しかし、捨て駒ではないものの、玉方の効き筋への着手によって詰む状態が生じることもある。
それは、玉方の駒がピンされた (動くと玉が取られるので釘付け) 状態にあるときだ。
図8を見て頂きたい。
▼図8 ピンされた金

23金まで1手詰。
合駒の金の効きに打つ金で詰む。
まあ、これは簡単…だが、初心者のときはこれがわかりにくかった。
取れない捨て駒、つまり準捨て駒のような手である。
では次に図9はどうだろうか。
▼図9 トリプルのピン

むむむ…。
よく見ると24に金を打って詰みなのだが、ここには「金」「金」「桂」と3つの効きがある。
いずれもピンされている駒なので動けないのだが、ちょっと注意が必要だ。
最終手にこうしたトリックを仕掛けられると、やはりちょっと気づきにくくなり、着手が遅れるのではないか。
図10は自作。
▼図10「角睨みひねりこみ」原図

21銀、同玉、32角、12玉、13歩、同玉、14飛、同玉、24銀成、まで9手詰。
最後の24銀成は、スマホ詰パラ(当時は「詰パラモバイル」)の管理人・エモン氏が「角睨みひねりこみ」と命名した手筋?である。
図11が詰め上がり図となる。
▼図11 「角睨みひねりこみ」詰め上がり

23の歩が32角にピンされており、銀を取れないというわけ。
この手は、飛~金による「取れない捨て駒」よりも気づきにくくレアという意味で、少しは高級な手段なのかも知れない。(詰将棋そのものは面白くないが)
いずれにせよ、ちょっと冷静に考えれば取れないことはわかるが、それにしても気づきにくい、見えにくい最終手もある、というわけだ。
それをうまく最終手に演出することによって、作品価値が上がることもある。







