ファミリードッグ(家族犬)の普及 | 家庭犬共生共育トレーナー&共同生活問題カウンセラー田中利幸の気づきとぼやき

家庭犬共生共育トレーナー&共同生活問題カウンセラー田中利幸の気づきとぼやき

2021年11月でトレーナー&カウンセラー歴22年。
”イヌをなおさずして、問題を解決する”が私もモットーですが、そこに至るまでの様々なわんこ先生(犬達)と飼い主さんと歩んだ気づきのメッセージを楽しんで愛犬と共利共生を築いて頂けたら幸いです。

やっと岐阜県も雨が降りましたが、まだまだ蓄えるほどの雨ではありません。


私もファミリードッグ(家族犬)を普及したくて、この仕事に携わって14年。

現在の日本の犬の飼養スタイルをそろそろ整理しないと滅茶苦茶になっていることを感じる。

”家族”の一員として犬と暮らすというスタイルは、ペットブームと共にここ数十年で急速に普及した。

それによって、ハード面ばかりが先行して、ソフト面がまったく追いついていないというバランスの悪さが現在の問題の核だと思います。

そして、ソフト面の重要性が重要視されていないことに不思議さえ感じる。


日本には、家族として暮らすというライフスタイルを確立するためのソフト面のベースがない中で、”家庭犬”という名のソフト面も滅茶苦茶になってて、訓練と教育の区別がなくなってしまっている。

その中で、私は”ファミリードッグ(家族犬)”という分野で、本来の家族の一員として暮らすために必要な育て方、生活環境の方法、共育(教育)やスキルの普及を急務に感じて、ファミリードッグの専門家と飼い主さんの両者を同時進行で養成していくことが急務だと思っている。


ペットブームの影で様々な問題が起こっているが、これを起こしているハード面の先行を見失っていないだろうか?

殺処分、飼育放棄は、人の情を受けやすいが、普通に飼われている状況で飼い殺し状態になっている犬の方がよほど苦しんでいるのも事実。

こうした問題の現象ばかりにとらわれるのではなく、ここで犠牲となっている犬と飼い主さんを減らすためにソフト面の重要性をもっともっと発信しないといけないと思うのです。


家族として、人間にかわいがられるために作られた犬は事実上すくない。

多くは、なんらかの仕事に適した行動特性をもった犬が多い。

だからこそ、家族の一員として暮らすためには、家族として暮らすための特性に変えてあげるための犬の教育とそれを実現するための教育者(飼い主さん)の両方に知識から実践スキルまでの養成をしないといけない。それが出来ていない今、もう犬は人間の願望や癒しを満たすための愛玩具にすぎず、その思考が、犬を直す、直してくれ、もしくは故障したから捨てるという行動にさせてしまっている。

もしくは、可愛いから何でもOKと社会共生を無視した自己中心的な満足のまま、犬の気持ちを無視した人間側の一方的な満足で終えてしまっている。


これは愛護とは言わない。

愛犬家とも言わない。

過去とは大きく変わった犬との飼養スタイルに適した、飼う方の意識変換や教える側も家族犬の専門家を養成しないといけない。


これは飼い主さんだけの問題ではなく、家族犬を養育指導できるスキルをもった専門家不足も問題だと思う。

私はファミリードッグライフスペシャリストの養成に力を入れていきたいと思っています。

そうした専門家でチームを結成して、普及と適正知識の発信のできる家族犬専門のスペシャリストの養成を始めたいと思います。


これによって、殺処分はもちろんですが、飼育放棄(手放す、教育や散歩、世話の放棄)を飼い主さんがしなくていいような環境を作ることで、おのずとイヌは同じようにそうした境遇を得なくて済む。

こうした根本解決をしないかぎり、ただ目の前の現状ばかりで流されていては何も変わらない。

源流から流れを変えて、ペットブームの影と言われてる問題解決と他者を思いやれる社会を目指して、取り組んでいきたいと思います。


来年度のファミリードッグライフスペシャリストの養成コースの入学受け付けが始まっています。

養成コースに関することは、ドッグ&オーナーズスクールONELifeにお問い合わせください。


家庭犬の名の乱用の現在、家族として暮らす犬と飼い主さんに必要な共育や問題解決のできるスペシャリストとしてファミリドッグ(家族犬)という名で区別化をしていきたいと思います。

これからそうした社会を目指す、若い人たち、学生たちにぜひ門を叩いて入門して頂き、チームとして一緒に各地で活動できたらと思っております。


これによって、専門家も飼い主さんもイヌも、そして周囲も皆が心地よく暮らせる社会を目指していきたいと思います。

FDLS(Family Dog Life Specialist)のチームの一員になりませんか?

http://tomo-iki.jp/


あんこのないモナカ化している現在の家族犬事情。

みえないけど大切な餡子が重要で、それがソフト面でもあります。

そろそろ餡子を作ってつめないと、形だけの共生の結果が今のルールなき暴走飼養が、保護団体を益々圧迫していき、苦労がむくわれなくなることが一番の悲しいことだと思います。

それを食い止めるのが、ファミリードッグトレーナーの担う大切な役目です。


ファミリードッグトレーナー田中利幸のつぶやき-tomoiki