企業選びの価値観は大きく変わった
ネームバリューのある大手企業、高い金銭的報酬といったこれまでの企業選びの一つの基準・価値観が、大きく変わってきています。
今の20代を中心とした若い世代の企業の選び方、働き方を見るとそう強く実感します。
イキイキと、楽しく働いています。長時間労働も厭わない。
仕事が楽しくてしょうがない、この仲間と一緒に仕事ができるのが楽しくてたまらない、という匂いをプンプンと感じます。
彼らは、名のある大手企業というよりは、新興のベンチャー企業で働いています。
もちろん、20代全員がそうであるわけではありませんし、むしろその一部かも知れません。
彼/彼女等が全員同じ価値観を持っているわけではありません。
ただ、30代後半の私が20代の頃を振り返ってみて、こういう価値観でやっていた人たちはほんの一握りだったと思います。
ベンチャー企業の台頭、メガベンチャーの誕生(短期間でどんどんと)の背景を考えると、少なくとも流れが変わってきているように感じます。
マーケットの成熟、転職の当たり前化、情報で溢れかえる現代、一定だった価値観が変わってくるのは当たり前のことなのかもしれません。
"モノ"を売るのではなく、"コト"を売る
B to Cのマーケットでは、成熟していった結果、単にモノを売る、ではなく、コトを売る(そのものの価値ではなく、それを包含した世界の持つ価値観)ということが主流になってきています。
成熟していくということは、ある程度一つの方向性に収斂されていくということですから、モノでの差別化が難しくなってきています。
ハーレーダビッドソンというオートバイは、性能的には国産メーカーのバイクと比べると、品質が劣るということが良く言われています。
ただ、ハーレーに乗るということそのものの価値、洗練されたデザイン、カスタマイズでどんどん自分色に染まる、はたまた色々な職業の方々とのコミュニケーション(HOG)等ライフスタイル全般でのハーレーの世界観を演出しています。
計算され尽くしたこの世界観は、恐らく他の国産メーカーでは全く真似ができないほど、圧倒的です。
(ハーレーはずいぶん前から、これに取り組んでいたのがすごいところです)
ビジネスを取り巻く環境の変化、そしてビジネスのやり方は日々進化しています。
利益を生み出さなければ存続は無い訳なので、当然です。
採用は変わったか?
働き方も、それに合わせて変わってきます。
働く側の要求も変わってきます。
では、採用する側の考え方は変わっているのか?
採用を支援するサービスが近年多くリリースされ、環境は大きく改善されました。
転職に対する価値観の変化、転職を支援するサービスの増加に伴う利便性の向上といった、環境の変化はあるものの、肝心の中身は、まだまだ変わっていないと感じています。
エンジンは強化されたものの、ボディーが変わっていないのでは、車は今の時代売れません。
また、日産のファミリーカーであるマーチが、見た目だけポルシェにしても、売れないでしょう。
機能面の問題もありますが、ブランドイメージというのも重要な要素です。
最近ソーシャルネットワークを活用した転職支援サービスが大きく伸びてきています。
フットワークの軽いベンチャーが、勢いそのままに企業紹介や求人広告を掲載してその成果を上げていますが、では大手がこれを真似すれば良いかと言えば、そうではない。
企業の持つ歴史、カルチャー、ブランドイメージにそぐわなければ、チグハグなイメージを求職者に与えてしまい、混乱するだけなのです。
時代は明らかに変わっている
高い報酬、ブランドイメージだけで人財が獲得できる時代は終わりました。
単に求人票を出せば良かった時代の終焉です。
企業のミッション、ビジネスの価値、キャリアパス、働く仲間達、人事制度等、企業の持つブランドイメージに合わせて、一貫性を持って統合的にプロモーションしていくことが求められるのが、これからの採用に求められるコトのデザインです。
別のブログで、3人のレンガ積みの話に例えて、仕事に対する取り組み方、考え方を述べました。
採用活動でコトのデザインを進めていく上では、全く同じ観点で考える必要があります。
なぜ、何のために、自分の会社で働いてくれるのか?
それを紐解くのは、募集しているそのポジションだけの特徴では無いはずです。
単にレンガを積むのが仕事では無いはずです。
大きな視点で考え、客観的な視点で自社を捉え直してみると、きっと今まで見えてこなかった魅力や優位性が見つかります。
今から始めても遅くはありません。
ただし、今始めなければ、手遅れになってしまいます。
そうなる前に、"コト"を始めましょう。
ideate
*次回から、採用のステップに合わせてどういった活動が求められるのかについて、述べていきたいと思います。

