出羽國一之宮・鳥海山大物忌神社 吹浦口之宮(山形県飽海郡遊佐町)
鳥海山大物忌神社(ちょうかいさんおおものいみじんじゃ)。
山形県飽海郡遊佐町吹浦に鎮座。
御祭神は大物忌神、月山神。
社格は明治四年に国幣中社に列格。
延喜式神名帳に名神大社として名前の残る、『出羽國飽海郡 大物忌神社』の里宮のひとつ。
出羽國一の宮でもある。
社伝によると、神社の創祀は第二十九代・欽明天皇の二十五年(564年)の御代。
鳥海山は活火山であったので、噴火などの異変が起こると朝廷からの奉幣があり、異変を鎮めるための祭祀がおこなわれた。
貞観四年(862年)には官社に列し、また延喜式神名帳には名神大社として収載された。
のちに出羽国一の宮となり、歴代天皇の篤い崇敬を受ける。
また、そのほかにも八幡太郎義家が戦勝祈願を行ったり、福島県の霊山神社 の御祭神となっている北畠顕信卿により土地の寄進を受けたり、鎌倉幕府や荘内藩主による社殿の造営があったりと、さまざまな時代のさまざまな武将により篤く崇敬された事実が伝えられている。
中世においては神仏混淆により、『鳥海山大権現』として社僧の奉仕するところとなったが、明治維新による神仏分離に際して『大物忌神社』と改称。
明治四年にはこの吹浦口ノ宮が国幣中社に列格するも、そののち明治十三年には鳥海山山頂の御本社を国幣中社に改め、さらに翌年には鳥海山のふもとにある吹浦・蕨岡の二つの里宮の社殿を『口の宮』と称するようになった。
御祭神の大物忌神は倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)・豊受姫神(トヨウケヒメノカミ)と同神であると伝えられており、各地の稲荷神社などと同様、農業をはじめ衣食住を守護する神だとのこと。
なお、この吹浦口の宮には大物忌神の他に、月山神も祀られているが、こちらはアマテラスの弟神である月読命(ツクヨミノミコト)。
延喜式神名帳において出羽国には2座の名神大社があるが、その二つが大物忌神社と月山神社。
吹浦口の宮の御祭神に月山神がいるというのは、そういった部分が関係しているのかもしれない。
福島ナンバーでの移動はちょっと勇気が必要だったんですが、せっかくのゴールデンウィークということもあって、思い切って鳥海山までお参りに行ってきました。
しかし、山形県とはいえ、ここはもうほぼ秋田県みたいな場所。
福島市から高速道路を使っても片道3時間半かかりました (;´・ω・`)
3時間半もあったら、東北新幹線なら福島-東京間を往復できちゃうよ。
それはともかく、山形県の道中で「最上川」の表示を見るたびに車内で一人、『最上川舟歌』を口ずさむおいらは若さ溢れる30歳としてどうかと思います。
【 一の鳥居 】
民家と民家の間にある、木造の明神鳥居。
この日はずっと曇っていて、今にも雨が降り出しそうな空模様。
いや、実際にお参り中に雨が降り出したんですけどね。
青空を背景にしたら、きっと鳥居も違う見え方をしたんだろうなあ。
【 二の鳥居 】
こちらは一の鳥居とかわって、木造の両部鳥居。
一の鳥居に比べると若干サイズは小さめ。
鳥居の近くは駐車場になっていて、すでに何台かの車が停車していました。
ただ、おいらがお参りしている間に他の参拝者とはすれ違ったりしなかったんだよね……
いったいどこに居たんだろ (;´・ω・)
【 手水舎 】
二の鳥居をくぐってすぐ右手にある手水舎。
自然なままの岩をくりぬいて作ったような様子でとても素敵じゃあないですか。
流れ出る水の通り道に苔が生えているのがこれまたおいら好み。素晴らしい。
【 参道 】
石が敷き詰められた参道。
参道入り口の両脇には満開の桜の木が二本。
晩春の雨に打たれて散り始めておりました。
五月を連休も過ぎれば、すっかり葉桜にかわって初夏の足音が聞こえてくるんでしょう。
