こんにちは!
I.R.M.エキスパートガイドの奥山リエ子です。
自分のことしか考えられずに登っていた前回の富士登山。
今年はその反省を活かして
「自分の体調は最低限しっかり維持して、その上で助けが必要な人の役に立てるように」
というオーダーをしていました。
そして実際どうだったかというと・・・
高山病予防対策をしっかりやったこともありオーダーが叶い、少し気持ち悪くなっただけで、今年は動けなくな
るような症状は出てきませんでした。
仮眠をとって9時半に起き、11時過ぎに頂上を目指し出発しました。
5.6時間ほど登った頂上まで後数十メートルの時、
気づきが起こりました。
この時、高山病で動けなくなった仲間がいるので、足を止め休憩していたのですが、
ふと、以前の自分だったら、具合が悪くてペースが遅くなったりする人に対して、思いやりのない思考をしていたなと思いました。
自分は元気だから、どんどん登って行きたい。
こんなに何回も休み休みして行かないといけないなんて・・・といった具合に。
まったく相手の気持を考えられずに、自分勝手で、思いやりのない気持がでていただろうなと。
そう思った瞬間、一昨年の体験は本当に自分にとって本当に必要な体験だったのだと全肯定できました。
ものすごく気持悪くて辛くて、いろんな人に助けてもらいながら、なにがどうなっているのかよくわからない状態で登っていました。
今年具合悪くなった方よりももっと少しづつしか進めなかったと思います。
あの辛かった経験があるから、高山病でなかなかつ進めない人の気持ちがわかる。
どれだけ辛いか共感できる。
そして、具体的にどういう対処をしたほうがいいかもわかる。
一回の経験で、これからずっと、人の役に立てるようになったのだと思ったら、あの時は辛かったけど、本当に経験してよかったと思えました。
一昨年の体験を更に深く肯定できたのでした。
凄く感動して、涙が出てきました。
まだ頂上まで行ってないのに泣いてるなんて~。
実は、最近の私の課題の答えがここでいただけたのでした。
私は少し前先生にこういうことを言っていました。
「自分の苦手なこと、嫌な体験、これを克服したら人に貢献できる」
そういう受け取りかたをして、モチベーションを維持することがどうしてもできない。
頭ではわかるけれども、腑に落ちない。
これに対して、先生からは、
それは克服していないから。実感していないから。
自分で克服したことだから共感できる、貢献できる。
自分が克服したことじゃないと共感できないし、
さらに次の一手がでてこない。導けない。
と言われていました。
この富士登山で、自分の中でずっと腑に落ちなかった、
辛い体験だけれども、自分が体験した事だから、共感できる、そして次の一手がでてくる
ということを実感できたのでした。
嫌な体験を自己観察で肯定し、さらに、その後それを実感できる出来事が起こる。
それが続いてそう思えるようになっていくのだという事もわかりました。
登頂数分前の気づきでした。
今後も、自分の体験を多くの人に活かしていけるようにという視点で捉えて行きたいと思います。
奥山リエ子