こんにちは。ナースAです。
今日は皮膚科のお話です。
春~夏の季節の変わり目頃から、お子さまの指や手のひら、足の裏に小さな水ぶくれや皮膚のめくれなどができ、「これって水虫?」と心配で受診される方が多くなります。
水虫薬を使っても良くならない、反対に悪くなったという場合もあります。
実は、ほとんどのお子さまは水虫ではなく、「汗疱」という皮膚疾患である事が多いのです。
原因ははっきりしていませんが、寒暖差の大きい時に多く、手足に汗をよくかくお子さまはなりやすいようです。
秋になると症状が軽くなるのも特徴です。
汗疱以外に発赤疹や強い痒みを伴う場合は、汗疱型皮膚炎(異汗性湿疹)と呼ばれます。
汗疱の対処方法
- 汗をかいたままにせず洗い流す
- 濡れたままにせず、指の間もしっかり拭いて乾燥させる。
- めくれてきた皮膚をむしらない。
これらを続けていると、通常は2~3週間で水ぶくれは吸収され古い皮が剥がれ落ちて、1~2ヶ月で自然治癒する事が多いです。
強い痒みを伴う場合は、塗り薬が必要ですから受診してください。
さて、汗疱によく似た間違いやすい疾患があります。
水虫(白癬)・接触皮膚炎・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)などです。
見ただけでは見分けがつかない事もあるので、当院では、顕微鏡で確認しています。
痒みがないからと言って放置していると、お子さまでも水虫だったという事もあります。
治りにくい水ぶくれや皮膚のめくれがある時は、是非受診して下さい。