散る花びらを眺めていると、ちょっとさびしい気になってきますねえ。
【 参道途中の石碑 】
参道右手にある石碑。
北畠顕信卿が祈願した場所ということで建てられたのだろう。
北畠顕信卿は、南北朝時代の公家にして将軍。
『神皇正統記』を記した「後の三房」のひとり、北畠親房の子であり、『花将軍』とうたわれた北畠顕家の弟。
北畠顕信卿は正平十三年(1358年)に、この鳥海山大物忌神社に南朝復興の祈願をされたとのことだ。
【 参道両脇の狛犬 】
右側の狛犬は顔が半分崩れ落ちてしまったのか、ちょっと可哀そうな様子に。
左側の狛犬のいかめしい表情を見ると、右側の狛犬も相応の表情をしていたんだろうなあ。
見てみたかった。残念。
【 下拝殿 】
で、上の狛犬の画像の後ろに何やら大きな建物が写っているのが見えると思うんですが……
その建物がこちら。
拝殿に向かう階段が急なので、下でもお参りができる下拝殿ということらしい。
wiki先生情報なのでウラは取ってないんですけどね (;´・ω・)
【 参道の階段 】
で、先ほどの狛犬の前まで戻って再び参道へ。
木々に囲まれた長い石段。
なんだか外界とは隔てられた御神域に入っていくようで清々しい気持ちになりますな。
【 三の鳥居 】
石段の上にある、三の鳥居。
こちらも木造の明神鳥居。
この神社ではすべての鳥居が木造なんですねえ。
やっぱり鳥海山が崇敬の対象ということで、山の恵みたる木を用いているということなんでしょうか。
【 拝殿 】
さきほどの下拝殿よりちょっと小さめな拝殿。
こちらも鳥居と同様、風雨と年月にさらされた木の質感がなんとも趣深くて良いですね。
ちなみにこのあたりから雨が強くなって、撮ってる写真の枚数が減ちゃいました (´・ω・`)
車の中に傘を置きっぱなしだったもので……
【 賽銭箱 】
なんだか珍しい形の賽銭箱。
木工工芸品みたいな造形でちょっと面白い。
【 拝殿内部 】
こちらは拝殿の内部の様子。
本殿は一段高いところにあるので、拝殿の中から登っていく階段が続いている。
で、こちらはそれを外から見た様子。
【 本殿 】
で、こちらが本殿。
朱塗りでなかなか色鮮やかな御本殿だったんだけど、天気が悪いせいかくすんで見えちゃうね (´・ω・`)
このあたりはおいらの撮影技術の無さが悔やまれます。
ちなみに、二つ本殿が並んでいますけど、手前が月山神。奥が大物忌神。
正面からだと、向かって左が月山神、右が大物忌神という配置です。
本当はもっと本殿を撮影したかったんだけど、雨脚が強まってきて断念。
そんなこんなで、社務所で御朱印をお願いします。
(通常の御朱印帳)
で、いただいた御朱印がこちら。
初穂料は300円。
さらに、こちらは出羽國一之宮ということもあって、『全国一の宮御朱印帳』にも御朱印を。
(全国一の宮御朱印帳)
こちらが専用御朱印帳に頂いた御朱印。
一の宮のほうも、初穂料は同じく300円でした。
さて、実は鳥海山大物忌神社はもう一つ口の宮がありまして。
そちらは神職の方が常駐しているわけではなく、居る時間が決まっているそうなんですね。
なので御朱印を確実に頂けるわけではないんですが……やっぱり一の宮とあらば御朱印など関係なくお参りせねば。
そんなこんなで雨が強くなってくるので不安になりながらも、吹浦口の宮を後にして、蕨岡口の宮へと向かうのでした。
■ 鳥海山大物忌神社(吹浦口の宮)への地図
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◆ 神社の情報
鳥海山大物忌神社(吹浦口の宮) ちょうかいさんおおものいみじんじゃ(ふくらくちのみや)
御祭神 : 大物忌神、月山神
社格等 : 国幣中社、出羽國一の宮、延喜式名神大社
鎮座地 : 山形県飽海郡遊佐町吹浦字布倉1





















