第38回日本医学脱毛学会に参加してきました | 神戸市西区、いでい皮ふ科のブログ

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神戸市西区でいでい皮ふ科を開院して18年目に入りました。皮膚科のこと、その他諸々書いていきたいと思います。

この週末、連休を利用して東京で行われた医学脱毛学会に

スタッフと参加してきました。

連休を利用して、とはいうものの日帰りの強行軍、朝5時起きです。

窓から見える富士山はとても綺麗でした。

 

最近東京での会はほとんどが品川だったので、東京駅は久しぶりです。

あまりの人の多さに完全にお上りさん状態・・・。

なんとか会場にたどり着きました(徒歩1分なのですが)

 

早速パチリ

 

今回参加した第一の目的は

シンポジウム1“蓄熱脱毛は効果があるのか”

を是非聞いてみたいと思ったからです。

 

当院で導入しているソプラノアイスプラチナムは

蓄熱式脱毛器ですが、導入に当たり

従来のショット式(熱破壊式)の代表格である

有名な機種とどちらにしようか非常に悩みました。

 

以前使用していた機械で私自身ヒゲ脱毛を受けてみましたが、

たくさん麻酔クリームを

塗ってもかなり痛かったです。

 

が、ソプラノでは麻酔無しでも全く問題ありません。

痛みで脱毛を躊躇していた方にもお勧めできる、

この痛みの少なさが選択理由の一つです。

 

しかし一番の決め手は

「アトピー性皮膚炎の方やニキビのある方でも施術が行える

(ただし注意は必要)」 ことです。

 

当院でもこれまでアトピー性皮膚炎の患者さんで

脱毛を希望される方が多くおられました。

しかし湿疹のあとに生じる炎症後色素沈着が強い方には、

色に反応させて脱毛を行う光脱毛やショット式脱毛では

施術を行うことが困難でした。

 

しかし、低い熱量を繰り返し加えることで

毛軸に熱を溜めて(蓄熱して)脱毛を行う

蓄熱式であれば、

そのような方でも脱毛を行うことができると知り、

思い切って導入しました。

 

今回のシンポジウムでは、実際にソプラノを4台導入されている

大阪のクリニックの先生が、アトピー性皮膚炎やニキビの患者さんに

脱毛を行っている症例を多数供覧されており、

非常に参考になりました。

と同時にやはりいくつか注意すべきところもあるとおっしゃっていたので、

ポイントをスタッフ全員で共有したいと思います。

 

また、ショット式とは異なり、

施術直後にポップアップ(毛が毛穴から飛び出てくる状態)

が見られないため、効果が弱いという口コミも散見されて不安でしたが、

蓄熱式では毛が抜けるのではなく、生えてこなくなるのだ、

そして効果は変わらないというお話も伺い

納得しました。

 

その他医療脱毛では避けて通れない硬毛化のお話しや、

予期せぬ好ましくない反応が起きたときの対処法、

さらにはネットでの誹謗中傷への対処など

ためになる話が満載でした。

 

途中私の美容の師匠である京都ののぶはらさとみクリニック

信原聡美先生にもお会いでき、旧交を温めることができました。

 

また明日からの診療に役立てていきたいと思います。

(しかし寄る年波には勝てませんね、元気もりもりのスタッフとは

対照的に、私は日帰り参加で疲労困憊です・・・)