保湿剤の選び方 (Part3) | 神戸市西区、いでい皮ふ科のブログ

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神戸市西区でいでい皮ふ科を開院して18年目に入りました。皮膚科のこと、その他諸々書いていきたいと思います。

ようやく冬の乾燥の時期は過ぎましたが、季節の変わり目や寒暖差のある時期にも肌の乾燥は起こります。

お肌が乾燥しているとアレルゲンがくっつきやすくなり、その結果しばしば炎症を起こします。

 

今回は、基剤の種類によっても使いやすさが違うので、ご紹介したいと思います。

 

基材の分類

使用しやすい場所

軟膏

目・口周りなど

クリーム

広範囲に

乳液

広範囲に

ローション

広範囲に・頭皮

泡状スプレー

広範囲に

スプレー

顔・背中・手が届きにくいところ

 

乾燥の程度や季節によって種類や塗る量・回数を調節し、触ってツルツルした状態を保てるように塗る事も大切です。

 

 

保湿剤は、乾燥の程度にもよりますが、最低でも1日2回(朝・夕)毎日継続的に塗れる 使いやすい製品を見つける事が大切です。

 

 

塗り方

  • 手を洗ってから 優しくすりこまず しわに沿ってたっぷり塗ります。
  • 朝の忙しい時間帯は 短時間で塗れるサラッとした種類を、余裕がある夜などは 入浴直後に軟膏やクリームをたっぷり塗ります。
  • 手荒れには手を洗うたびに塗るのがベスト。
  • 古い保湿剤はゴシゴシ洗い流さないで塗り重ねていきます。

塗る量の目安

  • 軟膏・クリーム(チューブ):人差し指の先から第一関節まで伸ばした量が、両手の面積に塗る量の目安
  • ローション:1円玉大の大きさに出した量が、両手の面積に塗る量の目安
  • ティッシュが張り付く程度にたっぷりと塗りましょう

3回に渡って色々書きましたが、保湿剤選びの参考になったでしょうか。

 

 

しかし、乾燥だけで無く皮膚炎を起こしてる場合もありますので 長く続く深刻な肌荒れや痒みなど有れば 当院に起こしください。

 

 

*画像資料はマルホ株式会社よりお借りしました。