今日も蒸し暑い!!私は脳の手術してから夏がダメになり、嫌な季節が近づいているなぁと日々憂鬱。
外で活動されている方は熱中症に気を付けてくださいね。
皆さんが毎日、愛犬の為に頑張ってみえて、レッスンの時に成長した愛犬の姿と皆さんの姿を見るのが私はすごく楽しみでいつも感動を頂いています。そんな姿を見ながら自分はもっと頑張らないといけないと思い、レッスン終わってからは検証、反省、勉強、準備をして次に見えた時に良かった時の話やプログラム、ダメだった時の話やプログラムの2つを用意して、飼い主さんが愛犬と見えるのをお迎えするという姿勢は、先生に指導されてからずっと続けている習慣の一つです。
私にとってはむしろ終わってからが仕事です。大変でしょ?と言われるけど、これがお金を頂いて指導させて頂く人間の最低限の姿勢だし、それがプロの道だと思います。趣味やアシスタントならここまでやる必要はありませんが、プロフェッショナルって偉い人じゃなく、一番下っ端で動いて準備し、自己成長を怠らない人だと思います、相手の命や生きる時間を預かるという責任がありますし、犬の心を扱うって適当がいっち番失礼で侮辱になるから敬意をもって、楽しいとか簡単ではなくやはり真剣に向き合わないといけないと日々思って、力不足と向き合っています。今も認定資格取得に向けて、私も挑戦し公で認められる資格をレベルアップして、皆さんに提供していくのは義務だと思っています。
それが出来たら、一番最後は飼い主さんに認定頂ける飼い主認定資格取得のためこれは一生終わりのない最高峰の認定資格を得られるように努力を続けたいと思います。
前置きが長くなってしまいました。
触られると唸る、咬む、嫌がる・・結構多い問題一つです。
痛みがあれば、それを取り除かないといけないので、まずは病気を疑って獣医師の診察を受けてください。
そうした病気でなかった場合の話をします。
触られるのが怖いから、撫でるのに慣れていないから、甘やかして嫌なことを避けてきたから・・色々な理由が考えられます。
触られることに成れるように、恐怖、嫌悪が取れるように脱感作と呼ばれる行動療法をしましょうと指導受けることが一般的だと思います。
しかし、いつまで経っても変わらない・・そうした犬が私の所に来ることが多いのですが、そんな子が触って!と喜んでくるようになった時は感動ものです。
触られるのが嫌、怖いという表面的な解釈で対応しても結果がでないことがあります。
この時、教科書にも学問にもないことが多いのですが、一つは心の傷、裏切り、信用を裏切るトラウマが原因で起きていることが多くあります。小さな頃は何でもいいよと甘やかし、何をやっていても寛容だった飼い主さんが大好きで、犬はいつも飼い主さんと遊ぶのが大好きでした。しかし、体も大きくなり、心というのは終わりない欲があるので、もっともっとと要求がエスカレートしていきます。
これは自然感情で起こる当たり前のことです。だからこそ、先を見据えてそうならないように調整をしてあげる必要があるのです。
この時にいいかげんにしろ!と怒鳴られ、殴られたとします。
今まで何でも寛容だった人が突然自分に刃を向けて痛めつける。
ここに実は接触恐怖の始まりがあります。
まっすぐな犬は飼い主さんと楽しんでいただけなのに、都合のいい時だけ癒しとして扱い自分が寂しくなくなったら面倒もみない、散歩もいかない、いつも無視や来るなとか忙しいと相手にしない・・でも自分が寂しい時だけまた寄ってきては触りまくる。
終いには、犬が自分の意思を表現した途端、お前なんか!と暴力、無視のいじめ、頭がおかしいとどこかに預けられ更生という名の訓練を受けさせられる、犬がおかしいからと行動治療や犬の行動改善をする。そしてこれはセロトニンが足らないと薬を飲まされる。
これが私たちが行っている行動であり、専門家も最善と言われている対応です。
信用していた相手からの仕打ちによる傷に気づく人が本当に少ない様に思います。
心配してかわいそうというのが愛情でもなく、庇うのが愛情でもありません。
抗不安薬などの薬で不安は和らいでも傷は癒されません。
もし、薬で大人しくなった、治ったというのなら、逆に考えたら脳などの疾患なら当然ですが精神的なものが薬で治るのはある意味恐ろしい効果ではないでしょうか?
