私製作の楽器を使った演奏会のお知らせ | ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

クラシックの本場ヨーロッパで職人として働いている技術者の視点で弦楽器をこっそり解明していきます。

こんにちはガリッポです。

只今私の作ったヴァイオリンの試演奏の募集を行っています。
前の記事またはこちらから

演奏時の目線で。



それとは別に私が過去に作ったヴァイオリンを使った演奏を聴く機会があります。


『第21回江副記念財団コンサート』が12月23日に東京都の紀尾井ホールにて行われます。
その中でスイスに留学して研鑽を積んでおられる弓新(ゆみ あらた)さんが私が2010年に作ったヴァイオリンで演奏をする予定です。

詳しくはこちらを参照してください。
http://www.ezoe-mf.or.jp/concert/


私は帰国が間に合わないので行くことはできませんが、興味のある方はぜひ聞きに行ってみてください。


弓さんはご自身のニコラ・ガリアーノが不調のために数か月前からその代わりに私の製作した楽器を使っていただいています。オールドヴァイオリンに構造が似ているため違和感なく使えるようです。一般的な新作の楽器やモダンヴァイオリンには興味が無いそうです。

来年はこのブログでもガリアーノの修理を紹介しようと考えています。

オールドの名器に通じるポテンシャルを持った私の楽器も弾き込みによってずいぶん良くなってきたとのことです。さらにあともう少しで・・・というところがあるということなので共同でフィッテングの研究をしていきたいと思ってます。価格差を考えるとガリアーノに代わって演奏会やコンクールなどで使われるということは新作としてはすでに大健闘だとは思いますがさらに追及していきましょう。


ガリアーノのような古いヴァイオリンがどのように作られているかも見ていきましょう。



さらに1月24日には東京都のシマムラストリングス秋葉原店にてリサイタルがあります。
こちらを参照してください。

翌25日には京都で演奏されるそうです。
詳しくは近日中に紹介します。


なお各演奏会の申し込みは主催者にしてください。




今回製作したデルジェズのコピーも弓さんに使っていただいているものと基本的には同じような作りになっています。できたてほやほやという感じがしますが潜在的には同等のものだと思います。オールドの名器とも同じような潜在能力を秘めていると言えます。


興味のある方はぜひこの機会を楽しんでください。

予定や場所などが未定でも構いませんので試演奏の申し込みはお早めに申し出てください。いつでもキャンセルは可能です。

私も商売のためではなく研究のためにいろいろな方々の意見を伺いたいと思っています。
よろしくお願いします。

デルジェズコピーの姿です。