X JAPANのYOSHIKIが、能登半島地震の被災地支援としてチャリティーオークションに出品した愛用のクリスタルピアノが、4000万円で落札されました。落札金額は、能登半島地震の被災地支援のために全額寄付されます。
なかなかできることではありません。凄いですね!
さて、ピアノ絡みで、こんな本はいかがでしょう。
2016年本屋大賞を受賞した宮下奈都の小説です。
山崎賢人主演で映画化された作品でもあるのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
映画の方のロケ地となったのは北海道旭川。こちらもぜひ!
『羊と鋼の森』(宮下奈都、文春文庫)
一人の青年(外村)がピアノの調律師として成長していく姿を描いた物語。そして、外村の自分探しの物語でもあります。
内容はぜひお読みいただくとして、本作で私が一番感銘を受けたのは、先輩たちと主人公(外村)の関わりです。
中でも、外村が先輩の調律師板鳥さんにこう尋ねる場面があります。「板鳥さんはどんな音を目指していますか」と。
板鳥さんはこう答えます。「外村くんは原民喜を知っていますか」「その人がこう言っています」「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」「原民喜が、こんな文体に憧れている、と書いているのですが、しびれました。私の理想とする音をそのまま表してくれていると感じました」
外村が自分の仕事を探索する中でのエピソードの一つなのですが、この場面は印象的で秀逸。私の心に深く残りました。
新米調律師として修業を始めたばかりの外村が、大先輩で素晴らしい調律をする板鳥さんに目指す先を尋ねる。大先輩の板鳥は何一つはぐらかすことなく自分が目指す音を、そして理想とする仕事ぶりを教える。
もちろん、教えてもらったからといってすぐに到達できるわけではないでしょう。しかしながら、目指す方向性だけは確認することができるように思うのです。
また別の場面では、調律師としての才能があるのか、ちゃんと一人前になれるのか、良い仕事ができるのか、常に不安を抱え、葛藤する外村に、板鳥は「焦ってはいけません。こつこつ、こつこつです」と諭し、チューニングハンマーをプレゼントします。
私たちの人生も同じだろうと思います。私も若い頃はそうでした。
これまで出会ってきた多くの人々が目指すべき先を教えてくれたおかげで、私が今ここにいるのだと感じます。
温かく清々しい作品です。
機会があればぜひ。
ちなみに、映画では主人公の外村を山崎賢人が、板鳥を三浦友和が演じています。
映画のロケ地は、北海道旭川。ひとつひとつのシーンが綺麗です。
機会があればぜひ!
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