前回(1-5)の続き
海にこそ面していないが、披露宴では屋外ステージとしても使えるフラワーガーデンを備えたバンケットルーム。一ヶ月前にロケハンした時にはまだ構造材が剥
き出しだった室内が、この短期間できれいに化粧が整えられているのを見ると、七瀬は、些末とはいえ、この国の経済活動の一つの昇華を見る思いがする。朝着
のスタッフたちの手を借りて、重くかさばる撮影用機材を会場に運び終えた小田嶋は、早速、カメラのセッティングに取りかかった。
「季
節の収穫祭」をテーマにコーディネートされた卓上には、テーマカラーで統一された花々のほかにブドウやプラムなどの果実が添えられ、スタイリストがカメラ
アングルに合わせて微妙な位置合わせをしていく。邸宅風を意識して深みのある板材を張り巡らせた壁の前では、カメラアシスタントが小田嶋の指示に合わせて
デフ板を左右に振っている。時折焚かれる露出計の瞬光が室内に氾濫する色を瞬時に奪い去った。
しばらくして モデルがマネージャーに付き添われて会場に現れた。純白のウエディングドレスを身にまとい、ラフにボリューム感を出したヘアトップにはドレスと同色のティ アラが光っている。卵形の小さな顔と透明感のある白い肌。切れ長の一重の目が、かえってはっきりとした印象を女の顔に与えていた。
続く
遠いデザインとは……中年男が若い女性に憧れる、よくあるテーマの小説。
この歳になると。そんなことしか書けませんので…。
地域の産業支援を本格的にやりだしてから、
コピーを以前みたいに書かねくなったので、その手慰みのために。