※注意※
本記事にはハクビシンの死体及び股間の画像が多く使われています。閲覧の際にはそれを踏まえた上でご覧ください。
前回
埼玉某所のガレージの天井裏に閉じこもっていたハクビシン5頭を捕獲したわけですが、彼らがどんな関係なのかお知らせいたします。先に結論を言えば、よくわからないのですが・・・(^_^;)
そもそもハクビシンの生態については未だに謎が多く、農林水産省
の資料にもごく基本的な情報しか掲載されず、その集団性については全く言及がありません。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h20_03b/pdf/data2.pdf
こちらの「ハクビシン被害対策協会」というNPOさん(今回初めて知りましたが)の方では言及があり、
基本的には、母子を中心とした家族で生活しており、10~20頭程度の群れをつくることもありますが、この群れは複数の家族による共同体と考えられています。
とのことです。
この説はこの日ハクビシンを持ち帰って話した時にヴェスパさんも述べており、この先輩も以前都内某所の家屋の天井裏を覗いた際に10頭ほどのハクビシンを見かけたそうです。これはイノシシにも見られる生態で、一見すると1頭の母親が何頭も子供を産んでいるようですが、実際は母親(親子、姉妹色々ありそうです)複数頭+各々の子供という形で群れを作っているんだそうです。
僕はこの5頭を単純に親子かと思ったのですが、捕獲した手応えの通り全部でかいのでそうも言えません。ともかく検分すればわかるだろうと計測をしました。
一頭目。2歳程度の4㎏90cmのメス。
二頭目。やや小さく3㎏、90cm程度のメス。(2歳程度)
まずはメス中心の群れ説を裏付けそうなメス2連続。となると他のも全部メスで、子供はどこか別にいるとか・・・?などと思っていると
三頭目。3.7㎏程度、90cm程度のオス。(2歳程度)
四頭目。3.7㎏、90cm程度のオス(2歳程度)
五頭目。4㎏90cm程度のオス。こいつが一番年寄のようで3歳以上はありそうです。
怒涛のオス3連続で母子集団説は完全に否定されて僕も混乱しました。当然どれもとっくに親離れした立派な成獣で、年齢も体の大きさも微妙に違うのできょうだいでもなさそうです。となると、あの家が地域に住むハクビシン達の出会いの場にでもなっていて、偶然この5頭が集合していた時に追い立てられた・・・?
確かにアライグマでも以前冬に加須の某所にオスメスが集まってくる古民家があったりして彼らの社会性の高さを実証する現場を見たことがありますが、どうやらハクビシンもアライグマ並みに社会性を持っているのかもしれません。まあ、人間もそうですが出会いの場や個体同士の繋がりがなければ数が増えるわけもないですからね。年間何百何千頭と捕獲される生物だというのに、彼らに直接かかわる僕のような人間ですら彼らの生態は分からないままだと認めなければならないでしょう。
誰か熱意のある大学の学生さんや研究チームさんが研究してくれないかなー・・・