Instagramを見て下さっている方はよくご存じでしょうが、私はパンを焼いたり、パスタやうどんなどの麺を打ったりするのが大好きです。
それに使う小麦粉を育てて下さっている浅野悦男さんが本を出されました。
今日はその本を紹介したいと思います。
『Farm to Table シェフが愛する百姓・浅野悦男の365日』(浅野悦男・成見智子、平凡社)
浅野悦男さん
千葉県八街市生まれ。1961年農業高校を中退し、17歳で就農。独自に研究と試作を重ね、1990年代後半からレストラン向けの西洋野菜を栽培。「百姓」を自称される農家です。
TBS『情熱大陸』やNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』などでも取材されているのでご存じの方も多いかと思います。
2023年、フランスのグルメガイド『ゴ・エ・ミヨ』のテロワール賞を、山形の「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフと共に受賞されました。
タイトルの『ファームトゥテーブル(Farm to table)』とは、文字通り「農場から食卓へ」という意味で、2010年代のアメリカ西海岸から広まった食に対する考え方のひとつ。
生産者と消費者が物理的に、また概念として近い距離にあり、環境にも配慮したサステナブルな食材を地産地消するような食に関しての潮流を指します。
農場から食卓に直接届けることで、食材の鮮度や安全性を確保できるという考えからこの言葉が生まれ、またたくまにアメリカ全土に広まりました。
その「ファーム・トゥ・テーブル」の日本での先駆者である浅野さんの畑にはピエール・ガニェール、レネ・レゼピなど名だたるスターシェフが訪れ、名レストランが数多く顧客に名を連ねます。
この本の第1部では春夏秋冬を通じて浅野さんの考える農と食について、第2部では浅野さんと奥田政行シェフ(『アル・ケッチァーノ』)との対談、そして浅野さんと生江史伸シェフ(『レフェルヴェソンス』)、樋口敬洋シェフ(『サローネグループ』)との鼎談が掲載されています。
私が使わせていただいているのはイタリア硬質小麦の全粒粉なのですが、紹介して下さったのはパン作りを教わった大阪の『ル・シュクレクール』の岩永歩シェフ。私自身はパンはもちろん、パスタなどの麺類に使うことも多いです。
この本では小麦について触れられることはありませんでしたが、こちらも素晴らしい品質です。
私のような素人が使わせていただけるなんて本当に有り難いことです。ご縁に感謝です。
ともあれ、農業や食に興味を持っておられる方必読の一冊かと思います。
ぜひお読みください。
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