前々回、『桜…はかなさ』と題して記事を書きました。(https://ameblo.jp/ido-s/entry-12364456460.html)
そこで、“一番大切なのは桜の綺麗さよりも、縁ある人と共に観たということによる心のつながりを確認することではないか”という意味の事を書いたのですが、その後、かなりの反響がありました。
共に視ること、共に眺めること、というのは、私自身とても興味深いテーマで、あちこちの講演会で取り上げてきた題材でもあるのでお聴きになった方もあるかと思います。
このアメブロでも、共に眺めること(https://ameblo.jp/ido-s/entry-12034770540.html)など、いくつか書いていますね。
じつは先日、ある場所で私が歌った「あの素晴しい愛をもう一度」が、期せずしてみんなの大合唱になりました。まさに昭和世代の名曲ですね(笑)
私は熱唱しながらも、もう一人の自分は醒めていて、「この曲で歌われている感覚や立ち位置は、まさにはかないものを“共に視ること、眺めること”を愛でる日本人の心性を表しているなぁ…そしてこの歌を一緒に歌っている まさにこの場自体が、それ(共に視ること)をまた反復しているなぁ」と、考えていました。
かつての恋人が、同じ花を見て、あるいは同じ夕焼けを見て「美しい」と語り合った。そして二人の間にあった愛は、もうはかなく消えていってしまった。あの素晴しい愛をもう一度、と願っていても、それが再び現れることはないと知っている…
夕焼けにしても桜の花にしても、蛍、花火、シャボン玉、虹…一緒に眺めている対象は、やがて消えていく儚(はかな)いものが多い。
儚(はかな)さというのは、生きているのか死んでいるのか、あるのかないのか、よくわからない状態であり、その両方を切り結ぶ重要な概念でもあると思います、
私は、確実に死期が近づきつつある患者さんを診させていただくことが多いのですが、心の安らかな状態というのはその儚(はかな)さと併存しているのではないかと思うことがあります。
美しいものが消えてゆくという「はかなさ」…生であり死でもあるもの。そうしたどっちつかずのものを愛でる感性が、日本人の中にはあるように感じます。
ともあれ、「あの素晴しい愛をもう一度」は、1971年(昭和46年)にリリースされた昭和を代表する曲です。
内容ははかなく悲しいのですが、思わず大合唱になることからもわかるように、桜見物と同様、その場にいる縁のある人とのこころのつながりをとても楽しめる、まさに「共に視る、共に眺める」ことを好む日本人の心性に合った名曲です。
「あの素晴らしい愛をもう一度」
北山修作詞・加藤和彦作曲
命かけてと 誓った日から
すてきな想い出 残してきたのに
あの時 同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度
赤トンボの唄を 歌った空は
なんにも変わって いないけれど
あの時 ずっと夕焼けを
追いかけていった二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度
広い荒野に ぽつんといるよで
涙が知らずに あふれてくるのさ
あの時 風が流れても
変わらないと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度
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※当院の患者さんは、私が音楽が趣味、ということをご存じの方も多いので、少しばかりこの曲についても書いておきたいと思います。
はかなく悲しい歌詞とは裏腹に、つい大合唱になってしまうほどノリのいいこの曲。じつは、この曲の特徴は、最初のシンコペーションにあるんですね。命かけてとの、の最初の8分音符の半拍から始まり、各小節の終わりの一拍や半拍から歌詞の頭がスタートしています。最後の、あの素晴しいの、“あ”も小節の終わりの半拍からスタートしています。だからこの曲は非常にノリがよく盛り上がるんですね。
そしてもうひとつ…ギターを弾く方はよく分かるのですが、この曲、複雑そうでいてじつはカポの位置によって非常に楽なコードチェンジになるんです。単純でわかりやすい、コード進行も複雑なものはありません。…が、しかしこの曲、単純そうにみせかけつつ、さりげなく2度転調を行っているんですね。コードの話しになるといくらでも書き続けたくなるので、このへんで割愛するとして、単純と複雑、生と死…私の仕事と結びつければ、陰と陽、虚と実、表と裏…そしてそれらとクロスする加藤さんの笑顔(表)と泣き顔(裏)等々。「はかなさ」をとても感じる名曲だと思います。
『東京物語』 (小津安二郎 監督)
共に視ること、眺めること
この距離感が、じつに日本的ですね!
情緒的な交流がよく表れています
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