どんどん悪化させてしまってかわいそうと泣いてる飼い主さんになってしまうのも辛いものですし、イヌはもっと辛いです。
自分で都合のいい治療法をネットで調べて、自己診断結果を獣医師の先生に伝えるという行動も注意行動です。
誰もがなる危険のあるイヌ依存。
一人でも、一匹でも多くの犠牲が減る事を願ってやみません。
倫理や福祉を今一度しっかりと見直す時だと思います。
自分は自分でしか助けられません。
イヌも自分で克服していかないといけません。
克服させなくてもよい、予防のために学び、実践してもらうのが人にも犬にも優しいことですから、犬に克服させなくてもいいようにするのが本当の愛犬家で、犬を愛する人の姿勢だと思います。
自分も犬も大切にできる共生の方法を是非学びにきてください。
共に自立した健全な共生の繁栄を広めたいと願う日々です。