大人しくなったのは薬のおかげです・・薬で意思が表現できなくなる、朦朧としているとしたらこれを大人しいというのは危険です。
鎮静ならわかりますが、通常は眠くなる程度。あとは漠然とくる不安からは解放され、体や神経も弛緩はします。
自分で飲んでみて臨床したのでしょうか?飲んだ経験がある方ならわかりますが、薬で大人しくなることは人もありません。
漠然とした不安の軽減や相手に何か変化があった(行動、気持ち、考え方)から落ち着いているだけで、変わらなければ薬を飲んでも問題が変わらないのが普通です。
私も日頃、認定行動診療医と連携して問題解決指導をしているので、先生も言いますがあくまで薬は補助的な役割。
自分では何ともできない不安感や自制が取れない時にお薬の補助を借りて、飼い主さんとの関係や生活環境、生活方法、接し方、再しつけどどちらかというと飼い主さんの改善指導を中心に行います。
認定行動診療医(日本ではまだ8人ですが、私が連携させて頂いている先生は8人目何です)と連携してお互いの視点から状況判断し、お薬の管理、指導、調整は行動診療医が、愛犬との生活や環境、再教育や犬の心の状態はカウンセラーが担って、薬も指導も必要なくなるようにしていきます。
まだ暴れるからもっと薬の量を増やして欲しいとお願いし、増量してもらって大人しくなったで終わるのは、行動診療の先進国でもありえないことですし、薬だけというのはやはり人間も含めて精神医療も気を付けていかないといけないことですね。
特に犬は話せないからより慎重にと感じます。
心の傷を癒す・・これは簡単ではありません。
表面的にかわいそうとか、やさしくするとか、嫌な刺激を避けるだけではできません。
私も常に犬だけの評価、状況を観るとか犬をどうするか?という考え方でなく、むしろ飼い主さんにウェイトをおいて、再出発ができるように欠如していたことは補い、過剰なものやいらないものは取り除いて頂き、最後に互いを温め合うという3つの視点からケアします。
触られることに慣れさせて改善しようとしても結果はでないので、飼い主さんとの関わりで傷ついたところに着目して順番にゴメンねアプローチをしていき、改善していくケースが増えています。
飼い主さんばかりが反省、自責してもいけませんから、半分はいくら飼い主さんに傷つけられても犬にも頑張ってもらいます。
フェアな解決とは、動物だけに優しいでは共に生きることはできません。
相互が努力しあい、許し合わないといけません。
最近は本当に犬ばかりを評価したり、提供内容をやさしくしたり、行動を優しく変えると言いますが、犬に関しては一緒に暮らしを営む以上、飼い主さんへの指導ケアや犬のメッセージが理解できるスキルを養ってあげることが重要で、こちらができれば犬は自然と飼い主さんからケアされていきます。そしてコミュニケーションが再開し始めたら、氷が解けるように進んでいきます。
触ることで咬む、唸るから手が怖いとか、触られるのが嫌ではなく、もう少し奥まで切り込んでいけると何故触る事が嫌になったのか?がわかれば、そこをアプロ―チすると改善していきます。
よくなって指導を修了していく頃には、犬も楽しそうだし、自信もって自由に人間社会を生きられている姿を見ると愛おしくなるし、飼い主さんの笑顔とただの人だったのが、何かお父さん、お母さんって感じになってたくましくも見えます。
辛い時を一緒に乗り越えて、ここまで来るから修了時は二度と来るなと送り出しますが、情がうつってしまい寂しさも感じます。
一人でも、一匹でも多くの命が救われて、生きるという貴重な時間を有意義に過ごせる育みが繁栄することを願ってこれからも努めていきます。
私が指導させて頂き、改善できるとやはりセンスがいいと言われますが、私は実はこの言葉が一番傷つきます。
犬が触られることで問題を起こしているのを改善できるのは、自分が同じ苦しみを抱えているからです。
お世話になっている医師の先生から隠さず、抱え込まずに話す「放す」が大切だと言われたので書きますが、私は結構色々なトラウマを抱えています。
近くにいる方は気づいている方もいるかもしれませんが、私は接触恐怖と抱きしめられることが怖くて、自分も乗り越えるトレーニング中です。手に触れたり、まずないのでいいと思いますが、抱きつくと硬直するか、唸って咬みます(汗)
大人なってからの経験からなのでまだ日は浅いですが、手を触ると咬む、抱っこや抱きしめたり、撫でると咬む犬の心理状態が少なくとも感じやすく感覚がわかるので、アプローチもうまくいき改善に至っています。
人間不信になるような出来事で、信じることが怖くなると人間も動物ですから、やはり拒否感というか、過敏になってきますが、これも防衛本能の働きです。自衛や防衛の為に、威嚇、攻撃的な態度を見せたり、しつこく発信して相手の状況を伺う行動をします。
ここでいくら優しい態度をしてても、その優しさからの変化で信用できなくなっているのですから、何度か試して、試して慎重に近寄り、それでも慎重になって、徐々に心許しながら信用し始める。
