ありふれた事件? ハクビシン侵入調査から捕獲 | IDSアライグマ・ハクビシン・スズメバチ駆除日記

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ハチ・有害獣駆除担当のヴェスパ1号、アライグマ駆除担当の変人プロチョーネ1号、太ったネズミ駆除担当ムスムスクルスムスクルス初代 そして、ハクビシンのツヨシとヨワシの日常の奮闘ブログです♪
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 プロチョーネです。今週もハクビシン多めの捕獲が続いてアライグマの影が薄いです。そんな中、1ヵ月ほどに渡る過程を経て事態の全貌が明らかになり、捕獲に至ったハクビシン侵入宅での経緯でもお知らせします。

 

 

 

 

 

3月31日

 そのお宅は古い家をリフォーム、増築したお屋敷でした。秋頃から2階の天井裏からネズミよりも大きな足音がするという話ですので調査を行いました。

 ↑ この通り増築した部分との色が違い、普通ならこの建物の継ぎ目に隙間があったりして動物が侵入するのですが、この家はかなり工事がしっかりされており、なかなか侵入口が見つかりませんでした。

 ただ、そこは一応プロチョーネですので屋根に登ったり下りたり軒下を覗いたりして侵入口は見つけました。

 裏手の増築した屋根部分に一箇所だけ隙間が開いており、下の写真のように周りにハクビシンの足跡もついてました。「ここですね」と家主の方にもお伝えして、すぐにでも塞ぐという話でした。罠も家の裏に仕掛けてこの日は終了。

 あともう一箇所、屋根の頂上部分の下が破れてるので、もしかしたら出っ張った梁を伝ってあそこからも出入りできるかもしれないと指摘しました。

 

 

4月16日

 で、そのまま連絡が無いまま2週間程が経過したところ、家の方から「また足音がして、天井から尿が垂れてきた」と連絡が来ました。既に裏手の侵入口は塞いだので、残った侵入口はあの頂上部分しかないだろうとお話して、そこもすぐに知り合いの大工さんに塞いでもらうということになりました。

 

4月21日

 また連絡があり、「16日から毎日足音がする」とのこと。まだ侵入口があるのかとやや混乱しつつ向かいました。

 もう16日にはあの部分は塞いでもらったようで、ご覧の通りしっかり工事されてます。それでも音がするのはおかしいということで、天井裏を見せてもらう事にしました。

 元々古民家形式で天井裏が無い作りの家に天井を作って区切った作りのようです。ひろーい。

 通常の家とは違って点検口は横向きについてました。覗いてみると・・・

 2箇所に糞尿が溜まっていました。家主の方の言うように、数ヶ月分にはなりそうです。

 

 ↑糞のある天井裏。この部分だけ広々としています。 

↓ 下の素晴らしいダイニングキッチン

 

↑ 古い家側の天井裏。本来天井裏がなかったところを板で区切り、断熱材が敷き詰められてます。この奥が、侵入口になっていた部分になってます。とても人が通れるような広さではなく、途中に何があるかも分かりません。

 

 こうして一通り天井裏を調査しても動物はいなかったので、どこか別にまだ出入り口があるのかもと思って外を探しても見当たらなかったので・・・この日はとりあえず家の中にはいないと言って調査終了。

 

しかし・・・

 

4月23日

 2日後、「また足音がする」。さあて、よく分からなくなってきました。

 

 家主の方とまた改めて外周部を見回り、やはり侵入口らしき場所はあの2箇所以外にありそうもないので、もしかすると2箇所を塞いだ時にハクビシンが中に閉じ込められたまま残っているのでは?という結論に至り、また天井裏を覗いてみました。

 広い部分には何もおらず、頂点部分を覗けば・・・

ウオッッッ!!

 と叫んだのは僕だけでした(笑)。小さなハクビシンがこちらを黙って見つめていました。その後も特に威嚇することもなくおとなしいまま。ともかくこれで、先日覗いた時も人間が入り込めないところにハクビシンが潜んだままで閉じ込めてしまったようだと確定できました。

 家主さんの詳しい話だと2箇所目を塞いだ日に特に激しい物音がしたという話でしたので、全ての出入り口を塞がれたことでハクビシンがパニック状態になり、それ以降も毎日天井裏をうろついていたのでしょう

 なので、裏手の塞いだ板を外してもらい、出入り口に動体カメラを仕掛けて出入りを確認して出たところで塞ぐという話になりました。

 

4月24日

 そして今日ですが、朝に「ハクビシンが捕まった」と連絡がきました。

 明らかに小さいですね。さらにカメラを確認した所・・・

 昨日の18:11にハクビシンが出ている所を見事に撮影。どう見ても同一人物ですね。長い間ほぼ飲まず食わずだったところ、飢えに耐えられずに罠の餌に誘われたのでしょう。初期の時点では捕まらなかったので、危うく家の中で飢え死にされるところでしたがこうでもしないと捕獲できる可能性も低かったと考えると結果オーライとは言えるでしょう。

 以上のことから状況を推理しますと

  • 当初は秋頃から成獣ハクビシンが家を出入して、おそらく年始あたりに子供を出産。
  • この家の天井裏で子育てをして3ヵ月ほどで家主からプロチョーネに調査依頼が出る。
  • 2箇所の侵入口を塞がれた際に、おそらく親は外出中で子供一頭が中に取り残され、捕まる。

 という状況だと思われます。となると親が未だに周りにいると思われますので、できれば捕獲を狙いたいところですけれどもなかなか難しいでしょう。ひとまずこの家の侵入口は今日すぐに塞ぐという話なので今後家に侵入されることはないと思うので一安心ですし、最近はハクビシンばかりが捕まっているのでもしかすると他の所で親、もしかすると他にいるかもしれないきょうだいが捕まる可能性もあります。

 なかなか家に侵入された動物をすべて捕まえるのは難しく、家が広かったり天井裏が入り組んでいたりすると隠れている動物に気づかないこともあるので対処が難しいですが、今後の対処の手際にも参考になる現場で面白かったです。今度は最初からカメラ仕掛けて出入りを見張っておいた方がいいですね照れ

 

 皆さんも天井裏の妙に大きな足音にはご注意下さい。皆さんの思う以上の間侵入されて生活されてるかもしれませんから・・・