先日来、『母の日』にちなんでいろいろと書いてみました。
最後に
吉野 弘のこんな詩を紹介したいと思います。
母 吉野 弘
身まかった母の
胸の上に
両手の指が組み合わされていた
遠い日のこと
なぜか、今日
ほのかな明るみを帯びて思い出される
あの手は
生き残っている誰とも
もはや、手を取り合うすべがなかった
死者の手を取っているのは
死者自身の手だった
組み合わされた両の手は
そのくぼみに
温もりと見まがうものをつつんでいた
そのようにして旅立ったのが
その日の母だった
第七詩集『叙景』 [1979年(昭和54年)11月13日、青土社から刊行]
母・・・『読売新聞』 ’79年3月9日、夕刊初出
数年前に母を亡くした私には、それこそいろいろな「叙景」が浮かんでくるのですが、
皆さんにはいかがでしょうか……
吉野 弘の詩の言葉遣いは非常に平易で、敢えて難しい言葉を避けているかのように感じます。
それゆえに、自然とその作品が読む人のこころの中にスッと入ってくるようです。
追記:
珍しく3日連続でブログを更新しました。
私は数年前に母を亡くしたのですが、3日間にわたって母の日についてあれこれと書いてきて、私自身非常にスッとした気分です。
母の日そして母について考え、そして書くことが、人のためというより私のグリーフケアになっているような気がします。
お付き合いいただいた方には本当に感謝しています。
そして、皆さまにはいついつまでも素敵な『母の日」でありますように…
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