
上田市議会6月定例会は13日から一般質問が始まり、初日は6会派による代表質問を行った。
◆新生会の土屋勝浩議員は、資源循環型施設整備について建設地決定の時期や、地元合意について質問。
◇土屋陽一市長は「環境影響評価による科学的根拠に基づく安心安全な施設にすること、地域の皆さんの要望や意見を地域のまちづくりに反映するーの2つの柱で、建設に向けた判断をいただきたいと申し上げてきた。現段階では地域住民の皆さんに合意をいただくことに、最大限の取り組みを行っている。今後もさらに話し合いを進めて、建設合意に向けた環境を整える」とした。
◆土屋議員は、上田道と川の駅の施設で法令・条例違反が指摘された問題で、問題を数年前から把握していたが、対応を怠ってきた市の姿勢を批判。
問題とされた東棟増築部分と簡易ハウスの状況、再発防止などについて質問した。
◇三浦哲夫都市建設部長は「大変なご迷惑をおかけしていることにお詫び申し上げる」と陳謝。増築部分を2月下旬、簡易ハウスは4月下旬に撤去が完了、撤去費用は指定管理者が負担しているが、市側の責任もあるとして「応分の費用負担をする必要がある」とした。問題の原因は市の施設整備の進め方に問題があったなどとし、再発防止策の方法を説明し、条例改正も視野に入れるとした。
今後の指定管理者の選定について「公募による選定も選択肢に入る」とした。
◇ ◇
◆公明党の半田大介議員は、公共事業や調達における地元企業の優先発注について質問。
◇鎌原英司・財政部長は「建設工事などの市内、準市内業者への発注状況は令和3年度は予定価格が130万円以上の建設工事は272件のうち270件、物品調達は1796件のうち1734件」。
土屋市長は「地元企業を優先した発注を行ってきたが、方針として明確化する意義は大きい。地元企業への発注率について数値目標を定め、実績を毎年公表していくことが実効性の確保につながると考える。地元企業優先発注の実施方針は策定する」と答えた。
◆半田議員は令和2年度から実施している市の学生等地域就職促進奨学金返還支援制度のしくみには課題があるのではないかとただした。
◇北沢健治・商工観光部長は「従業員の奨学金返還を支援した中小企業に対して従業員1人当たり2分の1、年間で10万円を上限に5年間補助する官民連携の取り組みだが、これまで2年間の実績は1件。就業規則の変更や周知など事業者側の負担が大きいことと補助金が給与に上乗せされることで給与制度の均衡の観点からも利用しにくい点があった。7月からは従来の事業者への間接補助から奨学金を返還する従業員本人への直接補助へと制度を改める」と答えた。
◇ ◇
◆日本共産党上田市議団の古市順子議員は「新型コロナ対策」について質問。
◇室賀久佳健康こども未来部長は「3回目のワクチン接種は6日現在で65歳以上が90・4%、64歳以下が51・9%、全体としては63・6%が終えた。10代から20代は50%に届いていない。県から委託を受けて設置した上田地域検査センターは現在、日曜日を除く週6日開設し、令和2年5月の開所以来5300件を超える検体採取を行った」。
◆古市議員は日本の女性の賃金は正社員で男性の7割台で、非正規雇用を含む年間平均賃金では約240万円の開きがあるとし女性活躍社会を念頭に、市職員の状況を質問。
◇倉島弘一総務部長は「5月1日の正規職員は1280人(男性677人、女性603人)。会計年度任用職員は1659人(男性254人、女性1405人)。保育士は正規職員215人、会計年度任用職員は362人。女性の部長級は1人、課長級15人、課長補佐・係長級は92人。各職務における比率は部長級4%、課長級15%、課長補佐・係長級は32%」と答えた。
◇ ◇
◆壮志会の宮下省二議員は、3月市議会一般質問での答弁から市の組織改正について目指すものについて質問。
◇土屋市長は「令和5年度に組織改正したい。地方行政はグローバル化で急激に変化しており、情勢の変化に即応できる市政を目指す」。
◇倉島総務部長は、組織改正の3つの方向性として
▽新しい社会目標のゼロカーボン、DXなどを推進
▽子育て支援の強化
▽地域のまちづくり強化のためスポーツ、文化を市長部局に移管ーとして、仮称・環境部、住宅施策を所管する部署、学校給食の食育などで児童生徒の健康づくりの部署、観光とスポーツと文化などを一元化する部をそれぞれ新設する案を説明した。
◆宮下議員は市の施設使用料でサントミューゼの使用料見直しについて質問。
◇大矢義博・政策企画部長は、開館時のサントミューゼは認知度を上げるため政策的に低額な料金だったとし「開館から8年、施設稼働率の高さ、持続可能な施設のため、受益者に応分の負担をお願いするという運営協議会などの意見を踏まえ、料金設定を改める時期。県内類似施設の使用料などを比較し、特に低額の大ホール、小ホール、大スタジオの引き上げを検討している。引き上げ率は1・7倍から2倍。設備や冷暖房使用料は改定を行わないため、トータルの使用料は2割から3割程度の値上げになる見込み」と答えた。
◇ ◇
◆仁政会の松山賢太郎議員は、会派で行った提言に関連し、再生エネルギーや高齢者の生活支援など多様な提言を行った。
地域経済に関連し、自然災害の少なさなどの地域特性を生かし、大災害に備えた企業の第2生産拠点の集積地として企業誘致することを提案。
◇北沢商工観光部長は「コロナの影響で生産拠点の国内回帰の動きもある。首都圏直下型地震の懸念から、都心に生産拠点を持つ企業は、移転や第2の拠点を設けることを検討する企業が少なくないと考えられる。今後研究したい」とした。
◆松山議員は、現在進められているチケットQR、デジタルコミュニティ通貨・まちのコイン「もん」のさらなる活用について質問。
◇北沢商工観光部長は「チケットQRは公共交通機関でのキャッシュレス化の推進や、消費喚起応援事業での活用で、7万人を超える人に登録をいただき、市民に浸透しつつある。今年度も活用し、市民生活の向上につなげる。『もん』については、コロナ禍で普及活動は制限されたが、実証実験1年間の成果として、ユーザー数2600人余、参加事業者数126件。本システムを導入している全国16地域の中では上位のユーザー数。拡張性が高く、利用促進に取り組む」と答えた。
◆就農へ大学生対象にインターンシップ
◆上志の風の池田総一郎議員は、ゼロカーボンシティに対する取り組み、地域内エネルギーとして籾殻などをガス化して発電に活用する事例による提案や、EVの普及などについて質問。
◇吉澤猛副市長は、上田市ゼロカーボンシティ推進本部の設置と取り組みを説明し「市民や商工業者、教育機関、金融機関、行政が意見交換を行う、仮称・ゼロカーボン実現市民会議の設置を目指している。国の脱炭素先行地域の選定に向けて調査検討する」。
◇北島大志生活環境部長は、提案については「研究したい」として、EV車の充電設備については「本庁舎整備にあわせて急速充電器1台を整備する」と答えた。
◆池田議員は食料確保、自給率向上の観点から就農について質問。
◇田中義明農林部長は、遊休荒廃地が増加している状況、新規就農者を増やす取り組みなどを説明し「就農相談会を積極的に活用し、セミナーを開催すると共に、今年度から大学生を対象に、就農に向けたインターンシップを新たに開催する」とした。