ゆるキャラブームは衰えを知らず、いまやキャラクターを設置しない企業・団体・組織のほうが珍しい時代となった。
ダイキン工業の「ぴちょんくん」など、企業によっては、このキャラクターをライセンシングして利益をあげているケースもあり、その育て方によっては貴重な財産となりうる、という認識が高まってきた。
そこで政府自民党は、税制調査会の提言を受け、法人税を軽減する見返りとして、企業や団体が保有する「キャラクター」に課税するという方針を固めたとみられる。
キャラクターに課税というと、世田谷区桜新町商店街の「サザエさん銅像」が課税された件を思い出す方もおられるかもしれない。
この銅像は「商店街の宣伝目的で設置されているため」、つまり利益を誘発する看板としての意味合いが強いから課税した、というのがその根拠である。
つまり、企業の利益に貢献しているキャラクターは、課税の対象としてもなんら不自然ではないし、そもそもキャラクターなどと悠長なことを言っていられる企業は、「取れるところから取る」「逃げられない奴から取る」という徴税のターゲットとして、十分にその資格の可能性があるという判断とみなされる。
ちなみに同じ銅像でも葛飾区亀有の両さんや鳥取県境市の鬼太郎などは町興しのためであり、「公共性が高い」「美術品である」ため、非課税になるという理屈だ。
法的根拠としては、キャラクターは「無形固定資産」にあたるという解釈がある。
無形固定資産とは、「物質的実体のない識別可能な非貨幣性資産であり、たとえばコンピュータ・ソフトウェアや特許、版権、著作権などが該当する」と定義されるが、解釈次第ではキャラクターもこの範疇に入れることは十分可能である。
ただしこれは、今日のキャラクターブームに水をさす施策ともみなされ、企業によっては「廃キャラ」を志向するケースも現れるかもしれない。
ただ、「なんでもかんでもバカみたいに、横並びでキャラクターにすればいいってもんじゃない。後世における批判も含め、そのリスクについて考えるきっかけを与える法案かもしれない」(東京富士大学・山川悟教授/コンテンツマーケティング論)といった非常にひねくれた見解もあり、この「キャラクター課税」は今後、議論を呼びそうである。
▼東京都主税局イメージキャラクター「 タックス タクちゃん」

