鹽竈神社(福島県福島市大笹生) | ゴシュインデイズ

鹽竈神社(福島県福島市大笹生)

鹽竈神社(しおがまじんじゃ)。



福島県福島市大笹生に鎮座。
御祭神は武甕槌神(タケミカヅチノカミ)、経津主神(フツヌシノカミ)、塩土老翁神(シオツチノオジノカミ)。
その他に、『信達二郡村誌』『郷土誌』によると寛保二年に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)を勧請したと記されている。
しかし、明治十一年の『神社明細帳』には勧請年不詳と残されておりはっきりしていない。

御由緒によると…
瓊瓊杵命が全国平定のために経津主神・武甕槌神に塩土老翁神を道案内として諸国を巡らせたときのこと。
今の信達平野に来ると、湖水が広がっていた。
「この地に住むには特に塩が必要だ……」と感じた神々は、塩を炊くことを計画する。

ところが。
湖水の水の塩分を調べたが、濃度が足りない。
甚だ薄い塩分濃度。これでは塩は炊けないぞ、と計画は中止された。

しかし記念にこの地に祠を建てたのだという。
それがこちらの鹽竈神社。


で。
計画が頓挫した一行はさらに下向する。
そしてたどり着いた先が現在の塩竃湾の辺り。
このあたりの水を調べたところ、とても良好な塩が取れることが判明。
塩土老翁神に塩づくりを任せ、経津主神・武甕槌神は帰還し瓊瓊杵命に報告したのだという。


ちなみに、この鹽竈神社の社地は『羽根山』という小高い山になっている。
この地名の由来は、神々が湖水の波をイカダで跳ね越えて渡ったと伝えられていることから、「はねやま」という名になったのだとか。




さてさてさて。
そんなわけで、今回は福島市大笹生の鹽竈神社。

そういえばここ数回の記事の神社の地名が、

福島市木野・大原神社
福島市谷 ・大荒神社
福島市大生・鹽竈神社

と、地名に『』の字が入っているんですね。
某所でつぶやいてたんですが、一説によると笹(ささ)は『砂砂(ささ)』すなわち『砂鉄』を意味するらしく、『楽楽福神(ささふくじん)』という製鉄の神さまも居たりするんだとか。

さらに笹木野の大原神社と笹谷の大荒神社はかまどの神さま、三宝荒神と関わりが深かったりするんですよね。
大原神社の御由緒の中では「製鉄が盛んだった」と記されてますし、この辺りの地域は一大製鉄拠点だったのかもしれません。

そういえばこの鹽竈神社の社名にも『竈』の文字が入ってますね。






で。
先程も書きましたとおり、鹽竈神社さんは『羽根山』という山の上にあるんですね。
周囲は田んぼなど、平地が広がってるんですが、ここだけこんもりとした山になってます。




そんな山の上にある神社ですので、鳥居の下、ちょうど社号標のあたりにはこうして木の杖が置かれてたりします。




【 鳥居 】
社号標のちょっと上にある鳥居。
注連縄の形がなんだか特徴的でステキ。


【 大釜 】
鳥居の向かって右側にある大釜。
天文二年の銘があり、上杉謙信公が家来の炊き出しに用いた……と伝えられているんだとか。


【 塩瓶 】
そしてこちらは鳥居の向かって左側にある大塩瓶。
上杉謙信公といえば武田信玄に塩を送るエピソードが有名ですが、こちらの大瓶はその時代に塩の貯蔵に用いられた……と伝えられているそう。



さて、そんなわけでここから参道になるわけですが、山ですので当然ずっと登り坂です。








【 参道 】
参道の途中は石段が整備されてたりで、思ったほど登りづらくはありません。
参道終盤になると、上の写真のようなウサギとカメが奉納されてたり。




【 手水舎 】
そんなわけで、参道を登りきった先にある手水舎。
山の上にあるからか、普段は無人だからか、水は出ておりませんでした。




【 境内社 】
拝殿の周りの境内社。
ゴツゴツとした岩場に小さな石の祠が並んでいます。

……と思ったけど、これって石灯籠とかも多いのかも。










【 拝殿 】
そしてこちらが拝殿。
御神紋は三つ巴。
横にずらっと長くて立派な拝殿です。




【 本殿 】
御本殿は一段高いところにありました。
周囲は結構ゴツゴツした感じの岩がある感じ。


【 山城跡 】
ちなみにこちらの羽根山。
戦国時代には山城が築かれていたそうです。
そして城主は樋口大和守兼光。
あの戦国一の煽り屋・直江兼続の弟なんですね。

直江兼続は最初、樋口家の長男として生まれたものの、直江景綱の養子となって直江家を継いだということで兄弟でも名字が違っています。

直江兼続は大河ドラマ・真田丸でも話題になった『直江状』だったりと、人を煽るエピソードが多くて面白いですよね。

江戸城で伊達政宗と直江兼続がすれ違った時に直江兼続が無視して通り過ぎようとしたので、
「おいお前、伊達政宗に対してその態度は失礼だろ」と因縁を付けられたところ、
「ははあ、貴方が伊達殿でしたか。いつも戦場では逃げていく後ろ姿しか見たことが無かったんで顔は知りませんでしたよ」
と煽りまくりの返事をしたとか……なかなか痛快な人だったそうで。



【 拝殿前からの眺め 】
ちなみに拝殿前からの景色がこちら。
遠くに見える山は福島市のシンボル、信夫山です。
信夫山にも出羽三山の分社があったり、福島県護国神社があったり、式内社の黒沼神社があったり。
五十辺地区には瀧洞神社という神社があったり。
結構な神社スポットですよね。

瀧洞神社はどちらの宮司さんが兼務しているのかすごく興味津々だったりします。



さてさてさて。
そんなわけでお参りが済みまして御朱印をお願いします。
こちらの鹽竈神社さん、同じ大笹生地区の白和瀬神社の宮司さんが兼務されているんですね。
ですので、福島市笹谷の大荒神社の隣にある宮司さんのお宅でお願いしました。



そして頂いた御朱印がこちら。

こちらの神社は東北自動車道の福島JCTから新たに完成した大笹生ICのすぐ近くなので、だいぶアクセスしやすくなった感があります。
なかなか景色の良い境内ですので、ぜひ登ってお参りされてみてはいかがでしょうか。



◆神社への地図




◆神社の情報

鹽竈神社   しおがまじんじゃ

御祭神 : 武甕槌神、経津主神、塩土老翁神
社格等 :
鎮座地 : 福島県福島市大笹生字羽根山

※兼務社のため、御朱印は白和瀬神社(大荒神社)さんで。