これが変わらなければ、徐々に警戒も減っていき、その人には心開くでしょう。しかし、他の家族(人間)が自分の都合に合わないとキレたり、拒否されると心閉ざすのです。
シェパードや柴犬は特に強いですが、忠実な犬は承認欲求も強い分、よく働くし褒められようと頑張ります。
攻撃行動が私は専門ですが、咬む、吠え襲い掛かる犬は承認欲求が高い傾向にあります。
痛みがわかるからたまたま対応が上手くいっているだけ、センスではなく同じ傷の貉だからなのです。
私はこれを犬や飼い主さんの関係助けに活かしているだけです。
勉強したわけでもなく、自らが体験した痛みと共鳴しているだけなので、この子は誰にも心許さないけど何故?とか、いつも襲い掛かるのに何故?と飼い主さんも不思議に思う方も多いですが、共鳴しあえるからそれで互いに警戒が解けているだけです。
特別な力でも技術でもありません。
カウンセラーはやはり同じ痛み、苦しみを経験してこそできる仕事に感じます。
勉強だけでは生命の心を癒すことはできません。
私も犬は好きではありませんでしたが、幸い犬不信はないので、犬とは触れ合っています。
犬が拒否や防衛的な行動を見せるとき、ほとんどは対象の刺激ではなく、その奥の不信を生み出す出来事がありそれを改善ケアしていかないと脱感作だけではできないことが多いと思います。
あなたのことが大好き、側にいてくれないと・・・そうして甘く近寄り、離れないでといつもそばにいることをせがむ時、その不安に寄り添おうと犬はそばにいてくれます。しかし、人間の欲も無限ですからどんどんエスカレートしていけば、欲求不満になってきたり、不安や恐怖、嫌悪な出来事が取り除かれた瞬間、態度は急変します。
あなたがいてくれたお陰で・・それは言葉だけで本心でなければ続きません。
感謝というのは日を重ねるごとに深く強くなっていきますが、利用心は喉元過ぎれば熱さを忘れるが当たり前です。
利用心は、力が付けばその相手が邪魔になり排除しはじめます。
自分も含めて、何かを踏んで立たせてもらっています。その大地となり、土台となってくれている人を常に意識してお陰の心をもって立たないと、平気で大地を踏みつけてしまい、転んだ時だけ助けてとまた助けを求める。これが利用心であり、悲しいですが人間は誰でも弱いからこそ、勝手な生き物なのです。
だからこそ、自戒をもって生きないと一番危険な動物は人間です。
利用心のままで、動物と向き合っても動物は正直ですから、認めないし、信頼しません。
犬が好きだからトレーニングを楽しみたい・・これもそれを満たす利用心です。
相手に何のメリットがあるか?何故必要か?が説明できなければ利用心なのです。
動物のトレーニングに携わるプロとして、自分に負けない、自分に厳しくを徹底的にしごかれて這い上がってきた時代でしたが、最近はプロと呼ばれる人が動物の不信を作ってしまっている現実を観る時代になってきました。
犬は人間以上に強い精神力も力ももっています。
それを弱めてしまっているのも、人間の自業自得です。
利用心の犠牲にしない、犠牲にさせないためにも、犬の問題行動で困った時は、自分の何がそうさせたか?を訪ね、また自分が変わるために門を是非叩いてください。放置はしないであげてください。
それはチャンスかもしれないし、自分達に気づきを促してくれているメッセージかもしれません。
その御礼にイヌと向きあうことで、相互成長できます。
決して、甘やかして何も教えずにやりたい放題の責任放棄の暮らしで、、人間社会で生きるための力を育てず、生きることに怯えたり、パニックしたり、わがままに育ってしまった犬を処分(殺処分や安楽死)したり、勘当したり(放棄)、痛めつける(声帯除去、電気ショック首輪、出来れば抜く歯)ことはしないでください。
犬が自意識行動で自己判断しながら人間社会を生きられるように、教えて育てていき、色んな状況にも適応できるレジリエンスを育み、互いが成長しあえる共育(きょういく)と共生を広めていけたら本当に幸いです。
表面判断と対処せず、よく対話して向き合ってあげてください。
人間は過ちを犯す弱い生き物だからこそ、反省を定期的にしながら生きることを続けていくことが大切です。
それが日本の伝統にもある6月や7月の夏越し大祓、や大晦日の大祓、禊や日々の祓詞などでの反省をして、罪、穢れを祓い、綺麗な心で生きられるように行ってきた日本人の生きる知恵です。
自分の命の尊さを感謝し、生きるすべてのものへの感謝を忘れないように、季節で彼岸やお盆などの供養の行事あります。
足らなかったものを仏教から取り入れてきたりして神仏混合が日本のスタイルですね。
私は自分の甘さ、弱さを改めて、これからも成長、改善に挑んでいきますし、一つでも多くの命が利用心の犠牲とならぬように発進、指導、改善サポートに精進していきます。
長々と書きましたが、何か少しでもお役立てれば幸いです。
